第4期第5回議事要旨

開催日時:平成19年7月13日(金)午後2時00分~4時00分
集合場所:神田川取水施設

一、開会

二、行政委員の紹介

三、三建職員紹介

四、環七地下調節池見学

五、意見交換

六、閉会

第四期・第五回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真

  • 第四期・第五回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真1
    (開会)
  • 第四期・第五回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真2
    (神田川取水施設の説明-1)
  • 第四期・第五回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真3
    (神田川取水施設の説明-2)
  • 第四期・第五回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真4
    (神田川取水施設の説明-3)
  • 第四期・第五回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真5
    (神田川取水施設の説明-4)
  • 第四期・第五回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真6
    (流域連絡会議)

日本橋・亀島川流域連絡会意見交換

[議事及び議事録要旨]
1.開会
 事務局、座長より開会の挨拶。
2.行政委員の紹介
 事務局より人事異動による新任行政委員の紹介。
3.三建職員紹介
4.環七地下調節地見学
 三建による施設説明。
5.意見交換
【座長】
 日本橋川・亀島川流域連絡会を始めたいと思います。

 日本橋川と亀島川には、このような施設はないのですが、神田川ではこの様な施設で治水等について今後とも努力をしていきます。神田川の水を取水した時ポンプ室の中で魚が取れました。都心部は下水道が大分整備されてきた為、水質は改善されてきているのは事実である。それに比べると日本橋川はというご意見があると思いますが、色々な努力をして河川管理の改善について治水はもちろんの事、皆さんの意見を伺いながら改善していきたいと考えています。今日見て頂いた感想等、ご意見があれば発言して頂きたいと思いますがいかがでしょうか。

【都民委員】
 川からギギが獲れたっていうのは、非常にびっくりしまして、小さいギンブナやモツゴは当然いるのは分かっていたし、5月に高戸橋の下で新宿区が毎年やっているアユ調査に参加した時にも、たまに小さなフナやドジョウが獲れました。それは正しく神田川生まれ神田川育ちです。アユも獲れたのですが、アユは神田川生まれではなくて江戸川辺りから海を通して上がってきたのではという推測なのですが、それもありまして随分川もきれいになりました。今その上で大雨が予測不能できたりするので、こういう施設は重要だと思います。また市民の側からして施工者の皆さんに応援できる部分、PR等できる事は、市民の役割としてあるのではないかと思います。
 施設自体見学したのは3,4回目なので最初見たときよりは驚きはないのですが、新しい発見をしました。
【座長】
 有難うございます。そういう意味でも水質もかなり改善されてきています。日本橋川・亀島川においてもEM菌等、色々な努力をしながら、水質は一気に改善される事はないので、できる所は工夫して改善していこうと思います。
【都民委員】
 それで日本橋川・亀島川・流域連絡会としてここの場を見る意義も非常にあったと思います。川は繋がっているわけで、下は下だけだよという人もいますが、上の状況下の状況相互の関連もあるわけですから連携していく必要もあるし、下の方の皆さんにも見て頂きたかったので、今回の施設見学は良かったと思います。 
【都民委員】
 上流と下流という事で質問になりますが、堤防の高さはどのようにして決めるのか、上流に地下の調整池ができる事によって下流の方の堤防は高潮の関係で高さが決まっているのですか。
【行政委員】
 東京都は高潮の関係でやる部分は、日本橋川と神田川の分かれる所(三崎橋)までを高潮区間という事で、護岸底から下流側の護岸の天端は高潮の関係で決まっています。
【都民委員】
 仮にですけど高潮の影響を考えなくていいとすれば、洪水の関係だと、もっと下げても構わないという事ですか。
【行政委員】
 はい。そうです。ただここで水を取っているのは、洪水のピーク時の山だけを取っているので、ここで取ったからといって下流の護岸を下げるという話ではないです。 
【都民委員】
 高潮と洪水の差はあるのですか。
【行政委員】
 はい。あります。
【都民委員】
 初めて出席させて頂いて良い経験をしました。有難うございました。全く感動した訳ですけど、あんな大きな施設がよく造られたなと思っています。費用はどのくらい投資していますか。
【事務局】
 大体4.5kmで1030億円掛かります。用地費から全て含んだものです。
【都民委員】
 有難うございました。
【都民委員】
 大波委員の代理で参加した阿部と申します。今日の説明の中でちょっと興味を持って聞いたのは、神田川水系という中で、ずっと下流に向かって整備していく洪水対策は基本的に日本橋川は入ってないのですか。神田川から隅田川に流す計算の中で成立していると理解すればよろしいですか。
【行政委員】
 神田川の流量は日本橋川に行く流量と水道橋から分派している量を含めて計画上、流量配分といいますが計画上の流量をもっています。なので両方ないと満足しません。
【都民委員】
 それは基本的には持っている足らない分が評価されているということですか。そうしますとその下の亀島川はもっているのでしょうか。
【行政委員】
 はい。もっています。
【都民委員】
 それは実際にはどのくらいのものですか。
【行政委員】
 大体ですけど神田川が隅田川に合流する所で約毎秒400m3、日本橋川が隅田川に合流する所で160m3/s、亀島川が隅田川に合流する所で130m3/s、3つの川を集めて690m3/sの流量を持っています。
【都民委員】
 実際には川幅は神田川の途中で狭くなっている訳ではなくて用水路とかそういうので、拡張していく訳だと思うのですが、単純に分かりやすく理解させて頂くと、もし日本橋川がなかったとしたら、この400m3/sがどこかで溢れるのですか。それとも軽減していく計算をしているのですか。
【行政委員】
 仮に日本橋川がなかったとすると、神田川自体で全流量690m3/sを背負わなくてはいけません。それは持ちこたえられないので、神田川の低い所で溢れてきます。御茶ノ水付近では深くなっているので、そこでは恐らく平気ですがその前後で溢れてくるだろうと思います。計画上の数字ですので現況の流下能力とは若干違ってきます。
【座長】
 他にどなたかありますか。
【都民委員】
 汚染度はどのくらいですか。神田川はすごくきれいなように見えるのですが、日本橋川と亀島川はまだ汚いような気がします。
【行政委員】
 BODの数字でいうとそんなに差はありません。大体3mg/lで収まっています。見た目は汚く見えるかも知れませんが計測すると変わりはないです。
【都民委員】
 神田川に行くと素晴らしくきれいなのですよ。私たちは素人なので見た目だけですけど、こんなに汚くなってしまうのかと思います。
【行政委員】
 BODだけの問題だけではないです。神田川や日本橋川のほとんどは下水処理水ですのであまり変わりはないと思います。ただ溶存酸素や硫黄が下に溜まっています。その関係もあります。日本橋川は魚が住むのに適切でない溶存酸素量を示している事が多いです。
【都民委員】
 ついでに質問なのですが、前々回もっと前だと思いますが、日建設計の関さんが、日本橋川で報告してくれました。その時に日本橋川の汚れの原因の一つは外堀だと、市ヶ谷掘、新見附掘、牛込堀から流れてくる水の多くが神田川に行くのではなくて、汚れの多くは日本橋川に入ってきます。その事を報告されています。

 そこで提案なのですが、新宿区、港区、千代田区で外堀協議会をやっているはずですが、それを次回にでもご紹介して頂くと有難いです。この前週刊新潮にも記事がでていました。利用うんぬんという事であれは少し記者の勉強不足な所もあると思うのですけど、外堀は神田川の一部ですし、日本橋川にとっても上流からの水の影響もありますから重要だと思うのでその辺ぜひお願いしたいです。

【都民委員】
 今の話に関しまして、私は日本橋川をきれいにする会で日本橋川、神田川をもっと広域に水質を改善していくような方向を考えましょうという事で、外堀をきれいにしなければ日本橋川、神田川はきれいにならないというような話がありまして、これからは外堀の水質を改善するための協議が進んでいくと思うのですが、当然 千代田区、中央区、新宿区、港区も入るということです。 
【都民委員】
 日本橋川をきれいにする会は、千代田区の協会の連合会の林さんがやっているものですか。
【都民委員】
 はい。私もその会員にはなっているのですが、詳しい状況ははっきりわかりません。
【座長】
 千代田区さんもいるのでその辺確認をとっておきます。
【都民委員】
 水質について質問なのですが、私は毎年亀島川を見ています。見ているだけですから何を測っている訳ではないのですが、満潮の時色々な表情が見えてくるんです。非常にきれいに見える時と、なんでこんな汚いのだろうと思う時が2週間くらい前にありまして、佐治さんとメールで色々な議論をしてみているのですけど、なかなか理由がよく分かってきません。何をもって変化するのか、上流の方でかなり雨が降ったとか、それが何日後くらいに下流に影響してくるのか、それで干満でどう押し戻されるのか、色々な要因があって河口の部分では影響を受けて、水が右往左往してる感じがあって、それをどうきれいにしていくかという事が問われてくるのだろうなと思います。結局は流れのない所で水を浄化していくかと、EM菌活動もあるけど、何かまた違う考え方を導入しなければならないと感じています。
【座長】
 特にヘドロが激しく溜まっている事はないのですか。ガスがでてくるのは夏場です。水が流れていないのが関係あると思います。
【都民委員】
 干潮の時は見たくないです。満潮の大潮の時に見たいです。
【都民委員】
 亀島川は1.1kmで、東京都全体として観光立国化の為に、亀島川、日本橋川、神田川、墨田川を東京湾含めてきれいにしましょう。という事をしていますが、モデルケースとして1.1kmの亀島川をケースに色んな実験をやってみようという計画はないのですか。
 あるいはここで提案をして挙げて頂く事は可能でしょうか。
【行政委員】
 河川の事業としまして、高潮事業、地下調節地をつくる事業等、治水上の問題を決定しています。当然川をきれいにしよう、緑を増やそう等色々なことしていますが、治水と緑を植える事をしていまして、水質につきましては河川の水質の悪化は下水道の問題が大きいので、この問題をまず治水対策事業としてやっていきましょうとなっているので、今すぐここで亀島川、日本橋川について水質を改善するための事業を起こすことはできないと思っています。
【都民委員】
 だからできないのではなくて、できるような働きかけをここでやる必要があるのではないかという事なのですが。
【行政委員】
 追加なのですが、次回の流域連絡会でご報告しようと思っていたのですが、第一建設事務所でできる仕事は日々の水面の清掃、浚渫があります。浚渫は日本橋川、亀島川は今年度の重点事業で浚渫のお金がいつもと比べて多くつきましたので、いつもと比べて3、4倍くらい浚渫はできるかと思います。重点事業は通常1年だけではなくて2、3年続く事もあります。今年度の浚渫はどのくらいするのかというのは次回の連絡会でご報告したいと思います。
【座長】
 浚渫は水質の改善に効果があると思います。一建としましては、日本橋川、亀島川の浚渫を行います。浚渫は隅田川が主力なのですが、今取り組んでいますのでまた次回ご報告させて頂きたいと思います。
【都民委員】
 そういう情報はできるだけ早く頂けると、行政がそのような行動して終わった時に、例えばハゼ、セイゴ、ボラでもきれいな環境になればすぐ上がってきます。情報があがれば亀島川1.1kmを対象にした地元民のハゼ釣り大会をしましょう、などの行動をすれば地域の人の意識も高揚してきます。そういうことは、市民の責任、役割として担えると思います。そういう形でこの場を活かしていきたいです。
【都民委員】
 今日は河川の氾濫の対策についての施設を見せて頂きました。河川の氾濫について、神田川の歴史について理解していないので、変な質問になるかと思いますが、江戸時代からずっと神田川の氾濫で困ってきました。昭和、平成の時代になって氾濫がとりあげられるようになったのか。氾濫している事実があるので、行政は対策を行ってこの施設を造ったと思います。その辺少し知りたいと思います。
【行政委員】
 江戸時代から東京は百万都市でして、市街化は進んできました。昔は近郊に畑道路が一杯ありました。又道路はアスファルト舗装していた訳ではありませんでした。コンクリートビルもないのですから流出率といいますが、降った雨がどれだけ川に水が流れ出てくるかというもので昔はゆっくりとしみ込みながらでてきていました。だから小さな川幅、深さで足りていました。水害の歴史でいうと、昔は台風による水害が非常に多く東部低地帯を中心とした高潮対策に重点が置かれました。予算の配分上、中小河川の整備はなかなか追いつけなかったです。ただ大きな被害はでてはいませんでした。昭和33年7月に狩野川台風があって時間当り76mmを記録しましておよそ総雨量444mmだったと思います。区部の中小河川を中心に非常に大きな被害を受けました。それから中小河川を重点的に見ていくことになりました。神田川や古川は昔から市街化している所で流れている川は時間当り50mmの対策をもってやっていました。しかしその時代の流出形態に合わせた大きさでしか造ってないので、市街化が急に進展すると追いつけません。狩野川台風で被害を受けて区部中小河川を中心に計画の立直しを迫られました。かと言って50mmを急にやろうとしても財政が追いつかないので30mmでやることになりました。昭和40年代に入り、41年の台風4号がありますが、区部だけではなくて近郊の多摩地域にも大きな水害をもたらしました。それで都内全域50mm対策は最低限満足させる施設にしていくことにした。社会の有している最低限の機能(シビルミニマム)と当時呼ばれていました。それを設計して50mm対策を最低水準と位置づけました。お答えとして、流出量は都市化が進むにしたがって、川にでてくる水の時間が短くなりました。水の量も多くなりそれで洪水が多くなったというご理解をして頂ければと思います。
【都民委員】
 先程ご説明があったとおり、東京の緑がなくなって建物で埋まっています。雨が降れば土にすぐ入っていかず、しみ込まないで下水管を使ってすぐでてきます。最近では水を吸収する舗装もされているようですが、巨大な素晴らしい施設と同時に都民としてできるものがあるのではないかと思ったのですが、行政と合わせて台風から水害を防げればいいと思います。
【座長】
 有難うございます。それについては総合的治水で川だけではとても追いつかないです。家庭の雨水、下水に流れないように雨水を庭にしみ込ませるなど色んなことで浸透桝を庭に造りそれを区の方から相談や助成金を出す区もあると聞いています。全体でやっていきましょう。このような施設を何個造ったらいいかわからないですから、これから50mm、74mm、100mm対応の施設を造るのではなくて流出係数が多くならないように、水を保つ事を考えます。よく山の木が水を保つと言います。ゆっくり水が流れるので護岸がそんなに高くなくても済みます。取水についてはこれからもご協力願います。
【都民委員】
 すいません。20秒時間を下さい。神田川サミット毎年やっていますが、今年は10月13日の土曜日に神田川ネットワークと日本橋川をやっている江戸東京の川再発見実行委員会と法政大学エコデザイン研究所の三者が合同としたサミットをやることになりました。中身はこれからつめますので詳しいことは後でご案内させて頂きますので宜しくお願い致します。
6.閉会
【事務局】
 日本橋川・亀島川流域連絡会を閉会します。有難うございました。次回は10月下旬頃開催したいと思っています。第4期このメンバーでの連絡会は次回で最後となります。浚渫工事の予定、委員の改選についてやりたいと思います。
 宜しくお願い致します。

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