東京のまちづくり ナンバー129
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イキモノのイキな話78

左:6月に死亡したケンタ 右:ボンボン

貫禄たっぷりのシノノメサカタザメ

葛西臨海水族園 飼育展示係 市川啓介

 「大洋の航海者」エリアの「マグロ」水槽では、シノノメサカタザメを展示しています。シノノメサカタザメは「サメ」とつきますが、えら穴がお腹側にあり、エイに分類されます。最大で3mになる大型の種で、海底付近を泳ぎ、主に底生性の甲殻類や魚類を捕食しています。

 展示中の個体は、平成29年(2017年)9月にシンガポールのシー・アクアリウムで繁殖し、水族園へは平成30年(2018年)5月に到着しました。そのときの全長は約1.3mとかなり大きく、輸送用のケースは特別に用意された巨大なものでした。

 この先、この個体が順調に育つかどうかは、私たちの腕の見せどころ。展示水槽には、動きの早いサバ科のハガツオとスマが中層を群れで泳いでいます。そこで、シノノメサカタザメに確実にエサを届けるために、水槽の底に着いたときにエサが撒かれる「くす玉」のような道具を使うことにしました。これにより、ハガツオとスマに横取りをされる心配はありません。シノノメサカタザメはとても食欲旺盛で、エサを食べた後もまだまだ物足りないのか、水槽の底スレスレを泳ぎまわり、何かないか探しているようです。広い水槽でよく泳ぎ、よく食べているので、見る見るうちに大きく成長してくれるのではないかと期待しています。泳ぎ方も力強く、貫禄すら感じます。



〜動物園の"かお"〜

井の頭自然文化園
ヒツジ

平成30年(2018年)7月に上野動物園から井の頭自然文化園にやって来たヒツジの「アリス」と「ベル」(ともにメス)です。ぜひ会いに来てください。

フク