第七期第5回議事要旨

日時 平成25年8月2日(金)午後2時~4時
場所 中央区立築地社会教育会館講習室(2階)

一、開会
  • 座長挨拶
二、委員紹介(人事異動対象者)
三、議事
  • 地震・津波に伴う水害対策の基本方針と東京都防災会議による津波想定(河川部))
  • 東部低地帯の河川施設整備計画(概要)(河川部)
  • 「水と緑の回廊で包まれた、美しい町を復活させる」について(河川部)
  • 日本橋川の水質について(環境局)
  • 下水道事業経営計画2013について(下水道局)
  • 講演「江戸の面影を求めて」(リバーガイド)
四、質疑応答
五、その他
六、閉会
配付資料
  • 第七期第5回日本橋川・亀島川流域連絡会次第
  • 座席表
  • 地震・津波に伴う水害対策の基本方針と東京都防災会議による津波想定
  • 東部低地帯の河川施設整備計画(概要)
  • 日本橋川の水質について
  • 東京の現在を支え、未来を創ります!
    「東京都下水道事業経営計画2013」の策定について
  • 東京の現在を支え、未来を創る下水道
  • 日本橋川緑化整備計画図
    東京都下水道事業経営計画2013リーフレット
  • リバーガイドボランティアによる講演資料「江戸の面影を求めて」
  • 第七期第4回日本橋川・亀島川流域連絡会見学会アンケート結果
  • 水面清掃作業船による清掃作業現場見学について
  • 神田川水系水質調査資料

第七期・第5回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真

  • 連絡会状況 1/6
  • 連絡会状況 2/6
  • 連絡会状況 3/6
  • 連絡会状況 4/6
  • 連絡会状況 5/6
  • 連絡会状況 6/6

第七期・第5回日本橋・亀島川流域連絡会
[議事及び議事録要旨]

1. 開会
  • 事務局より、第七期第5回 日本橋川・亀島川流域連絡会開会の挨拶
  • 座長挨拶
2. 委員紹介
  • 人事異動対象者及びオブザーバーの紹介
3. 議事
(1)地震・津波に伴う水害対策の基本方針と東京都防災会議による津波想定及び東部低地帯の河川施設整備計画(概要)について
■説明【オブザーバー】
  • 東部低地帯と呼ばれる概ね京浜東北線よりも東側のエリアにおいて、高潮対策事業ということで、堤防、水門の整備をしてきております
  • 東京湾の水面よりも低い所が多くあるので、地盤改良等により地震対策を行ってきており、一定の安全性を確保しています。
  • 東日本大震災を受けて、想定され得る最大級の地震に耐えられるような耐震対策を作るため、新しい計画を作っております。
  • 水門、堤防・護岸がM8.2の海溝型地震レベルに耐えられるかどうかという調査を行った結果、大きな損傷には至らないが一部損傷によって水門が開閉出来なくなったりする可能性や、堤防の一部が壊れる可能性が分かりました。
  • 堤防が壊れて水門との電気や機械の設備関係が一部損壊した場合、その後さらに高潮が来た場合に、水害が発生して、設備関係が水没し設備が全然使えなくなってしまう可能性について確認したところ、設備は大体高潮の高さよりも低い場所にあることが調査の結果として判明致しました。
  • 学識経験者を含む「地震・津波に伴う水害対策技術検証委員会」を平成23年6月から何回か開催し、その中で平成24年8月に最終的な提言を取り纏めております。
  • 上記提言には、津波への対応、耐震対策、耐水対策の3つのポイントがあります。
  • 津波への対応は、想定している津波の高さが現在想定している伊勢湾台風級の高潮の高さと比べて低いため、現在の堤防の高さで安全性は確保されます。
  • 耐震対策は、地盤の低い水害の危険性がある沿岸部や東部低地帯では、M8.2の海溝型の地震が将来にわたって考えられる最大級の地震への対策に取組みます。
  • 耐水対策は、堤防や水門の損傷により、浸水した場合にも機能が保てる機能が保持できるように対策をするべきであると提言をいただきました。
  • 東京都の方針として、M8.2の海溝型地震が発生した場合にでも各施設が機能を保持して、津波による浸水を防止するように対策を実施するといった目標を定めました。
  • 昨年4月に開催された東京都の防災会議による被害想定についての説明
    海溝型地震と呼ばれる元禄型関東地震と首都圏の直下型地震として東京湾北部地震M7.3の直下型地震の二種類の地震の津浪高を想定しております。
  • 元禄型関東地震における津波高想定は、一番高い津波でT.P.で海抜+2.61m、A.P.+3.744mになります。
  • 東京湾北部地震はTP.+1.88m、AP.+3.014mになります。
  • 想定津波高と高潮高の違いについて、平常時における最大の満潮位が、干満の満ち引きで一番高い時でAP.+2.1m、津波についてはそれよりも約1.6m高いAP.+3.74mと、高潮については満潮位よりも3m高いAP.+5.10mになる想定になっております。
  • 現在その高潮に対応するために堤防を作っており、高さとしては津波よりも高潮の方が高いということで、堤防の高さそのものは今回の対策でもって高くする必要はないという結論になっています。
  • 東部低地帯の河川施設整備計画(概要)の説明 昨年の12月に東部低地帯の河川施設整備計画を定めております。
  • 目的は最大級の地震が発生した場合においても、各施設が機能を保持し、津波等による浸水を防止することです。
  • 計画期間は平成24年度から平成33年度、10年間の目標でやっております。
  • 計画規模は防潮堤で40km、護岸で約46km、合わせて86kmの堤防について耐震対策を行っております。
  • 日本橋川については、背後地盤の高さの関係で地盤が低い所、津波高さよりも地盤が低い所で堤防が壊れてしまうと浸水してしまう危険性があるため、主に下流部分を中心に約1.3km程耐震対策をする対象となっております。
  • 対策イメージとして、コンクリートの防潮堤は増厚によりコンクリート堤防そのものを補強、堤防は前後の地盤改良を行い堤防が沈下しないような形にさせるといった対策が考えられております。
  • 水門と排水機場関係については水門の柱、門柱等の部分についてコンクリートを巻きたてすることにより強度を上げていきます。
  • 管理棟は、水門そのものだけではなくて設備関係の耐震強度を上げ、補強していくといった形になっております。
  • 水門、排水機場は、建物柱等々の補強をしていく対策を取るようになっております。
  • 耐水対策については、地震によって堤防がある程度壊れて更にその後津波、高潮が来た場合、施設が水没してしまう可能性がありますので、設備関係を高い、高潮よりも高い位置に移設する対策を考えております。
  • 高い位置に移設出来ない施設については、開口部等々を更に現在よりも更に水密化をして、地震が起きた後でも水が入らないような対策をとる形になっております。
  • このような対策を取りながら平成33年度までに、最大級の地震いわゆるレベル2と呼ばれる地震が起きた場合にでも機能を保てるように、これから工事を集中して頑張っていきたいと思っております。
(2)日本橋川の水質について
■説明【行政委員】
  • 日本橋川、亀島川は神田川の支川という形でしていずれも荒川水系の一級河川という位置付けになります。
  • 日本橋川は、神田川から分岐した後、永代橋付近で隅田川に合流するまでの全長4.8kmの河川です。亀島川は、茅場町付近で日本橋川から分岐した後、再び隅田川と合流するまでの1.1kmの河川という位置付けで、両方の河川とも東京湾の潮の満ち引きの影響を受ける感潮河川です。
  • 今回示した平成23年度の水質測定結果によると、多少の変動は項目によってありますが、概ね横ばいです。
  • 日本橋川の水質は神田川の支川で感潮域でもあるということから、神田川下流部の柳橋の水質に良く似ているという特徴も持っています。
  • 生物化学的酸素要求量(BOD)については、同様に感潮域にある多摩川河口部の大師橋の測定値と同程度と比較的良好であり環境基準を達成されているということになります。参考となる多摩川河口部の大師橋の測定値と同程度ということで、同じC類型に分類される中でほぼ同じような場所で環境基準を達成されているということになります。
  • 全窒素、全りんについては、多摩川河口部の大師橋と比べると若干高い数値になっております。これは神田川の更に上流に水再生センターがあり、そちらの放流水の影響ということでそのような数値が出てきております。
  • 溶存酸素量(DO)については、日本橋川全域が感潮域のため、水が停滞しやすいということがあり、そういったことで水中に酸素がなかなか供給されないというような特徴のため、平成23年度の平均値では3.3mg/Lということで他の参考地点よりはかなり低い数値になっています。
  • 経年変化の図によると、黒い丸が表してある点の推移が日本橋川の測定結果の推移で、言葉で言い表しますと、下水道の普及に伴いながら劇的に水質が改善してきています。平成9年以降は、更に着実に水質の改善が進み、3mg/L付近を穏やかに変動しています。中長期的に見れば改善傾向にあると言えるかと思います。
(3)下水道事業 経営計画 2013について
■説明1【オブザーバー】
  • 「東京都下水道事業 経営計画2013」の策定についての説明
    年の12月に、平成25年から平成27年度までの3か年にわたって下水道局としてどういった事業を取組んでいくかといったものを取り纏めたものになっております。
  • 経営計画2013の体系図ということで、下水道局として「再構築」「浸水対策」「震災対策」「地球温暖化対策」「合流式下水道の改善」「高度処理」「維持管理の充実」について事業を進めていくということで、今回の計画に謳っております。
  • これらの事業を経営方針というのを我々下水道局で作っており、それを3つ掲げております。
  • 経営方針Iとして、「お客さまの安全を守り、安心で快適な生活を支える」ということで、こちらのくくりの中に「再構築」「浸水対策」「震災対策」を含めております。
  • 経営方針IIとして、こちらも皆様方の非常に関心の高いところだと思われますけれども、「良好な水環境と環境負荷の少ない都市の実現に貢献する」ということで「地球温暖化対策」或いは「合流式下水道の改善」更には「高度処理」といったものを掲げております。
  • 両方にかぶる内容として、当然のことながら建設だけではなく維持管理もこれから進めていかなければいけないということで「維持管理の充実」というのを加えております。
  • これらの施策を進めていくためには経営方針IIIで「最少の経費で最良のサービスを安定的に提供する」ということで、当然のことながらこういったものを下支えしながらいろいろな事業を進めていきたいと考えております。
  • 経営計画2013のポイントの一点目は、経営計画期間で、平成25年度から平成27年度の3か年で下水道局が取組むべき事業を取り纏めました。
  • 下水道事業への社会的な要請のポイントは[1]急増する老朽化施設への対応、[2]高度防災都市づくりへの貢献、[3]河川や海の水質改善、[4]省エネルギ―化や地球温暖化対策の推進といった4点を踏まえつつ経営方針を策定しています。
  • では実際にこの4点の社会的な要請を踏まえてどういったところを重点的にこの3か年で行っていこうかといったところが下のポイント[1][2]という形になります。
  • ポイント[1]については、お客さまの安全・安心を支える施策のスピードアップということで、今までも着々と事業は進めてきましたが、更にスピードアップを図っていくべきではないかということでここにポイントを掲げております。
  • 特に老朽化した下水道管の再構築、こちらについては今までも着々と年400ヘクタールほど進めてきましたが、このペースでいくと老朽化の進み具合が速いということで、これを2倍にスピードアップして年700ヘクタールの再構築を行っていきたいと考えております。
  • 2点目については、最大級の地震動・津波に対する施設の耐震化・耐水化、これについては東日本大震災を受け、当然のことながら地震対策、津波対策というものを続けてやっていかなければいけないだろうということで、この耐震化・耐水化対策について2019年度までに完了させたいと考えております。
  • ポイント[2]については、省エネルギー化と水質改善の両立ということで、これについても2点ほど掲げております。
  • 1点目については、電力を多く使用する下水道事業において、電力使用量を増やさず、より水質を改善できる準高度処理があります。これを早期に導入していきたいと考えております。
  • 2点目については、新技術による省エネルギー化、NaS電池などによるエネルギーの有効活用といったもので省エネルギー化や水質改善の両立を図っていきたいと考えております。
  • 下水道管の再構築の説明
    都市施設の老朽化が進んでいるというのが懸念されており、下水道の施設についても、老朽化がかなり進んでいるということで、再構築をスピードアップしていきたいという形になります。
  • 23区内の下水道管の総延長は約16,000kmあり、敷設から耐用年数が50年以上経過した下水道管が平成23年度末で1,500km。今後20年間で更に6,500km増加してしまうということで、このような対応をしていかなければいけないという形になります。
  • アセットマネジメント手法を用い、計画的かつ効率的に再構築を実施していきたいと考えております。
  • 千代田区、中央区を含めたこの赤い区域について、ここが大体平均的に下水道の平均年齢が55年経っており、この赤い区域については第一期の再構築エリアとして、これを是非進めていきたいと考えております。
  • 先ほど申しました通り、年400haを年700haに増やして平成41年度末を目指して今現在進めている形になります。
  • 震災対策の強化の説明
    東日本大震災でかなり下水道管をはじめとする下水道設備についても被害を受けており、この耐震化が非常に重要になっており強化していきたいと考えております。
  • 想定される最大級の地震動・津波に対して水再生センター、ポンプ所、これらの耐震化・耐水化を具体的に平成31年度までということを決め、完了させていきたいと考えております。
  • 水再生センター間を連絡管でつなぐネットワーク化、つまりそれぞれの処理場がネットワークを結んで方一方の処理場が壊れたとしても、もう方一方で処理が出来るような形にしていきたいという意味合いがあり、こういったものを進めていきたいと考えております。
  • 震災の時に避難所や災害拠点病院など行かれる可能性が高いと思いますが、その時に下水道管が使えないといった状況をなくすために、避難所や災害拠点病院からの下水道管について耐震化を図っていきたいと考えており、平成25年度末までには完了している予定です。
  • 更にターミナル駅の排水を受ける下水道管や、災害復旧拠点から流れ出す下水道管についても耐震化を進め、平成31年度までに対策を完了させていきたいと考えております。
■説明2【オブザーバー】
  • 合流式下水道の改善の説明
    合流式というのはいわゆる皆様が普段使われている汚水、生活した排水である汚水と雨が降った時の雨水を一つの下水道管で流す方式のことを合流式といいます。東京都の区部の大部分はこの合流式という方式で下水道管が整備をされており、この神田川・日本橋川の流域も合流式で整備されております。
  • この方式は東京が発展していく中、高度経済成長期には汚水や雨水を早く一定の処理をするために効果はありましたが、雨が強く降った時にはこのように下水道管に流しきれない部分はどうしても川に出てしまう様な仕組みになっております。
  • これが雨天時の水質の問題を引き起こしていると我々下水道局も認識しており、この合流式下水道を少しでも良くしていく改善といった事業をこれまでも進めてきております。
  • 雨天時に出る合流式下水道から河川や海などへ放流される汚濁負荷量、つまり汚れを削減、減らすということで、良好な水環境を創出していきます。
  • この区部は非常に大規模、膨大ですので流れの少ない河川区間など14水域において、まずは平成41年度までに貯留施設などの整備を進めていきたいと考えております。
  • 将来的には放流される汚濁負荷量、汚れについては、分流式下水道と同程度までに削減するという目的で取組んでいます
  • これまでの主な取組として、まず雨天時の下水を少しでも水再生センター、いわゆる下水処理場で処理できるよう、下水処理場に持っていけるようにするための下水道管、少しでもより多くのこの雨天時の下水を水再生センターまで持っていくための下水道管、これを水再生センターまで永遠と整備しないとなりませんので、そういった下水道管を整備してきました。
  • 普段の晴れている日より大体三倍前後になりますが、それを持っていくための下水道管を整備し、その整備は概ね完了しております。
  • 白色固形物(オイルボール)やごみなどの流出抑制対策、写真の様にあるとおり、ごみ等が出るのでそれを少しでも減らすような施設、簡単に言うと、マンホールの中を改造することによって出来る施設を我々技術開発し、それを捌け口の近くのマンホールの所に整備をしてきました。
  • 汚れを出さないために、降雨初期の特に汚れた下水を貯留、貯めるための施設を整備してきました。
  • これまでに区部で103万m3という結構膨大な量を貯める施設をこれまでも整備してきております。
  • 重点的に進めていく14の水域については、このうちの21万m3です。
  • 可能な範囲で、部分分流化なども実施してきました。
  • この3か年でこれまでの対策を更に強化し、神田川流域も入っている14水域での対策をスピードアップしたいと考えております。
  • 先ほどの貯める施設、降雨初期の特に汚れた下水を貯める施設をこの軽減期間中に11万m3の整備を完了させていくほか、この神田川流域の上流になりますが、善福寺川などで新たに整備に着手していきたいと考えております。
  • この重点的に進めていく14の水域で、日本橋川の流域や神田川の下流部、善福寺川のところも重点的に進めていくエリアということで定めております。
  • 神田川・日本橋川・善福寺川という対象の水域において、貯留施設を整備する予定です。
  • 外濠に出ている雨天時の下水を貯める貯留施設も整備しており、これは今年度以前から進めてきており、これも継続して進めていきたいと考えております。具体的には今まだ設計中等の部分もありますが、この神田川の流域全体で約3万m3くらい、重さにして3万トンくらいの貯留の施設を大体整備着手していきたいということで、今私どもの事務所で設計等を進めている状況です。
(4)講演 「江戸の面影を求めて」について
■説明【リバーガイド】
  • パワーポイントによる亀島川・日本橋川についての説明。
■質疑応答
【都民委員】
日本橋船番所で、中川の船番所のように船が通る時に検査するという類のことが本当に出来たのでしょうか。
【リバーガイド】
形だけの存在だったのではないかと思うんですが、一応船手番所という表現で出ている書物もありました。
【都民委員】
下水道局で合流式改善をすると、3年後には1時間に何ミリの降雨量まで生下水の放流が防げるのですか。
【オブザーバー】
具体的な数字は持ち合わせておりませんが、ポンプ場の例を挙げると放流回数の42回が13回に減少しました。
【都民委員】
津波が来た場合、日本橋川の水位は最低水位から最大何メートルまで水位が上がるのですか。
【オブザーバー】
津波については、平常の満潮位2.1mに対し、プラス1.6m、高潮については、平常の満潮位に対しプラス3mのAP+5.1mになると想定しています。なお、東京湾の最高潮位は大正6年に記録したAP+4.2mです。
【都民委員】
日本橋川の両サイドに歩道橋を作り、歩いて隅田川に行けるように出来ないですか。
【座長】
法的な規制などがないか、後日確認します。
【副座長】
東部低地帯の河川施設整備計画の地図記載の横十間川は、ビオトープが今まで上手く出来ていましたが、現在何かの工事により、ビオトープが取り除かれました。工事の目的を教えて下さい。
【オブザーバー】
横十間川には昔水位が高い時用に作った堤防がありますが、水害対策のためポンプで強制的に水位を下げ安全性を確保した結果、堤防だけが上に高く残っている状態により老朽化が進むのを防ぐ対策をしています。
【副座長】
耐震護岸を作っているんですか。
【オブザーバー】
河道整備という位置付けですが、高水敷を作るために、一度地盤改良を行うことから、耐震護岸を作っていると理解してもらって結構です。
【都民委員】
日本橋川から神田川までの間は、河川の上に首都高速道路がありますが、最大級の地震が発生し、首都高速道路の崩壊により火災が生じた場合、どのように対処するのですか。
【オブザーバー】
首都高の火災については、特段検討しておりません。首都高さんの方で、桁が落ちないよう対策がされていると思います。
【座長】
河川の護岸については、主に区で対応しますが、首都高速道路については、首都高が対応しています。
【都民委員】
隅田川の護岸の高さは、高潮に耐えられるように設計されていると思います。現在の護岸は津波の衝撃に本当に耐えられるのですか。
【オブザーバー】
津波の水位変動差の衝撃リスクが大きいということは認識しておりますが、一番大きい衝撃はレベル2地震動と呼ばれる地震そのものの力になるので、それに耐え得るような構造検討をしています。
【都民委員】
3.11で東洋一と言われた防潮堤は破壊されましたが、東京都の河川構造物は、そうならないように計算されているのですか。
【オブザーバー】
どの程度の力を想定しているかの確認をしてから、後日回答します。
(5)その他報告事項

~亀島川の係留船の移動について~

  • 亀島川の違法係留船の移動について、地元の町会に2月から3月にかけ説明会をした内容の報告を致します。
  • 町会に対する説明会の折に、今度下流の所に係留施設の方を作るので、隣接する建物所有者の方にも説明をというような要望もあり、2月から5月にかけ9棟の建物の所有者に対し個別説明を実施しました。
  • 説明の内容は主に2点あり、一点目が昨年度時点で不法係留をしているプレジャーボート15隻について、これまでも指導警告を繰り返してきましたが、一層の指導強化をする中で暫定係留施設に移動やまた廃船手続等を促していくこと、もう一点が工事用の作業船舶について、昨年度の時点で14隻ありましたが、港湾区域への移動を促していくことです。
  • 暫定係留施設の整備そのものについては、25年度、今年度の下半期に予定していくという内容を中心に説明をしました。
  • 湊一丁目町会さんからの要望を受け、9月に再度中央区と共に説明会をします。
  • 建物所有者への個別説明で一番多かった質問は、工事用作業船舶が本当に移動できるのかということでしたが、この問題については、7月末までに大型の工事用作業船舶を移動させることが出来、以前よりは今の時点でかなり隻数が減ってきています。
  • 今後も中央区と共にお互い協力をしながら適正化を進めていこうと思っています。
(6)その他報告事項

~日本橋川の下流部での船舶の火災について~

  • 豊海橋の左側の所で3月11日に火災があり、先日京橋署から連絡を受けましたので、その内容を簡単にご報告したいと思います。
  • 発生日時は平成25年3月11日の午前6時50分、天候晴れ、出火元は無人の台船(長さ約20m、幅4m)の上にある四畳半程度の休憩室で、その中のシャワー室、トイレ、コンロが燃えたとのことです。
  • 炎の高さは大体2、3mに達したそうですが、幸い人的な被害や近隣への建物の被害はありませんでした。
  • 約2時間後の8時52分に沈火しました。
  • 建物所有者ははっきりしていませんが、ある法人の方の所有物ではないだろうかということで確認中です。
■質疑応答
【副座長】
火災の件について、本当にその台船に住んでいる人はいませんか。
【行政委員】
住んでいるようには聞いています。
【副座長】
火災が起きた台船とその前の台船の間に沈没船がありますが、それをなぜ撤去しないのですか。
【都民委員】
火災は今回が初めてではなく、二度目です。行政にはぜひ改善するように対応してもらいたいです。
【都民委員】
行政担当者の異動により解決されない問題が残っているので、きちんと引き継いでもらいたいです。
【座長】
中央区、一建、本庁との間で状況を確認し、検討していきたいと思います。
(7)その他報告事項

~神田川水系の水質調査について~

  • 神田川水系水質調査(COD)という資料で、一番上は深井戸ですから、0.0全く汚れがないきれいなものです。杉並区辺りまでは2.0とか3.0とか非常にきれいですね。中野区から新宿区に入って汚くなって、飯田橋になるとだいぶ汚くなり、一番下が7.0というくらいで去年も同じようなものでした。
  • 先ほど行政委員からご報告がありましたが、私達はCODぼくらのパッチテストで水質調査(COD)を行っていますが、これは先ほどの行政委員の報告と同じ量だったので、このような値が大体4、5年10年弱続いているということです。
■質疑応答
【都民委員】
先ほど行政委員から報告いただいたBODは2.0とか結構いい値ですが、僕らの感じでは4とか5とか或いは6とかそのくらいの感じです。だから先ほどの数値は一番いい状態であると思います。
川の水質管理について、行政が調査はするけど管理はしていませんよね。溶存酸素が0になっても水質が悪くなっても今のところしょうがない。だからこれを何とかしたいなと思っています。
【行政委員】
BODについて2.0という報告をしましたが、これは12回の計測値の平均で、0.6~4.2くらいいろいろなデータが出てきます。計測については、水質汚濁防止法に基づいて行っており、この定められた方法では晴れの日が続いて水質が安定している、本来の安定したその川本来の水質のところを測るためにやっています。
水質の管理については、水質の定期的な計測以外に、水質事故が発生した際は原因、排出元が特定出来、指導できる範囲であればそれに対して排出の指導をしております。
(8)その他報告事項

~日本橋川の魚類と生息調査報告について~

  • 前回の流域連絡会で千代田区の水質と生物についてご質問があり、その場で回答出来ませんでしたので、本日ご報告いたします。
  • 日本橋川の水質等について、先ほど行政委員、都民委員から報告がありましたが、私どもの調査でも同様な結果で推移しております。
  • どのような生物が具体的に生息しているかということですが、神田川・日本橋川では鯉とか金魚、マルタ、ドジョウ、ボラ、ハゼになります。神田川については4種類の魚、日本橋川については5種類の魚が確認されております。
  • 東京都でも生物調査を定期的に、例えば魚類調査だと5年に一回、或いは哺乳類、爬虫類の調査だと10年に一回ということで行っております。
  • 今年度ですが、8月と10月と3月に荒川水系に関して魚類調査をやる予定になっており、日本橋川と亀島川、神田川でも8月の12日の週くらいを予定して今調査会社と工程を詰めている段階です。
■質疑応答
【都民委員】
河川部でやるのですか。
【行政委員】
河川部が調査会社と委託契約を結んで実施しております。
【都民委員】
8月の調査を見ることはできますか。
【行政委員】
川の中で行っていますので、上から見る分には構いません。まだ12日の週ということで、詳細な工程は調整中です。
(9)その他報告事項

~第七期第4回日本橋川・亀島川流域連絡会見学会アンケート結果について~

  • 前回の流域連絡会の船舶による見学のアンケートの結果について報告します。
  • アンケートを都民委員10人、行政委員2人から回答いただきまして、次回もこの様な見学会を希望されますかという質問に対しまして、希望される方が11名、希望しない方が1名でした。
  • 船からご覧になって、どのような回答をお持ちになりましたかということで、[1]狭いスペースでありながら工夫して工事をしている。が7回答、[2]景観が向上することから、このような緑化整備を進めてほしい。というのが11点、[3]堆積土のしゅんせつや、水面清掃等で、水質改善が図られている。6個。その他として、橋の工事をしたら、直ぐに橋梁側面に名前を書き入れてほしい。橋梁の側面を反射光になる様な塗装を考えてほしい。浄化に役立つ太陽光利用。思っていた以上に景観整備が進んでいる。というご意見をいただきました。
  • このようなアンケートの結果を元にして、今後事務局としていろいろ計画を立てていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。
(10)その他報告事項

~水面清掃作業船による清掃作業の現場見学について~

  • 水面清掃作業船による清掃作業の現場見学についてということで、企画致しました。
  • 都民委員から先日水面清掃作業船に乗って見学できないかという要望を受け、内部で検討をした結果、水面清掃作業船に乗ることが危険なため、その水面清掃作業船に接近して一建で所有している「つきじ」という船に乗っていただき、作業船を現場見学するということで、案内させていただきました。
  • 見学の場所は隅田川、日本橋川、亀島川をご案内できるかと思っております。
(11)その他報告事項

~小学校の子供達を対象にしたクルージングのワークショップの案内等について~

  • 小学校の子供達を対象にしたクルージングのワークショップは中央区の助成金や生涯学習室の助成金を頂いてやっておりますが、これが明日から3日、10日、24日に決まりました。一建や中央区からも資料をいただきありがとうございました。
4. 閉会
  • 事務局より閉会の挨拶

降雨時に役立つ情報

事業別に見る