第5回議事録(要旨)

  • 開催日時
     平成18年2月24日(金) 午後2時~4時
  • 開催場所 新河岸水再生センター
         東京都板橋区新河岸3-1-1
  • 当日の工程  
    • 13:00 竹ノ塚駅東口集合、バスにてセンターへ向かう。
      (バスの中で新河岸水再生センターの概要について、同センターのパンフレットにて事務局から説明)
    • 14:20 センターからの説明と施設見学及び意見交換
    • 17:30  センターからバスにて竹ノ塚駅東口へ(解散)

議事及び議事録要旨

1.センター概要説明

  • 東京23区部は13箇所の水再生センターと1箇所の汚泥処理プラントで下水を処理している。
  • 新河岸水再生センターの対象エリアは練馬区、板橋区。
  • 昭和37年ごろは新河岸川周辺で工場化が進み、工場排水が川に垂れ流しにされて、その水が新河岸川を経由、隅田川に流下していた。そのため、隅田川の汚染源の45%が新河岸川であった。
  • 昭和40年度の下水道の普及率はわずか7%という状況であり、早期の普及が望まれた。
  • 昭和41年に工場排水を送水する浮間ポンプ所と排水処理施設の浮間処理場が稼動開始。
  • 昭和44年には普及率が40%になり、45年には処理場の放流規制と共に、一定規模の工場等の施設については除害施設を設ける事を推進し始めた。
  • 昭和46年には焼却炉が完成し、発生汚泥の100%を焼却処分可能となった。
  • 昭和49年に処理能力38万トンの処理施設、新河岸処理場が完成。
  • 昭和51年には新河岸川で魚が取れるようになったという情報がでるようになる。
  • 昭和54年には施設の拡充が行われ高級処理能力70.5万トンとなる。
  • 昭和58・59年には処理場の上部に人工地盤を作り区に移管。公園やテニスコートとして利用が開始される。
  • 平成11年には昭和59年に停止した旧浮間処理施設の跡地に雨天時の初期汚濁水を貯留する雨天貯留地を建設。
  • 平成16年『新河岸水再生センター』に名称変更。
  • 下水の管渠の普及率、平成7年ごろ概成100%、23区内のほとんど全ての地域で下水管が普及。
  • 新河岸川の徳丸橋でBOD(水の汚れの程度を示す数値。10mg/l程度で悪臭が発生する。)が昭和46年ごろは19mg/l程度であったのが、徐々に下がり平成7年度ぐらいから6mg/l以下となり川がきれいになっている状況が分かってきた。

2.下水の処理説明

(新河岸水再生センターの紹介ビデオ鑑賞の後、下水処理の仕組みについて説明)
下水の処理は以下に示すように水再生センター内の施設を巡り処理される。

  1. 沈砂池
    土砂や大きなゴミを沈殿或いはスクリーンで濾すなどして除去する施設。
  2. 第一沈殿地
    下水をゆっくり流すことにより、下水に含まれる沈みやすい物質を沈ませて上澄みのみを反応槽に流す施設。沈殿した汚泥は汚泥処理施設に送られ処分される。
  3. 反応槽
    活性汚泥(微生物が入った泥)を加え、空気を送り込むことにより微生物の働きを活性化させ水中に溶けている汚濁物質を分解して汚水を浄化する施設。また細かい汚れは微生物に付着して沈みやすい塊となる。
  4. 第二沈殿地
    反応槽で出来た微生物や汚濁物質の塊と上澄みを分け、塩素接触槽に流す施設。沈殿した汚泥の一部は[3]の反応槽に戻され、残りは汚泥処理施設に送られて処分される。
  5. 塩素接触層
    塩素消毒を行い大腸菌などの雑菌を放流基準以下に減らして河川に放流する施設。

3.施設見学

テラスからセンター全体を俯瞰 運転監視室 沈砂池の説明 反応タンク槽内開放 第2沈殿池の説明 第2沈殿池 計量槽 放流口

4.質疑応答

  • 【都民委員】
     東京都にはこういう設備があるようですが地方の方にもやっぱりあるわけですか。
  • 【センター長】
     同じです。小規模ですともっと違う処理方法があるのですが、大きな都市では大体この方法が標準的な処理の仕方です。
  • 【都民委員】
     毛長川の住人ですが、埼玉の方では、まだ下水が普及してないんでしょうか。
  • 【センター長】
     申しわけないですけれども、そこまで把握していないですが、各市町村一生懸命頑張っているとは聞いております。
  • 【都民委員】
     もし関東に大きな地震がきた場合、大丈夫なんですか。
  • 【センター長】
     耐震化を進めるともに、地震が起きた場合には最低限の処理をして放流しようというマニュアルをつくっております。
  • 【都民委員】
     震災があったら、排水するための電力ということで、蓄電とか、そういうものというは何かありますか。
  • 【センター長】
     ちょうど、今現在、発電設備を建設中です。
  • 【都民委員】
     発電設備というのは何で回すのですか。
  • 【センター長】
     2種類ございまして、まず一つはナトリウム硫黄電池といって、夜間の安い電気で蓄電して、昼間は放電するという静止型の蓄電設備と、ガスタービンの発電器があります。

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