第5期第6回議事要旨

日時 平成21年11月26日(木)午後2時~4時

場所 中央区立築地社会教育会館講習室(2階)

一、開会

  • 座長あいさつ

二、議事

  • 日本橋川・亀島川の浚渫について(一建)
  • 日本橋川の緑化事業計画について(河川部・千代田区・中央区)
  • 報告事項

三、その他(意見交換)

四、閉会

配布資料

  • 第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会次第
  • 座席配置図
  • 日本橋川・亀島川のしゅんせつ事業
  • 日本橋川の緑化事業計画

第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真

  • 第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真1
    座長あいさつ
  • 第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真2
    連絡会状況1/5
  • 第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真3
    連絡会状況2/5
  • 第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真4
    連絡会状況3/5
  • 第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真5
    連絡会状況4/5
  • 第五期・第6回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真6
    連絡会状況5/5

第五期・第6回日本橋・亀島川流域連絡会
[議事及び議事録要旨]

1.開会
事務局より開会の挨拶。
人事異動による行政委員新任のご紹介。
座長挨拶。
2.議事
(1)日本橋川・亀島川の浚渫について
■資料説明
  • 資料【日本橋川・亀島川のしゅんせつについて】の内容説明
  • 今年度(平成21年度)の浚渫予定箇所は、日本橋川で2箇所(計560m)、亀島川で1箇所(480m)である。
  • 亀島川に関しては、今回の浚渫で一段落する。
■質疑応答
【都民委員】
浚渫したものは何処に持って行くのでしょうか。
【行政委員】
東京湾にあります“新海面処分場”になります。そちらの方に船で持って行きます。
【都民委員】
浚渫の深さは大体何m位を想定して算出しているのでしょうか。
【行政委員】
亀島川につきましては、AP-2.5mの高さで浚渫しております。日本橋川につきましては、亀島川と分岐してから隅田川に合流する河口までがAP-3.0m、それより上流側につきましてはAP-2.5mの高さで浚渫しております。
【都民委員】
基本的な質問で申し訳ありませんが、今回浚渫をすれば何年位もつものなのでしょうか。
【行政委員】
概ね5年毎に堆積土測量調査を浚渫事業の対象河川で実施しておりまして、その結果を基に堆積状況の傾向を調べて浚渫事業を行っているという面もございます。ですから次の堆積土測量調査の結果を見て、堆積状況を調べてみてからという事になるかと思います。
【座長】
川はいつまでも自然に流れている様に見えるのですが、こういったメンテナンスをしないと埋まってしまうのです。川にもメンテナンスが必要だという事をご理解頂ければと思います。
(2)日本橋川の緑化事業計画について
(2)-1東京都河川部報告
■資料説明
  • 資料【日本橋川(大手町地区)の水辺整備について】の内容説明
  • 『10年後の東京~東京が変わる~』の中で、“水と緑の回廊で包まれた、美しいまち東京を復活させる”というスローガンを掲げて緑化を進めていく。
  • 日本橋川と亀島川については、ツタを中心とした緑化を進めていきたいと検討を進めている。
  • 基本的には街づくりの方で開発等があった場合に、街づくりと一体となった緑化整備を行ってきている。
  • 錦橋からJR線の区間はUR(都市再生機構)で“大手町の都市区画整理事業”として、平成18年度~26年度の予定で事業が進められる予定である。
  • 事業面積は資料中のA,B,C工区を併せて13.1ha程である。
  • 有識者による『大手町地区屋外空間デザイン検討会』をURが主催しており、それに基づいて整備案が検討されている。
  • 街づくりのデザインに合わせ、河川部としては、河川区域に関わる箇所の緑化整備を街づくりと一体となって進めていく事を考えている。
  • 歩行者専用道路の整備内容、整備スケジュール、維持管理等については関係機関と調整中である。
■質疑応答
【都民委員】
歩行者専用道路についての関係機関というのは、管理している中央区や千代田区といった自治体で宜しいのでしょうか。
【行政委員】
開発側ではUR、千代田区、当方の都市整備局、それから地権者の方々を含めたものになります。
【都民委員】
民間側は民間がやっていくという事でしょうか。
【行政委員】
そういう事になります。
【都民委員】
両者の境界線の整合は誰がとっていくのでしょうか。
【行政委員】
基本的な設計はURで行って、それに基づく詳細な設計はURと我々で行っていくのですが、整合はとっていくという事になります。
【都民委員】
この整備の背景には最初に説明のあった『10年後の東京』という東京都の基本政策があって、それに沿って整備されていくのではないのですか。その基本政策とURの政策とが整合性がとれない場合はどうなるのでしょうか。
【行政委員】
基本的にはあくまでもURの事業であり、我々は緑化の一部を進めていくという事になります。河川側としても出来る事,出来ない事がありますので、出来ない事は「NO」と言わなければなりませんが。
(2)-2千代田区報告
■資料説明
  • 資料【千代田区護岸緑化整備箇所(日本橋川ほか)】の内容説明
  • 日本橋川沿いは緑化が非常に難しい状態であり、街づくりと一体となって整備していかなければならない。
  • 『A飯田橋付近(緑地帯型)』は、飯田町の土地区画整理事業で日本橋川沿いに道路が整備されたので、歩道の緑地帯から護岸にヘデラを垂らした。
  • 次ページの配布資料『護岸緑化整備手法例』の上の写真を参照して頂きたい。道路と護岸の天端が同じなので、きれいな形でヘデラが垂れ下がっている。
  • 『B三崎町付近(コンテナタイプ)』は、『A飯田橋付近(緑地帯型)』の丁度対岸になる。ここは護岸が高くなっている為、護岸天端からフックを垂らし、コンテナを設置しヘデラを植えている。
  • ヘデラをどうやって河川側に垂らすかが課題になっている。
  • 『C俎橋・新庁舎付近(緑地帯型)』は、道路と護岸の天端が同じ高さになっている為『A飯田橋付近(緑地帯型)』と同じ様な状態になっている。
  • 『D水道橋付近(神田川)(緑地帯型)』『E和泉橋(神田川)(コンテナ・緑地帯型)』は、神田川であるが日本橋川と同様の手法で緑化を行っている。
  • 『F雉子橋付近(緑地帯型)』は、平成20年度に緑化を実施した箇所である。
  • 護岸と道路は接しているが、護岸の天端と道路の高低差が1.5m程ある為、地面にヘデラを植え、1.5m程のフェンスを越えて河川側に垂らす構造にした。
  • 今年度緑化を予定している箇所が『[1]雉子橋下流』であるが、『F雉子橋付近(緑地帯型)』と同様に緑地帯から立ち上げて護岸に垂らすという方法を考えている。
  • 『[3]内神田付近』は、先程東京都河川部から説明のあった大手町の開発の対岸になるので、その状況に合わせながら緑化を行っていく。
  • 『[4]常盤橋公園付近』は、現在常盤橋公園と石積みの整備計画を立てているので、その状況に合わせながら緑化を行っていく。
■質疑応答
【都民委員】
こういう事をやってみて何か問題はありませんでしたか。例えば植生によって水の流れを阻害する等の問題はないですか。
【行政委員】
河川管理者からすると河積を阻害する部分になるのであまりよろしくはないと思います。
【都民委員】
飯田橋の再開発の際にも『流域連絡会』で議論しました。その際に、「北九州の紫川にある、河川の断面が見える様に下がガラス張りの橋を整備をしてほしい」と要望したのですが、その時は「もう設計図が出来てしまっているので、今からでは無理です」という話でした。大手町は未だ再開発が始まったばかりですので、その様な要望をした場合可能性は何%位あるでしょうか。護岸そのものには全く手を着けないのでしょうか。どうしても手を付けて欲しいというここ全体の要望があった場合はどうでしょうか。
【行政委員】
民間主導という事もありますので、なかなか要望通りという訳にはいかないと思う。
【都民委員】
“観光立国化”という事が国の政策の位置付けの中にも入っているので、単にツタをはわすだけでは観光立国化の目玉にもならない訳ですよね。それくらい大胆なアピールをする施設ぐらい造らないとだめだと思います。24時間観光をする為にはそれ位やらないと。そうすれば外国からお客さんが沢山来ると思う
【行政委員】
理解は出来ますが、既に護岸が出来ている箇所を壊して造り替えるとなりますとハードルが高いと思う。そこにお金を掛けるならば、少しでも治水に。まずは治水に。という考え方である。
(2)-3中央区報告
■資料説明
  • 資料【護岸緑化施工箇所図】の内容説明
  • 『[1]』の箇所のみ堤防の裏に児童遊園があるので、地面に直接植えて垂らしている、千代田区の説明にあった緑地帯型になっている。
  • その他はコンテナタイプ(2タイプ)である。
  • カミソリ護岸の背後地にポッドを設置し、護岸に這わせてから川側に垂らす。
  • 堤防の角でツタ類が切れてしまわない様に、河川管理者と相談しながら、フェンスを設置したり、切れにくい素材を用いたり等の対策は行っている。
  • 背後地に余裕があったり、物理的に大丈夫な箇所に関してはポッドを堤防の天端に設置する様にしている。
  • 緑化に用いている植物の種類は、ナツヅタ,カズラ,ヘデラ等である。・中央区内の日本橋川沿いでは、一部三菱倉庫の建て替えを除けば、市街地再開発事業や区画整理事業が行われている箇所はないと聞いているので、将来的に護岸沿いに歩行者専用道路なりの区道を確保するといった計画にはなっていない。
  • 都民委員の方の言われる様に「街づくりと一体となった護岸緑化が出来るのが理想だ」と考えてはいるが、残念ながら中央区の場合は直立型の護岸を緑化しているという状況である。
■質疑応答
【都民委員】
コンテナタイプで用いているポッドは既存の製品でしょうか。それともオリジナルで制作したものでしょうか。
【行政委員】
オリジナルで作ったとは聞いていません。
【都民委員】
植物の事に詳しくないのですが、植物を何処か別の場所で大きく育ててから護岸に持ってくるといった事は出来ないのでしょうか。ここでは余り日当たりが良くないので生長も遅いのではないかと思うのですが。
【行政委員】
植物ですので、基本的には日当たりと水だと思います。その中で比較的日当たりが悪くても大丈夫な様な種類を選ぶ等の工夫をしながら緑化を行っていかなければいけないと思っています。
【都民委員】
植えられる所には低い木でも良いので、そういったものを植える様な事は考えていないのですか。
【行政委員】
物理的に植えられる箇所にはツツジか何かだと思うのですが、平成20年度の日本橋下流左岸については低木も植えさせて頂いています。ご指摘の通り、ツタ垂らすだけでなく木で緑化出来る箇所に関してはその様な方法でしていきたいと考えています。
【都民委員】
計画の中に入っているという事ですので、少しは希望が持てます。
(3)報告事項
1)水道局用地について
【行政委員】
亀島川の護岸脇にある水道局の用地について、「緊急時を想定した資財等の搬入場所として確保している」との回答があったのでご理解いただきたい。
【都民委員】
既に水に浸かってしまっている様なレジャーボート、持ち主も判らない様な状態になっているボートは、中央区が中心となって早く撤去して頂きたい。
【行政委員】
油の流出を防ぐネットの設置や張り紙等をするなど中央区は対応しているが、今後も中央区と連携して対応していきたい。
【都民委員】
そういった船は強制撤去出来るのではないのか。以前に火災があったことを、この流域連絡会で申し上げたが一向に変わっていない。張り紙をした所で何ら効果がないのであるから一刻も早い対応をお願いしたい。
【行政委員】
中央区としても早急に対応していきたいと考えている。
2)『亀島川緑化計画』の進捗状況について
【行政委員】
来年度から事業を実施していく予定です。

最初に基本設計の委託、次に概略検討、その後自治体の事業に入っていくための詳細設計に入るという手順になります。

今後は前回の基本設計案を基に詳細設計を掛け、事業に入る前の詳細設計を『流域連絡会』でお示しして、その後事業に入っていきたいと考えている。時期的には来年度早々位にはお示し出来ると考えています。

3)次期流域連絡会について
【行政委員】
次期第六期委員については全委員が再任を希望されましたので、よろしくお願い致します。

ただ、千代田区の佐治委員が今までは個人として参加して頂いていたのですが、第六期は千代田区に所属している団体があるという事で、団体委員としての参加になるという事になります。そうなると千代田区の委員が1名減ってしまいますので、今回は千代田区の委員を1名だけ新規に入って頂こうかなと考えております。現在区報に載せて頂く準備をしております。

4.その他(意見交換)
(1)市民カレッジ成果を基にしたPRについて
【都民委員】
  • 市民カレッジにおける6回の受講の中で「区民の方々が日本橋川・亀島川に対してどんな思いがあるのか。いろいろと街を知っている方々がこれだけ関心を持っているのだぞ」という事で作って頂きました。
  • グループ毎に個性的な提案のパネルを作って頂き、パネルディスカッションを行いました。この市民カレッジを主催している中央区区民文化・生涯学習課の方々、参加された区民の方々にも「またこの様な機会を作ってほしい」というお話を頂いております。
  • 今後は、今回の内容を小冊子にして参加者にお配りするとともに、区や公共団体等にも配布して「区民もいろいろな事を考えているので、行政の方にも参考にして頂き、取り上げて頂きたい」という事をPRしていきたいと考えています。
【都民委員】
  • 発表に参加させて頂き感じたのは、参加者の意欲と情熱が非常に高いという事。逆に残念だったのは、広報されていたのが中央区民の一部だけだったので、あれだけの発表を狭い範囲の中だけで終わらせるのは勿体ないと思いました。
  • 生涯学習課が担当であったので、直接「川を何とかしよう」と思っている様な人は余り来ていなかったが、そういう人が来ていれば、将来的にまた違った発展の仕方もあったのではと思いました。
(2)『神田川に「儒学ルート」を』について
【都民委員】
  • 神田上水の掛樋の復元、和船を浮かべて釣り糸を垂れる等の歌川広重の世界を復活したいと考えています。夢は大きく持って、お金は掛からない様にソフト先行型で、大きなものを造るのではなく昔の日本に戻そうという事であります。
  • 日本財団から助成金を頂けそうなので、市民の皆さんとのワークショップを繰り返しながらアピールしていこうと考えています。
(3)隅田川と四万十川友好河川提携について
【都民委員】
  • 四万十川全体を2つの自治体で管理する様になった。
  • 今後は我々ともいろいろな事を相互に啓発しながらやっていく事になったので、また新しい事があったらご報告したいと思います。
(4)日本橋川・神田川で見られる魚について
【都民委員】
日本橋川、神田川の水質は相変わらず悪いと思いますが、以前はコイばかりが目についていたのが、最近は小さな魚(ボラ)が群れを成して泳いでいます。もう少し水が浄化されれば、もっともっと魚が生息する様な川になるのではないかと思いました。今後も観察は続けていこうと思います。
(5)『北十間川沿い「お江戸・川の駅」建設で水都東京の舟運復活を!!』について
【都民委員】
  • 二瓶委員も提案されている「東京に舟運を復活させよう」という事を10年位の構想で、スカイツリーが完成して7~8年後位には東京を船で回れるようにしたいと考えています。
  • 現在も運行している水辺ライン等を中小河川にも伸ばし、経営的にも成功させたい。隅田川は既に舟運が確立されているが、それを神田川等でも行って観光として成立させる構想であります。
5.閉会

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