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イキモノのイキな話78

アメフラシ

『多摩動物公園のムフロンたち』

多摩動物公園 野村友宏

 今年の干支は未(ヒツジ)です。ヒツジと聞いてどんな姿を思い浮かべますか?真っ白でモコモコした姿や某アニメーションのキャラクターで白黒の姿等々。ヒツジは大昔に家畜化された動物で、品種は1000種以上にもなります。多摩動物公園ではその元になった動物を飼育しています。その名をムフロンといいます。

 ムフロンは茶褐色で毛も短く、とてもヒツジには見えません。逆にヤギだとか、絵本に登場するガラガラドンだとかいう声をよく耳にします。(一般にヤギには「あごヒゲ」があるが、ヒツジには無い。ヤギの尻尾はピンと上を向いているが、ヒツジは垂れている等の違いがあります。)

 紀元前7千年頃から西アジアで飼育が始まり、その後世界各地に広まり、長い年月をかけて現在のような数多くの品種のヒツジが生み出されてきました。ムフロンはそのヒツジの元になった数種類の野生ヒツジのひとつで、家畜ヒツジの祖先です。

 ムフロンはもっとも小型の野生ヒツジです。体高は約70cmです。地中海のコルシカ島、サルジニア島付近が原産で、山岳地帯に生息しています。

 オスはカールした大きな角が特徴です。メスにはありません。秋から冬の繁殖期になるとオス同士の頭突きが盛んになります。頭突きをするとガツーンと大きな鈍い音がして、その場にいたお客さんも釘づけになるほどです。でも当のムフロン達は平気な顔をしています。

ムロフン

 ヒツジは羊毛をはじめとして、羊肉、羊乳を人類に提供し、多大な貢献をしています。もし、ムフロンがいなかったら、このような恩恵が受けられなかった(?)かも知れません。そう考えると今までとは違った目でムフロンをご覧になれるかもしれません。



〜動物園の"かお"〜

恩賜上野動物園 ミナミコアリクイ「あさひ」

 5月1日で1歳になるミナミコアリクイの「あさひ」です。

あさひ
H27.2.9撮影