第2回議事録(要旨)

開催日時:平成16年11月18日(木) 午後2時~4時
開催場所:足立区教育研究所

議事及び議事録要旨

  1. 開会
  2. 人事異動に伴う委員の変更について
    • 人事異動に伴い行政委員の一部が変更に伴う委員の紹介
  3. 座長の変更について
    • 事務局の推薦により藤本工事課長を座長とし、副座長は引き続き大島氏とした。
  4. 毛長川の整備状況について
    • 毛長川は、全長9.73km、流域面積20.3km2の一級河川である。
    • 規定の流量を流すには、現在河川断面が不足している。また、桁下高が低い橋が数橋あり、流水の阻害となっている。このため、昔から水害に襲われ大きな被害をだしている。
    • 改修工事は、埼玉県と工事協定を結び、今年度工事が完了すると東京都施工分が83%、埼玉県施工分が56%、双方を合わせると73%の進捗となる。
    • 計画河床として、舎人堰から綾瀬川合流点までの区間としては、暫定河床高(AP-0.70~0.04)と将来河床高(AP-2.50~-1.92)が設定されており、現在は暫定河床高までの構築を目指して作業が進められている。
    • 暫定河床高は中川、綾瀬川といった下流側の整備計画に合わせ整合を取るために暫定的に掘り下げる河床であり、3年に一度の確立で短時間に集中的に降る1時間50mmの雨と、中川、綾瀬川の総雨量計画にあわせた2日間で217ミリの雨量、10年に一度の確率で降る雨に対応する為の河床である。
    • 将来河床高は将来的に掘り下げる河床であり、2日間で355ミリ、100年に一度の確率で降る雨に対応する為の河床である。
    • 環境状況は、住居専用、一部準工業地域となっている。武蔵野の道として緑道が整備されているところ、舗装道はないが歩くことができるところ、まったく歩くこともできないところといった状況である。
  5. 事務局提案
    • [1]現地踏査ルート案について
      • 『第1ブロック:都内最上流部』『第2ブロック:未整備地域』『第3ブロック:武蔵野の道』『第4ブロック:区画整理区域』とし、4つのブロックに分けて現地踏査を行う。
    • [2]川の通信簿の試行について
      • 『「川の通信簿」点検シート』を用いて現地踏査時に河川について評定を行い、その結果を今後の毛長川の将来整備の考え方について反映させていきたい。
  6. その他
    • 【意見交換】
    • [1]埼玉県との取り合いについて
      • 【都民委員】
         埼玉との連絡をとりながら河川のことをやっていただけるということを伺ったので、質問させてもらいます。
         東武伊勢崎線から見て下流のほう、草加バイパスの下で武蔵野の路が終わってその先は行けないようになっています。足立区のほうにも問い合わせてみたんですが、埼玉県の土地であるという返答でした。バイパスの下をくぐって水神橋のほうに出られれば、かなり谷塚駅が近くなるんです。そこを整備してもらえればと思って、何回も足立区のほうには進言したんですが、埼玉の土地であるという返答でした。
         それともう一つ、旧道の角のところに玉泉院という葬祭の式場があるんですが、そのあたりの旧道に歩道がないんですね。それでその下を抜けてバイパスから旧道の出口のところまで行ければ、かなり危険度が少なくなるというふうに足立のほうにはもう説明したんですが、その後、歩道をつくるにはよその土地なものでちょっと買収はできないということを言われました。何とかそこを通行できるように、谷塚のほうと交流ができるような連絡がとれればというふうに思いましたので、河川のほうと両方にやれるのであれば、そこをやっていただければと思って今質問してみました。よろしくお願いします。
      • 【行政委員】
         ただいまのご意見は武蔵野の路、これは東京都側、足立区のほうで整備していますけれども、草加バイパスのところはこの地図で見ていただいてもわかるとおり埼玉県側になっています。その関係で足立区側、これ行政の縦割りといったら怒られてしまいますが、足立区といいますか東京都側ではなかなか整備できないということで、そういうお答えをせざるを得ないんですけれども、一つは、そこに空間があるのかないのかということが一つ大きな問題なのかなと思っています。足立区が整備したところにつきましても、いわゆる河川管理用通路といいまして、土手の状態になっている川の際に、少し人が歩けるスペースがあるところを整備させていただいたというのが現実です。その辺が少し空間があって、人が歩けるような空間があれば、これは埼玉県側に、草加市になるんですかね、草加市のほうにちょっと打診をしてみるということも可能になるのかなと思っています。今回、三月ごろに現地踏査がありますので、その中でも一つ検証していきたいなと思っています。
         すぐにこの場ではお答えできなくて、申しわけないのですが、ご要望の趣旨は十分私ども理解してます。
      • 【座長】
         そういうことで、今回一緒に見ながら検証させていただきたいと思います。
      • 【都民委員】
         もう一つですが、対岸のほうに東京都の土地が埼玉のほうに食い込んでいるんですよね。そういうのをうまく相殺みたいなことをできないんでしょうか。
      • 【座長】
         この川を境にして東京都と埼玉県を分けるということが、地域住民の方は実際に川の向こうに住んでいる東京都民の方、その逆の方もいますけれども、その辺の立場もあって非常に難しいというのが現実のようです。
         課題として認識はしているんですけれども、現実としてはなかなか難しい問題だということです。
      • 【都民委員】
         無理は承知なんです、確かに難しいと思いますけれども。埼玉と共同で、何か方法はないかなと思ってちょっと提案させてもらいました。
    • [2]鋼管矢板について
      • 【都民委員】
         水神橋の袂なんですが、花畑団地までの。あそこのところに鋼管矢板が打ってないんですけれども、あそこはやはり行政面で難しい地域なんですか。
         谷塚側のほうは全部打ってあるんですけど。
      • 【事務局】
         この区域ですけれども、実は半分が埼玉県の施工区域になってます。埼玉県側での施工、それに続けて私どもがやはり埼玉県側の鋼矢板に続くような形で矢板を打っているというような状況になります。ここにつきましては当時線形が決まっていなくて、このような措置になっていると聞いているんです。
        【事務局】
         水神橋の下流の部分なんですが、マンションが建っていて、うちのほうの計画している法線が、マンションの一部がかかってしまっていて施工できないという実情があります。
         マンションが違法ということではないんですが、その当初マンションを建てる段階のときにまだきっちりとした計画の法線が決まっていなかったんです。うちのほうの施工が後づけになってしまっているので、現状の形になっている。
         ただ先ほどお話されていた鋼管といわれる矢板を打ってはいないんですが、そのかわりに丸い矢板でなくて縦の、普通私どものいう鋼矢板で施工していますので、そこから崩れるということは心配はないと考えています。
        【事務局】
         まだ線形がはっきりしていないので、現在は暫定的な措置になっているということです。
    • [3]ゴミの処理について
      • 【都民委員】
         ごみのことなんですけれども。河川がゴミ捨て場になっているのは何とかならないですかね。私たち、鷲宿なんですけれども、三角公園から鷲宮橋の間をことしになってから五、六回清掃をやりました。ある程度の時期を見て、たまったらすぐやっちゃいますけれども、そこから上流のほうがゴミ捨て場になっているんですね。
         川を見るとごみが浮いているんです。そこまでは私はできませんけれども、川原のごみの処理ぐらいは私たちがやっていますけれども、上流のほうはものすごいです。まあ人間のモラルの問題だと思いますけれども。
      • 【事務局】
         河川敷のごみの件ですが、鷲宮の町会などが、定期的に清掃をして、ごみを1カ所に集積してもらい、六建の管理課を通して回収しています。
         川の中に自転車、バイクなどが落ちていてひどい状況です。これを今、当六建の維持費で常にきれいに保つという状況には出来ないことも事実です。今後は協会さんはじめ皆さんそういった環境問題に大分興味を持ってやっていただいていますので、よく協力させていただいて、一緒に進めていきたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
      • 【都民委員】
         大雨のたびにおびただしいごみが流れてきますけれども、あれは最終的にどこで回収しているんでしょう。海まで行っちゃうんでしょうか。すごく気になるんです。
      • 【座長】
         ご指摘のとおり、洪水のときに流れるものはそのままとまらないで海まで行きます。例外的にはかなり下流のほうになりますか、綾瀬川の下流のほうに堀切菖蒲水門というのがありまして、そこであまり水量が多いときにはその水門を閉めて、逆に下から上がってこないようにして、排水機場というところで排水、荒川へ水を機械で送っています。それの除塵機、ポンプがごみを吸わないようになっていますので、その除塵機に引っかかったものぐらいは実際には排除されるわけですけれども、一般的には洪水のときに流れてくるものはそのまま海へ流れているというのが実情なんです。
      • 【都民委員】
         比較的簡単にとれそうな気はするんですけれどもね。何かごみをすくうような浮きみたいなのを置いておいて、できないんですか。川のごみぐらいどこかでとめられないんですかね。その気になればできると思いますけれども、研究していただきたいと思います。
      • 【事務局】
         その点につきましても研究させていただきます。ただ、川に横断的にスクリーンを設けるといったことを行うと、そのスクリーンにごみがたまるわけです。ごみがたまるとそれがダム状になってしまいます。ダムのようになってしまって水をせきとめてしまうんです。そこから洪水時は水があふれ出てしまうということがありますので、逆にそういう横断構造物というのは極力洪水時はないほうがいいということになってます。したがって洪水時、ごみをじかにすくい上げるというのはなかなか難しいというのが現状です。
      • 【都民委員】
         ベルト式にして常時回収してですね・・・。
      • 【事務局】
         そういう今仕組みがないんです。またそういうのを開発したところもないものですから、申しわけないんですけれども。
      • 【都民委員】
         頼みますよ。簡単にできると思いますけれども。
      • 【事務局】
         ベルト式にするとか何とかというよりも、横断したために万が一それが故障したりするとそれがまたやはり人為的に災害につながってしまいますので、洪水時は極力横断構造物をなくすというのが私どもがとっている方策です。
      • 【都民委員】
         ごみなんですけれども、自然のごみが来るというのではなくて、人が捨てたものとしか考えられないです。特に小中学生の通行路はすごいです。
         だからごみを回収することよりも捨てさせないように意識を向けるように、学校のほうにも少し協力をしてもらうとか。ごみを集めることよりも捨てないこと、川をきれいにするというモラルを子どものうちから教えていってもらいたいなと、そういう努力をしてもらいたいと思っているんです。
      • 【行政委員】
         子供たちの教育というところで、環境教育という観点から大変そのとおりだと思うんです。要は子供たちがぽんぽんごみを捨てるというのは、そういうふうに川を見てみている。全く公共性ということが失われて、大切なものだということが養われていないということが確かにあるというふうに思います。
         また学校によって、総合的な学習という中で環境教育をやっているところは川のことなんかやってくれていて、確かにごみが少なくなったというお話を自治会のほうからいただいたりします。
         私どもとして環境のことを学校のほうに働きかけたりしています。ただこればっかりはなかなか学校のほうが取り入れてくれない限りは押し売りするわけにはいかないですが。ただ学校のそういった総合的な学習を組んでいくときに入れていきやすいように、プレゼンをするようには努力しております。
    • [4]ビオトープ公園について
      • 【都民委員】
         旧桑袋小学校の跡地を利用して来年にはビオトープ公園が開園するんです。そこが汚れた水の浄化等を含めていろいろな施設が、建設省のほうで何かやっているというのを伺いました。
         そういった建設省の活動と、東京都を含めた、水質をよくするとか自然環境を取り戻すとかそういう運動との連携というか何か関係というのがあるんだったらちょっと伺いたいなと。
      • 【行政委員】
         ビオトープ公園の上に造成している公園というのは、区役所がつくっていく予定です。浄化施設の方は建設省がつくって、現実に今動き出しています。
         川の管理の仕組みで、国が管理する川と、それから都道府県が管理する川というふうになっていまして、綾瀬川というのは国の管理の川になっているということです。浄化についても国が責任を持ってやっていくという仕組みになっていて、綾瀬川浄化のための施設というのを国が設置したということです。
         その運営等に関しては、東京都は関わってないと思うんですけれども、施設をつくるところまでは国が行い、国が全く手を放す形ではなくて、施設そのものは国が管理し、住民の方に使いやすく使っていただくための工夫は足立区がやるというような連携をやっているような形です。
      • 【都民委員】
         以前は結構水神橋を渡るとちょっとにおいがしたり、そういうときありましたけれども、最近はカモがおりてたりして、少しずつ変わってきているなという感じはするんです。
         逆に瀬崎の人たちもトラックで柵を越えて捨てた空き缶を拾ったり、日本一汚い綾瀬川を少しでもということで、町会なり、いろいろな部分が動いて今取り組んでいるかと思うんです。少しずつ動いていくんだなという感じはしてます。
         行政側のテリトリーというのはあるのかもしれないけれども、連携が少しでもうまくとれるようになればもっと動いていけるかなという気がするんです。
      • 【行政委員】
         下の浄化施設は国なんですけれども、その上に公園をつくって一つ環境学習の場にしようということで、その公園については足立区の土木部が管理することになっています。その管理についても、行政と地元の方と一緒にできないかということを考えております。場合によっては地元で管理にかかわるような方が意見交換する場ができるとか、そういうことは将来管理が始まった後、可能性があるのかなと思ってます。
  7. 閉会

降雨時に役立つ情報

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