第4期第4回議事要旨

開催日時:平成19年2月9日(金) 午後2時~4時
開催場所:東京都第一建設事務所入札室(1階)

[議事及び議事録要旨]
1.開会
2.日本橋川の浄化活動について(NPO法人地球環境ネットワーク)
【NPO法人】
一昨年の7月、名橋日本橋保存会におきまして今年で36回目になる日本橋の橋洗いの日というイベントがありました。そこで私共が作っている「EM液体石鹸」を使った事がきっかけで私共とEMを活用して頂く事になりました。

EM自体は微生物の菌なので、糖蜜などの餌でEMを増やすための装置が必要ですが、一年半経った昨年の12月11日にようやく千代田区の西神田に作りました。
11月の中旬から毎週10t、毎週木曜日にEMを糖蜜で増やしたEM活性液を投入しています。昨日までで110t日本橋川に投入を続けています。暖かくなったら週20tずつに増やして投入していこうと考えています。

EMは最初、農薬化学肥料に変わる農業の材料、土壌改良剤として1982年に開発された物で、日本でも各地の農家から普及が始まりました。東南アジアや中国、アメリカなど海外でも普及が進んでおりまして約130カ国以上で使われています。
日本では株式会社EM研究所、有限会社サン興産業の2つの会社でEMを実際に作っています。海外でも50カ国ぐらいで独自にEMを作っており、ヨーロッパ、アメリカでも認証を受けて作られています。
最初は土壌改良剤として普及したのですが、畑に使ったら、畑から出てくる水が澄んだことも分かり、これは水にも使えるのではないかということで使われ始めました。

そして、最近になって川や海での浄化が始まりました。
きっかけは2001年、海苔の色落ちが問題になった有明海でした。この時に地域の方々がEMに注目され、海苔の養殖業者の方々がEMを土に混ぜて1週間~2週間程乾かしたEM団子というものを何十万個と作って海に投入し、川からも活性液を投入するという形を取りました。
2001年以降はあまり色落ち問題は出てこないと思うのですが、今有明海の海苔は大豊作が続くようになっています。以上がEMの概略です。

次に、まず微生物は大きく分けて善玉菌と悪玉菌の2種類あります。現在、工業が発達して悪玉菌だらけです。善玉菌とは味噌、酒、醤油などを作る麹やチーズ、ヨーグルトを作る乳酸菌などです。
EMは主に乳酸菌と酵母と光合成細菌が中心になって作られています。つまり、EM菌という1つの菌があるのではなく、乳酸菌や酵母や光合成細菌をまとめて作った物がEMという物だと思って頂きたいです。
その中の光合成細菌は一番古い生き物としてずっと生き残っているものです。また、乳酸菌、酵母はチーズとかパン、ヨーグルトといった物が作られていますので、一応商品としては土壌改良剤という名前で「飲まないでください」と書いてありますが、これは口に入れても問題はありません。

水の浄化について後から分かった事ですが、川も海も同様に下にあるヘドロ層にEM活性液が入っていくと、分解されないで残っている有機物を発酵分解します。EMは菌なので、物理的に操作で掬い取るのではなく、流して様子を見ながらということになるので、何ヶ月後にきれいになりますと言い切れない部分はあります。ですが、やっていくと必ず臭いや大腸菌が減り、ヘドロがなくなります。特に川など流れを持っている場所は活性液を流しただけだと流れ去っていくので、少しでも定着するようにヘドロがある所に団子を投げ入れます。これは小学校のお子さんが喜ぶし、地元で川の評価に注目していただきたいという時にはきっかけになる事もあると思います。
また、米のとぎ汁は環境を汚す大きな原因の一つになるのですが、家庭でEMを入れて「米のとぎ汁EM発酵液」を作って流すと環境汚染源が逆に環境浄化源になってくれます。

有明海の次に注目された道頓堀川の浄化では、大阪市漁協の方々が淀川でシジミが取れなくなってきたので、上流からEMを流して採れるようにしたいということで、道頓堀などにEMを流し、道頓堀では50cmくらいヘドロが減るといった成果が出てきました。
(ビデオ上映)
EM液投入を始めたのは平成15年ですが、去年9月の産経新聞にシジミが再び獲れるようになってきたという記事が載っていました。

また、英虞湾でも浄化をやっております。ヘドロの多い所にはアマモが生えてこなかったのですが、EM活性液を投入し始めて表層が変わってきたらアマモが広がってきました。ヘドロのあるところは植物も動物も少ないのですが、EMを流してヘドロが減ってくると魚も増えて、植物も増えるという形になっています。

EM活性液を作る1tタンクは縦・横・高さ1m位の大きさです。西神田にはこのタンクが10基あります。東京の場合は地面を探すのに相当時間がかかりました。
まだ冬の間ですから特別な変化は出ておりませんが、EMの影響かは分からないですが、関係者が地元の方々からちょっと綺麗になったとか魚が見えるようになったといった話を聞いたということです。今はそのような段階で、暖かくなればもっと投入量を増やしますし、団子も投入していけば魚なども来るのではないかと期待しています。私たちは2年くらいかかると思ってやって下さいといっています。以上です。

【座長】
ありがとうございました。それではEMについてご質問等ありましたらどうぞ。
【都民委員】
本当にこの通りだと良いと思うのですが、心配も幾つかあります。
まず、日本橋川は日常の雨が降らない時は何もしなくても魚がいっぱいあがってきてきれいです。だけど、大雨が降った時に一気に流れる生活雑排水がDO度をゼロにして魚を死滅させてしまい、それがヘドロになってしまうということがあります。従って今やっておられる実験がその日本橋川の流量に対して完全に無くなる事ができるのかどうか、EM液を投入し続けなければいけないのかということ。
それからその絶対量をどのくらいに算定しておられるのか。雨が降ったら雑排水が流れるので状況は刻々と変化しますが、それに対してEM活性液が同じような投入の仕方で大丈夫なのかどうか。微生物だから下の状況が悪ければ全部死滅してしまいます。そうするとかえって悪影響になるという可能性もないわけではないです。その辺も教えて頂きたい。
もう一つはEM活性液を今まで1週間で10t、夏場20t流すということですが、費用はどの位なのか、それからそういう活動を市民が行う場合の皆さん方で要望される、希望されることがあれば教えてください。
【NPO法人】
どのくらい入れたらどうなる、というのは計算出来ないです。
【都民委員】
生ゴミに対してのEM菌の量はだいたい計算できると思います。これぐらいの量に対してこれぐらい入れればというのがあれば基本的には分かるのではありませんか。
【NPO法人】
完全に分かりきって計画、計算ができるかというとできないのです。私達はできれば河川の水の量の5千分の1か1万分の1の量は入れると良いという形で、投入しています。
海などは拡散すると無限大になるので何とも言えないのですが、そういうところも結構投入した所の近場に留まっていると言えます。今まで色々な川で洪水だ、大雨だ、と計画通りではない状況でやっていますので、こうだからこうだったと私共で言えないです。
シジミが復活してきた淀川みたいな大きな川でも1回で170tという量のEM活性液を流しています。それもこのくらいでやってみようという手探り状況でやっているというのが事実だと思います。
EMをやったら変な事が起こるのではとおっしゃいましたが、1982年からEMを土壌改良材として使用したり、池や湖の浄化など様々な用途で使われています。それも日本だけではなく、中国では日本の2倍以上のEMを使っていて、砂漠化の阻止にも使っていますが、EMで人が亡くなったことはないです。なぜかというと、人間は発酵食品を食べていますがあれは菌を食べているのです。それと同じです。EMも発酵で使われた菌をまとめて土壌改良剤として使ったら肥料を発酵、分解して植物が良い栄養として採れるようになったということです。
【NPO法人】
質問は絶対量かどうかという問題と、自然の洪水その他が出てきた場合、永久に効くのかという二つの疑問だと思うのですが、端的にお答えすると、どれだけあればいいという絶対量はないです。
けれども、経験的には比較的きれいで滞留するような所では2万分の1ぐらいで綺麗になった実績もありますし、少しきれいなところは5千分の1くらいです。そこに入ってくる、流れ出てくる水質との関係もあるので絶対的にこれをやればいいというような事はありません。
東京だと高速道路などで悪質な雨水が入る状況があります。これは今、中央区、千代田区の皆さんが非常に詳細なデータを取っていますので、それを見ていくとかなりはっきりしてくると思われます。
それから一回入れれば永久に効くのかという質問ですが、微生物は私たちが培養して流さないと、自然界では悪玉菌が圧倒的に多いので死滅します。一度入れて綺麗になれば永久に綺麗になるといった事はないので状況をみながら量を減らすということで今までやっています。
【NPO法人】
費用の問題ですが、EM1号が1リットル2000円で糖蜜が700円から800円ぐらいです。それを1000倍まで増やせます。それが先ほどのEM活性液です。培養して増やして、それを投入するのです。
【NPO法人】
経験からいうと諸費用含めてリッター50円位です。量的に相当要求されるにもかかわらず、コストとしてはかなり安いです。
【行政委員】
自然界に流す物ですからリッター50円はそんなに安くないです。でも結果が出るのなら効果はあると思います。ただ日本橋川は干潮河川ですから、大雨が降った時の汚れとは別に塩分濃度が変わったりしますがその辺は大丈夫なのですか。
【NPO法人】
有明海でもやれば河川でもやれます。また、EMを培養する時に場合によっては塩を入れて増やします。
【都民委員】
そんなに強い菌なら自然界に流した時に自然のヘドロの中でも生きていて善玉と悪玉の菌が統合して少しずつ駆逐してゆく可能性もあると思うのですが、そういうことはないのですか。
【NPO法人】
菌が強いのではなくて、例えば塩分を入れると、塩分に含まれている微量のマグネシウムとかを餌として培養が非常にうまくいくわけです。空気にさらされると死滅してしまうので、そんなに強くないです。
【都民委員】
団子を何百個か川の中に放り込んで、ヘドロの中の悪玉菌をやっつけるわけですが、それで少なくなったら善玉菌が多くなります。すると悪玉菌が相対的に少なくなります。
【NPO法人】
悪玉菌がいなくなって餌が無くなると成長できなくなるので、この善玉菌は生きていけません。
【都民委員】
善玉菌は餌があるから生き残るということなら、一定量を放り込めば後は自然界の浄化作用の中で善玉菌そのものが自立的に増えていくのではないでしょうか。
【NPO法人】
流入する新たな悪玉菌がなければそういう可能性もあると思うのですが、経験的には汚染環境が悪化しているのでなかなかそういう事にはなりません。
【NPO法人】
今は河川にひっきりなしに汚染物質が入ってきます。本当は各家庭の中からEMを使ってやっていくと良いのです。ヘドロが減りさえすれば後はEM減らしていけばいいのです。
【都民委員】
減らしていくことは出来るけれども、全くゼロには出来ないということですね。分かりました。
【NPO法人】
お金の問題は、現在中央区や千代田区にある団体が設備費用も含めて自主的な活動としてやっておられます。日本橋川を浄化する過程でどういう費用が掛かったか、浄化の実績なども含めておそらく公表されると思います。地域によって違いますので、日本橋川の状況を追うということが一番正確だと思います。
【都民委員】
3つ質問があるのですが、まず日本橋川はあまり川の流れがないのですが泥団子の泥を投入した場合、ヘドロはなくなるかもしれませんが、泥が堆積していくのではないかと思うのですがどうなのでしょうか。
あと発酵時には必ずガスが出るかと思うのですがどのようなものが出るのかということ。
それからもし私がEMを投入したいと思った時にはどこに連絡をしたらいいのかということが知りたいです。
【NPO法人】
日本橋保存会でもそのような心配が出たのですが、川は大水などがあると全部流し去ります。団子の量は微々たる物ですから私は影響ないと思います。
【都民委員】
泥の割合はどれ位でしょうか。
【NPO法人】
泥の割合は1対10ぐらいだと思います。
【都民委員】
どういう泥を使うのですか。
【NPO法人】
最初はその土地の特性に合ったそこのヘドロを使っていたのですが、実際に河川でいろいろやってみると、真土のほうが変な雑菌が入らないので良いということで最近は真土を中心にやっています。
2件目の発酵時のガスに関してですが、これは二酸化炭素が出ます。あとは水です。また、田んぼでやるとメタンが出るのを防ぎます。
【都民委員】
二酸化炭素が水中に入った場合、魚などは酸欠にならないですか。
【NPO法人】
問題ないです。
【都民委員】
投入する時に、河川ですからある程度管理するような、例えば東京都とか中央区とかに申請してから投入するということではないのですか。自分たちで勝手にやってしまっていいのですか。
【NPO法人】
公共の場に投入する場合には害がある物は駄目です。害がないと証明されている物に関しては特に許可の必要は無いです。全国各地それでやっています。
【都民委員】
土の団子ですから、無限に入れるわけにはいかないのではないですか。
【都民委員】
地域の人はやはり少しでも川を良くしたいと思っています。自分達で出来る事は良い物であれば手伝いたいし、自発的に自分でもやりたいと思っています。ただ、泥なのでやたら入れすぎるという事も懸念せざるを得ない。そういう心配はあるわけです。
【NPO法人】
東京の場合は特に、むしろそういう資材を持ってきて作るという準備作業が大変難題です。私共は日本橋川の浄化を応援させていただいていますが、茨城や群馬から用意して持ってこないと東京ではできないという実態があるのです。東京では土を探すことさえできません。
【都民委員】
2点ばかり教えて頂きたいのですが、大阪でヘドロの所にEM団子を入れたら歩けるようになったとありました。何となく地盤改良剤にもなるのかという印象を受けました。
それから経験的なことでやっていると言う事ですが、水質管理の観点からみますとBOD、CODの測定は当然されていると思います。BOD、COD、DO、SS等の科学的な数値がどう変化しているのか、データを教えていただきたいです。
【NPO法人】
なかなか私たちがやっているのはきちんとデータをとってやっているというのは少ないです。
【NPO法人】
途中経過はいろいろあるのですが、分解する過程ではむしろBODが濁る現象が起こって、それが進むと下がるという実績は出ています。今、日本橋川では学生さんたちの協力を得てかなり詳細なデータを週1回ほど取っていますのでいずれ公表出来ると思います。
大阪の場合は大阪シジミ協専属の皆様が、実際にシジミが取れなくなった所でEMが使えるかどうか確認するために団子500個あの区域を限定して行った結果です。
【都民委員】
要するに軟弱地盤に土が入って堅くなったという印象なのではないのですか。ヘドロが砂になるというのは考えにくいです。
【NPO法人】
ヘドロが砂になるのではなくて、ヘドロが分解して、砂地が残ったのです。
ヘドロが少なくなって元々あった砂地の部分が主流になるので歩けるようになったという表現です。
【都民委員】
そうなると表面的に高さが10分の1増えたとか減ったといったことがあるのではないですか。
【NPO法人】
道頓堀の場合は、ヘドロはある一年間相当EM活性液を流した時には、同じ場所で、前より最低50cm減ったということです。なぜかといわれるとなかなか難しいのですが。
【都民委員】
それは出すべきではないでしょうか。いいことずくめで本当に良いとは思いますけど、データが出ていないので何にもならないです。
【NPO法人】
大阪の漁協が測ったものがあります。あとは英虞湾で三重県と共同で実験をやったものがあります。
【都民委員】
そのデータを見せてください。
【NPO法人】
それは三重県のホームページで。すいません。データを説明する会とは考えていなかったものですから。
【都民委員】
こういう資料も見やすくていいですが、同時にデータがある方が分かりやすいのではないですか。
【座長】
それでは改めてデータがまとまりましたら話をして頂く機会を作りたいと思いますのでお願いします。
【NPO法人】
分かりました。
【行政委員】
20年間やられているということですが、普通は閉鎖水域、例えば水槽で実験をやってこうなりましたという論理的な筋道でやります。開放水域での事をいくら言われても、流量変化がどういったものかを実証しない限り、減った増えたという議論が科学的ではないです。
したがって、閉鎖水域の中、水槽の実験の中でこのEM菌が経年的にどう変化していったのか、あるいは魚との関係でどんなプラスがあるか、マイナスがあるかと言う事を当然やられていると思うのですが、どうなのですか。
【NPO法人】
EMの場合そこが一番弱いのです。
【行政委員】
弱いとかではなくて、公共水域でやるということはそれ相応の責任があるわけですから、それ以前の話として通常、閉鎖水域で影響ない範囲で経年変化をみます。どう変化するか、いろいろな手法を用いてジャッジします。それで結果的に大丈夫というところで、開放水域でもやってみるという合理的な積み重ねでやるわけですが、そこの構成がどうなっているのか。非常に重要な事だと思います。EMを否定しているわけではないです。
【NPO法人】
例えば実験でビーカーの中でやるというのは微生物の場合、生き物ということと区域と大気との関係でやっているということで、意味がないです。
自然界との関係で汚れた川や魚がどうだということがあるわけですから、自然界で十分通用するということはそれぞれ色々各地でやっております。
【NPO法人】
実際、地域の方々がこうやったらこういう結果が出たということでEMは普及したのです。
【行政委員】
それは科学的ではないです。結果的にどうこう言われても説得力がないです。
【座長】
また改めてデータ等が集まりましたらご報告の機会を設けさせていただきますのでよろしくお願いします。
では次の議題に移りたいと思います。
3.日本橋川亀島川の見学会結果について
  • 事務局より11月16日に行われた見学会についてスライド上映とアンケート結果の報告。
4.意見交換(5.その他)
【座長】
日本橋川、亀島川について、改めて発言しておきたいことがありますか。
【都民委員】
意見の中には東京都から見ると違和感があるものがないでしょうか。
両岸の景観について沿線50mは景観に配慮するというのが出来ていて、既にこういう方向になっていると思います。その他に違和感はないでしょうか。
【座長】
アンケートを見て東京都、千代田区、中央区を含めて何かありますか。
【行政委員】
今週の水曜日に予算を発表しました。その中で、去年の「水辺利用の活性化に関する方策」で亀島川のリーディングプロジェクトとして5年以内に実施すると示した緑の散歩道の調査委託の費用の計上が決まりました。
この流域連絡会でも数年間に渡って、テラスがむき出しになっているので緑化して散策道として整備できないかと要望をいただいておりましたが、来年度そのための調査を実施していくことになりました。
既存のテラスを活用して散策道を整備し、船が止まっていた辺りの上の部分に公共の土地があるので、そこを拠点的にしていきたいと考えています。テラス、壁面緑化と立体的に調査しまとめていきたいと思います。
【座長】
河川部さんからは何かありますか。
【行政委員】
沿線50mの景観の配慮については、指導であって文案化されているものではありません。
また、首都高の移転については9月に報告があり、検討は進んでいます。
【都民委員】
この会の中で、調査委員は国交省の中だけで構成されているので建設局の人も入った方が良いと報告しましたが、その後どうなりましたか。
【行政委員】
前回、4案の中から小泉総理に報告するということを説明したと思うのですが、その後検討が進み、1つの案にまとまりました。移設するのであれば、神田橋付近から日本橋川の右岸地下を通り、常盤橋付近で左岸地下に渡って江戸橋JCT付近で地上に出る南-北ルートを推奨すると報告されました。
河川部としては治水対策は終わっているので、その後の水辺の関係で何かお手伝いが出来るかと思っています。具体的には検討中と聞いています。
【都民委員】
亀島川に関してリーディングプロジェクトの調査計画の予算が計上されたということで、この流域連絡会の成果が大変評価されていると思いました。
【都民委員】
亀島川が注目されて予算が計上されたのはよかったと思います。今まではビルが背中ばかり向けて空調機ばかりが見えて衝立のようでした。こういうことによって徐々に正面を向いてもっと活性化されると思います。ご努力頂きありがとうございます。
【都民委員】
まだ資料を配れるほどには至っていませんが、日本橋シンポジウムというものを地域の環境を考えているグループで計画しています。いずれ企画案を作って配りたいと思っています。行政、企業、地域が一緒になってやるべきだと思うので、協力をお願いします。
【都民委員】
建設局がやっているのか、27日に川に関係している団体が一同に会する意見交換会がありますが、あれはどういう会なのですか。
【行政委員】
それは産業労働局の観光部です。中央区では先ほどの「水辺利用の活性化に関する方策」をまとめましたが、東京都も水辺利用を図っていこうということでまとめています。川、海も含めて産業労働局の観光部が進めています。水辺で活動している方々の意見を聞いて、情報をうまく共有しながらもっと大きな力を発揮できるように、意見を聞く会を開きたいと考えて企画していると考えています。
【副座長】
最近、東京都から「10年後の東京」という有料の冊子が出たのですが、これに8つの大きな目標が掲げてあります。その中に「水と緑の回廊で包まれた、美しいまち東京を復活させる」という目標がありますが、具体的にどのような項目なのですか。
これは相談なのですが、川の汚れは住居が汚水を流している限りきれいにならないとありますが、どうしたら良いのでしょうか。こういう方法をとったらこうなるという指針を示して欲しいです。
【行政委員】
「10年後の東京」の中の水と緑に包まれた美しい町については河川部ではテラス整備などを考えています。条件が整ったところで行っており、現在、江東区小名木川で進めています。港湾局でもやっていると思います。日本橋川で出来るかというと難しいと思います。
二つ目の川の汚れについては隅田川、日本橋川で浚渫事業を行っていると聞いています。
【座長】
補足すると、「水と緑の回廊で包まれた、美しいまち東京を復活させる」ということでは日本橋川と、隅田川の出口から上に上ったところの浚渫をしっかりやっていくことを考えています。
【都民委員】
小名木川のテラスは素晴らしいです。日本橋川で出来ないことはないと思います。
【行政委員】
日本橋川だと首都高のピア(橋脚)の問題があります。今のままでテラスを前に出すのは問題があります。首都高が移転して、地域全体でということであれば考えることは出来ると思います。
【都民委員】
亀島川、日本橋川でも係留している船を撤去すればテラスは出来るのではないでしょうか。
船上見学会で橋下を通ることが出来なくて亀島橋の手前で引き返したことに驚いたのですが、防災の時はどうするのでしょうか。60%くらいは通れないと聞いたのですが、こういうことは何とか出来ないのでしょうか。
また、亀島川はプレジャーボートがとても多いです。多いところには4艘も並んでいます。一向に改善されないですが、これはどういうことなのですか。
【行政委員】
係留船の問題については、進捗がないという指摘ですが不法係留については事務の方で対策を講じています。
テラスは今のところ水利計算上難しいです。橋については、船が通るには橋を上げなくてはいけません。例えば、1m、2m上げると、橋と道路がとても擦り付かないです。
【都民委員】
橋を上げると考えるのではなく、高さの低い船を作ればよいのです。この時間帯に通れる船を作れば良いのではないでしょうか。実際に避難するときはゴムボートを使うはずです。
【都民委員】
常盤橋に防災船着き場があるが、活用されていないです。防災時にゴムボートを使うのであれば、ゴムボートを常備したり、ゴムボートを使ったイベントを行ったりしたらよいのではないか。
【都民委員】
そういう指導は今は出来ません。そういう会を作ってお互いやりましょうとしないと難しいと思います。
先日、芝浦2、3丁目を歩いたのですが、両岸に非常に立派なテラスを作っています。あそこは昼の住民はほとんどいないので人通りも少なかったです。それにつぎ込むのなら日本橋川などに予算をつぎ込んで欲しいと思いました。
【座長】
港湾局が行っている運河ルネッサンスの一環だと思います。
【都民委員】
こちらからみるとあちらにはお金をつぎ込んでいると感じます。市民がこういう感情を持っているということを伝えて欲しいと思います。
【都民委員】
ゴムボートでも良いが、ソウルの川も300億掛けて復元できたようなので、日本橋川、亀島川でも不可能ではないと思います。もう少し検討して幅広く作っていった方が行政も動きやすいのではないでしょうか。技術的には可能だと思います。
6.閉会
【座長】
いろいろ意見をもらったので行政側も検討してもらえればと思います。ありがとうございました。

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