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道路・橋梁等の維持修繕

 東京の道路は、都民の生活を支え、災害時には避難・救援活動の生命線となるとともに、全国の交通ネットワークの要として、社会経済の発展を支える重要な社会資本です。
 このような重要な道路を常に良好な状態に保ち、安全な通行を確保するため、道路の維持修繕に取り組んでいます。
 維持修繕の取組みとして、日常的な巡回点検や定期点検、大雨等の際に行う異常時点検等の各種点検を着実に行い、道路の状況を的確に把握することで、維持工事や計画的な補修・補強工事を実施しています。

道路・橋梁維持事業

 道路利用者の安全を確保するため、日常的な巡回点検として、道路巡回車を使用し、道路や橋梁の損傷・劣化、道路上の落下物、街路灯の不具合等を発見し、適宜必要な対策を講じています。
 点検は、都管理道路を概ね3日で1周するよう実施しており、道路の破損や異常等を年間5万件以上発見しています。
 その他にも、側溝しゅんせつや路面清掃、橋梁の塗替塗装、橋面舗装などを行っています。
 また、埋設物の多い路線等を対象として路面下空洞調査を実施し、空洞を発見した場合は復旧工事を行い、道路陥没の発生防止に努めています。

  • 道路・橋梁維持事業 道路巡回車の写真
    道路巡回車
  • 道路・橋梁維持事業 応急作業の写真
    応急作業
  • 道路・橋梁維持事業 側溝浚渫の写真
    側溝浚渫
  • 道路・橋梁維持事業 橋梁塗装の写真
    橋梁塗装
道路・橋梁維持事業 空洞調査車の写真
空洞調査車
道路陥没対策はこちら

道路補修事業

路面補修

 島しょ部を除く全ての路線を対象に、3年に1回実施する路面性状調査により、「ひびわれ」、「わだち掘れ」、「平坦性」を測定し、MNIという指標で評価しています。
 調査結果により、要補修箇所の選定や優先順位づけを行い、計画的に路面補修を行うことで、道路利用者に安全で快適な走行を提供しています。また、歩道においては、路面補修にあわせて段差・勾配の改善を図っています。

  • 道路補修事業 路面補修 路面性状自動測定装置(車両)の写真
    路面性状自動測定装置(車両)
  • 道路補修事業 路面補修の写真
    路面補修
路面性状調査による舗装点検結果はこちら

沿道環境等に配慮した路面の高機能化

 道路交通騒音対策の必要な箇所には、低騒音舗装や二層式低騒音舗装を実施し、暑さ対策が特に必要な箇所には、路面温度上昇を抑制する遮熱性舗装・保水性舗装を実施するなど、傷んだ路面の補修にあわせて沿道環境等に配慮した路面の高機能化を行っています。

遮熱性舗装による路面温度低減効果

道路施設整備

 全ての道路施設(トンネル、地下歩行者道、擁壁、共同溝など)を対象に、5年に1回実施する定期点検の結果により、道路施設の異常・損傷を早期に発見し、必要な措置を講ずるとともに、計画的に補修・補強を行い、道路利用者の安全を確保しています。

トンネルの予防保全型管理の推進

 高齢化が進むトンネルの安全性を確保していくために、損傷や劣化が進む前に適切な対策を行う予防保全型管理の取組を進めています。平成27年11月には、最先端技術を活用した詳細健全度調査の結果を基に「トンネル予防保全計画」を策定しました。この計画に基づき、点検・補修・補強を実施し、全てのトンネルを今後100年間更新することなく健全な状態に保つことを目指します。

  • 最先端技術を活用した調査(トンネル内変形計測)
  • トンネルの補修・補強

新交通システム・都市モノレール施設の修繕

 新交通システムや都市モノレールは、地域の重要な都市交通の手段として人々の暮らしを支えるとともに、地域の「にぎわい」や「活気」の創出にも大きな役割を果たしています。
 インフラ部分(支柱・軌道桁・連絡通路等)は、道路施設として道路管理者が管理しており、道路施設点検結果に基づき、維持・修繕を計画的に講じることで、交通の円滑化と利用者の安全を確保しています。

  • 新交通システム・都市モノレール施設の改修 ゆりかもめの写真
    ゆりかもめ
  • 新交通システム・都市モノレール施設の改修 多摩都市モノレールの写真
    多摩都市モノレール

道路照明LED化

 LEDは、省エネランプ(セラミックメタルハライドランプ・高圧ナトリウムランプ)と比べ消費電力が少なく、耐用年数も長いことから、管理の効率化を図るため、更新時期を迎え転換可能な道路照明からLED化に取り組んでいきます。

街路灯のLED化の写真

情報通信技術(ICT)を活用した道路管理

 災害対応力の向上や道路施設の効率的な維持管理の実現に向けて、情報通信技術(ICT)の活用に取り組んでいます。
 日常の道路維持管理では、スマートフォンのアプリを利用した道路通報システムを運用し、都民と協働したきめ細やかな道路管理に取り組んでいきます。
 また、災害時(震災・水害・雪害など)においては、道路通報システムの管理者レポート機能を活用し、職員間の情報連絡・共有機能により、迅速・確実な道路被害情報の収集、本庁と各事務所間における効率的な情報共有を実現していきます。
 その他にも、山岳道路の一部にカメラや雨量計等を設置し、本庁と事務所で現地の状況を確認できるようにするなど、災害対応力の向上を図っています。

  • 情報通信技術(ICT)を活用した道路管理 道路通報システムのスマートフォンアプリ
    道路通報システムのスマートフォンアプリ
  • 情報通信技術(ICT)を活用した道路管理 レスキュー・ナビゲーション 左:携帯電話  右:パソコン本体の写真
    利用者からの投稿等の確認画面

橋梁整備事業

 全橋梁を対象に、5年に1回実施する定期点検の結果により、補修の必要があると判断された場合は、損傷に応じた補修や補強を適切に実施し、安全を確保しています。

  • 橋梁整備事業 橋梁の点検状況の写真
    橋梁の点検状況
  • 橋梁整備事業 コンクリート補修工の写真
    コンクリート補修工

橋梁の長寿命化

 橋梁の長寿命化事業は、隅田川に架かる清洲橋、永代橋、勝鬨橋に代表される文化財的価値の高い著名橋、架替えに多額の費用と周辺への多大な影響が予測される長大橋、鉄道や道路を跨ぐ橋梁、主要な幹線道路の橋梁について、最新の技術や材料により、補修や補強を行うことで、より安全で耐久性に優れた橋梁に改良し、安全・安心を確保する事業です。これにより、対策後100年以上の延命化を目指します。

  • 支承補強
    支承補強
  • 梁の長寿命化 基礎補強の写真
    床版取替

道路災害防除事業

 山間・島しょ部の道路は、地域の生活や経済活動等を支える生命線ともいえる重要な社会基盤であり、これら道路の災害を未然に防ぐ斜面の安全対策は極めて重要です。山岳道路斜面の安全対策は、5年に1回実施する定期点検調査などにより、斜面の状況を的確に把握し、緊急性の高い箇所から計画的に対策を実施しています。

  • 道路災害防除事業 斜面の点検状況の写真
    斜面の点検状況
  • 道路災害防除事業 法枠による斜面対策の写真
    法枠による斜面対策

東京都が管理する橋梁・トンネル等の点検結果について

平成25年の道路法改正等を受け、全道路管理者は管理する橋梁、トンネル等のインフラ施設について、5年に1回の定期点検が義務付けられました。

東京都が管理する橋梁やトンネル、道路附属物等の点検状況については、下記のリンクをご覧ください。


東京都における道路法に基づく1巡目点検の実施状況等はこちら[PDF:271KB]

※各施設の点検結果の詳細はこちら(国土交通省HPへの外部リンクを開きます。)
 道路メンテナンス年報

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