東京の低地の概要

東京の低地の位置と現況

東京都の地勢概要図
 東京都の地勢は、東西に細長くひらけており、西部の山地、 中央部の丘陵地と台地、東部の低地と大きく三つに分けることができます。

 このうち、東部低地帯といわれる江東、墨田、江戸川、葛飾、荒川、大田区などの低地は、 沖積層と呼ばれる軟弱な土砂からなる地層が厚く堆積しており、荒川、隅田川などの大きな河川と そこから枝分かれした支川などが縦横に流れています。

東京の低地のおいたち

 東京の低地は、その昔、利根川や荒川などの河口部及び浮洲でした。 しかし、時代の経過とともに多くの治水、利水工事が実施され、 特に、徳川幕府の初期に利根川や荒川のつけ替え、 さらに水路の開削と湿地の埋め立てなどにより次第に拡張されました。

 その後、明治40・43年の大洪水により荒川放水路が開削され、 昭和13年の洪水、高潮により中川放水路が開削されて、ほぼ現在の地形となっています。

東京の低地の地盤沈下と累計変動量

 明治以降は、産業の発展に伴って、地下水の汲みあげが盛んに行われました。 その結果、明治末期から大正初期に発生した地盤沈下は、昭和48年頃まで年々進行し、その区域が拡大しました。

 そこで、地下水の揚水規制や、水溶性天然ガスの採取の停止等の規制により、 地盤沈下は昭和48年から急速に減少し、現在ではほぼ停止状態にあります。

 しかし、最も沈下した江東区南砂二丁目では、累計沈下量は約4.5メートルにも達しています。

東京の低地の地盤高

 経年の地盤沈下により、現在の地盤高は上の平面図のようになっています。
 平面図の赤線部※(A.P)で東西に切ると、上の断面図のようになります。

 ※A.P.(Arakawa Peilの略):明治6年10月、現在の中央区新川2丁目地先の隅田川に 設置された霊岸島量水標の最低潮位をもって定められた零位を基準とした高さの表示方法で、荒川水系に使用されている。