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井の頭池かいぼりのお知らせ(2014年度)

[2015年3月25日] スキルアップ研修第4弾を行いました。

2月21日、今年度最後の研修会として普及啓発活動ワークショップを行いました。
 今回は自主研修として隊員から企画委員を募り、テーマの検討からスタートしました。検討の結果、今年度力を入れて取り組んできた普及啓発活動をテーマに決めました。普及啓発活動は、かいぼりや井の頭池の自然再生についての理解を広める大事な取り組みですが、どの年齢層に対して、どんな内容を、どのくらい伝えればよいか、人によってさまざまな考え方があります。今回の研修で各々の意見を出し合い、皆で共通理解を作ろうという考えでワークショップに臨みました。今回の研修で話し合われたことが、今後の普及啓発活動で活かされていくことでしょう。
  • 企画委員による会議の様子
  • ワークショップで自分の考えを書き出す

[2015年3月20日] スキルアップ研修第3弾を行いました。

1月25日、東邦大学保全生態学研究室の西廣淳さんを招いて水草の生態や保全について学びました。西廣さんは、千葉県立中央博物館の林紀男さんらと共に井の頭池の水生植物の保全と調査に協力してくださっています。
かいぼり後に井の頭池に生えてきた水生植物は、池の泥の中で眠っていた昔の種子が発芽したものです。井の頭池から水生植物が姿を消したのは約50年前。水草の埋土種子の寿命は40~50年と言われているので、種子の寿命のタイムリミットが迫っているギリギリのところで復活がかなったわけです。西廣さんらがかいぼり時に採取した池底の泥を圃場に撒き出したところ、池ではまだ復活していない種類の水草も発芽したそうです。今後、池でも発芽する可能性があります。
かいぼり後の水草の自然復活は、予期せぬ出来事でした。かいぼり隊は魚やエビなどの水生生物のことに加えて、急遽水草についても学ぶことになりました。覚えることが増えてしまいましたが、このようなうれしい誤算は大歓迎です。
  • 西廣先生による講義
  • 先生を囲んで意見交換会

[2015年3月16日] 水草の保存水槽を設置しました!

かいぼり後の井の頭池に復活した水草を保存するために、東京都西部公園緑地事務所の敷地に大型水槽を設置しました。
かいぼりをした2014年には、井の頭池にさまざまな水草が生えてきましたが、この先もし水質の変化やアメリカザリガニの増殖が起きると、水草が消失してしまうかもしれません。水草は池で保全するのが第一ですが、もしも水草が消失してしまった場合の保険として、井の頭池産の水草を水槽で系統保存しておくことにしました。
この大型水槽を用いる方法は、かいぼり隊研修で見学した千葉県立中央博物館と同じものです。同館では印旛沼に生育している多種類の水草を保存増殖し、沼の自然再生にも役立てています。
 井の頭の水槽では現在セキショウモなど3種類の水草を保存しています。今後も新たな水草が見つかった場合には水槽で保存する予定です。
  • 大きな水槽に水草を植えた鉢が6個入っている。
  • 水槽内のヒロハノエビモ

[2015年3月11日] 慰霊祭を行いました。

2014年最後の活動日の12月14日に、1年間のモニタリングと防除活動で駆除した外来生物と、外来生物によっていなくなってしまった在来生物の冥福を祈るために慰霊祭を行いました。祭壇に線香をあげて冥福を祈りました。
池に生き物を放すことは、在来生物に影響を与えるだけでなく、放たれた生き物自体も駆除されて不幸な運命をたどります。これ以上、在来生物が被害を受けないように、また、池に捨てられて不幸な目に遭う生きものが増えないように、今年も防除活動・普及啓発活動を頑張りたいと思います。
  • 祭壇に手を合わせるかいぼり隊員(写真提供:金子博子(かいぼり隊))
  • かいぼり隊員が持ち寄った供物

[2015年3月9日] 「かいぼり報告会」の資料の掲載とTV放送のお知らせ

「かいぼり報告会の資料

3月8日(日)に開催いたしましたかいぼり報告会では多く方々にご来場いただきありがとうございました。
かいぼり報告会での資料を掲載いたします。
また、報告会の様子をJ:COMチャンネル武蔵野・三鷹(地デジ11ch)で放送いたします。

放送予定日時は3月20日(金)の PM5:00
PM6:00
PM11:30

となっております。

「よみがえる!井の頭池! かいぼり報告会資料集」(PDF 4.24MB)

[2015年1月15日] かいぼり新聞 No.5「よみがえれ!!井の頭池!KAIBORI News」発行しました。

[2014年12月22日] スキルアップ研修第2弾を行いました。

かいぼり隊員の知識と技術を高めるため、今年度に4回の研修を予定しています。研修第2弾は、市民活動による都市公園でのかいぼりとその後の外来生物対策です。この取り組みを見学・体験するために、11月2日、神奈川県立三ツ池公園(横浜市)に行ってきました。

三ツ池公園では「三ツ池公園を活用する会 水辺クラブ」が2006年から外来生物防除に取り組んでいます。園内にある3つの池では、これまでに5回のかいぼりを実施。オオクチバスとブルーギルの低減化に成功しています。現在は、かいぼりでは対処できないアメリカザリガニ対策に力を入れ、市民参加型の「アメリカザリガニ駆除釣り」を実施しています。かいぼり隊も駆除釣りに参加してきました。
駆除釣りイベントは4月から11月まで月2回実施しており、多いときでは500人もの市民が参加するそうです。約2時間、アメリカザリガニ釣りに熱中しました。

駆除釣りの後は、水辺クラブ代表の天野隆雄さんからこれまでの防除の取り組みについての話を聞き、作業現場を案内していただきました。かいぼりでブルーギルが激減した成果を見せていただくために、あらかじめワナをしかけておいてもらいました。ワナを目の前で揚げると、ピチピチのモツゴがたくさん入っていました。

三ツ池公園と井の頭恩賜公園は、市民参加によるかいぼりで外来魚を駆除し、その後はアメリカザリガニ対策をしながら自然回復の手助けをしているという共通点があります。熱い思いで活動しているボランティアの方々のお話は大変参考になり、また刺激にもなりました。
  • 代表の天野隆雄さんより挨拶
  • アメリカザリガニ釣りに熱中するかいぼり隊
  • 2時間の成果です!
  • 天野さんより、これまでの取り組みについてのお話

[2014年12月8日] 頑張ってます!普及啓発活動

井の頭かいぼり隊は、来園する市民の方々が、かいぼりや池の自然再生について理解を深めるための普及啓発活動に力を入れています。これまでも、4月から始まったモニタリングやアメリカザリガニ防除活動に合わせて普及啓発活動をしていましたが、10月からは「普及啓発活動の日」を設けてパワーアップ! 10月18日・19日に開催された井の頭100祭にも参加して、かいぼりブースで大勢の方々に解説しました。たくさんの方々が立ち寄ってくださり、展示した生きものに興味津々の様子でたくさんの質問もいただきました。

ほかにも自主企画として、井の頭コミュニティセンターなど2件の地域のイベントに出展。かいぼり展示はどこへ行っても注目の的で、たくさんの方に池の様子をお伝えすることができました。

現在は池の岸辺で週1回、その日に捕れた池の生きものを展示しながら、かいぼり後によみがえった水草や外来生物問題について解説しています。お茶の水池の七井橋に近い辺りで活動しています。「かいぼり隊のぼり」を目印に、どうぞおいでください。

年内の活動は、12月14日(日)が最終回です。
 
  • 写真1. 詳しい解説を書いた垂れ幕も展示してあります。
  • 写真2. 生き物を通してかいぼり隊と来園者の方との間で会話が弾みます!

[2014年10月24日] モツゴが増えています!

かいぼり後の4月から実施している水生生物モニタリングによって、井の頭池で在来魚のモツゴが増えていることがわかりました。

モニタリングでは毎月2回、お茶の水池、ボート池、弁天池の各所に張網(小型定置網)を設置し、捕れた生きものの種類、数などを記録しています。半年分のデータをまとめたところ、かいぼりをしなかった弁天池ではモツゴが捕れていないのに対し、かいぼりをしたお茶の水池とボート池では、モツゴが毎回確認されました(図1)。捕れたモツゴは、かいぼり時にいけすで保護していた大きめのものだけでなく、今年の初夏に生まれたと考えられる小型のものも多数確認されました。

モツゴの増加ぶりは、アメリカザリガニ防除用のワナに毎回モツゴが紛れ込んでくることからも知ることができます。お茶の水池に設置しているカゴワナに入ったモツゴのデータをまとめると、お茶の水池の各所で生息が確認され、池全体に広く分布していることがわかりました。

かいぼり後もブルーギルなどの外来魚が残っていますが、モツゴの稚魚も多数確認されるようになり、それらを食べるカイツブリが繁殖するようになりました。来年度のかいぼりでは再度外来魚を減らし、モツゴなどの在来魚をさらに回復させられる環境を整えたいと思います。
 
図1. 張網で捕れたモツゴの数 お茶の水池と弁天池に2基ずつ、ボート池に1基を設置。かいぼりをしなかった弁天池(黄緑色)と比べると、かいぼりをしたお茶の水池、ボート池ではモツゴが見つかっています。
図2. カゴワナで捕れたモツゴの数 お茶の水池の4区域のワナに入ったモツゴを、1ワナ当たりの数で示しました。5月から9月まで、一定して捕れています。お茶の水井戸前(赤)、自然文化園オシドリ島(緑)は、他の区域よりも生息密度が高いようです。

[2014年10月16日] スキルアップ研修を実施しました!

かいぼり隊員の知識と技術を高めるため、今年度は4回の研修会を予定しています。9月14日、第1回研修として「千葉県の事例に学ぶ水生植物の再生」を実施しました。講師は昨年のかいぼり隊講習会でも講師を務めた千葉県立中央博物館の林紀男さんです。

林さんは、池底の泥中に眠っている『埋土種子』から水生植物を発芽させて生息地に戻したり、生息域外で系統保存する研究をしています。この日は博物館にある実験場で植物を保存している大型水槽を見せていただきました。先のかいぼり時に井の頭池で採取した泥から、シャジクモなど複数種の水生植物の発芽が確認されています。林さんによれば、「すぐには発芽せず、2年後以降に突然出てくることもある」というので今後も楽しみです。

午後は印旛沼へ移動。印旛沼では、かつての豊かな自然を回復させるためにさまざまな手法で水生植物帯の再生実験が行われています。表層の堆積土を除去したところ、何種類もの水草が復活した場所もあります。これらの実験区のいくつかを見学し、底泥から発芽したマツモが順調に増えて群生している様子や、増加したオニビシに覆い尽くされて沈水植物が消滅してしまった地点など、成果が出ている場所と課題のある場所の両方を案内していただきました。

今回の研修では、水生植物再生の先行事例の見学を通して水生植物とその保全について理解が深まりました。かいぼりによって井の頭池に再生した水草がこれからも生き続けていけるよう、これからも勉強しながら保全に取り組んでいきたいと思います。

【印旛沼の水生植物帯再生区域】
  • 写真1. 水生植物栽培水槽の見学
  • 写真2. 印旛沼の水生植物帯再生区域

[2014年10月8日] 「かいぼり」後の井の頭池で絶滅種が復活

「かいぼり」後の井の頭池で、すでに絶滅したと思われていた水生植物が復活したことを、東京都西部公園緑地事務所および水生植物の保全と調査に協力している東邦大学理学部生命圏環境科学科(保全生態学研究室:西廣淳 准教授)と千葉県立中央博物館の研究チームが確認しました。
 詳細は、東邦大学のプレスリリースにてご覧ください。
【URL】http://www.toho-u.ac.jp/press/2014_index/033149.html

[2014年9月18日] かいぼり新聞 No.4「よみがえれ!!井の頭池!KAIBORI News」発行しました。

[2014年9月4日] モニタリング調査 途中経過

4月から、かいぼり後の井の頭池の動向を把握するためにモニタリング調査を行っています。さらに5月からは、復活した水生植物を守るためにアメリカザリガニの防除をかいぼり隊と井の頭かんさつ会さんが行っています。

かいぼりの時に少数しか確認できなかった在来生物の繁殖が次々と確認されています。ナマズとトウヨシノボリの稚魚や、スジエビ、テナガエビの稚エビがよく見られるようになりました。
ただ残念なことに、かいぼりの時に捕りきれなかったブルーギルなどの外来魚が繁殖をしていることも確認されています。これらの外来魚は来年度に予定されている2回目のかいぼりで捕ることができますが、アメリカザリガニは排水すると泥に潜ってしまうのでかいぼりでは捕ることができません。水があるときに防除に取り組むことが重要です。
モニタリング調査は通年、アメリカザリガニ防除は水温の高い活動期の間に当面行う予定です。
  • 写真1.ハゼ科のトウヨシノボリ。今年生まれました!
  • 写真2.卵を抱えている在来種のヌカエビ。
  • 写真3.かいぼり後に生まれたナマズ。日々成長中。
  • 写真4.モニタリング調査をするかいぼり隊。

[2014年8月29日] 井の頭池に水草が復活しました。

お茶の水池のあちこちで水草が生えているのが確認されました!
この水草は植栽したものではなく、自然に生えてきたものです。かつての井の頭池に生えていた水草の種子が土中に眠っていて、かいぼりをきっかけに再び芽を出したのです。
かいぼりの効果で、水中に光が届くくらい水の透明度が高く、水草に影響を及ぼす魚類(ソウギョやコイ)がいなくなったので、水草はすくすくと生長しています。
 水草は七井橋やお茶の水橋付近でよく見えるので、ぜひ池をのぞいてみてください。
※水草の種類は同定中です。
  • 写真1.お茶の水橋前の水草。
  • 写真2.水中の様子。

[2014年6月17日] 赤ちゃんモツゴの様子

井の頭池は、かいぼり後にいろいろと変化が見られます。多くの赤ちゃんモツゴが群れを形成している様子が見られるようになりました。
またカイツブリの雛も久しぶりに誕生しています。鳥が食べる小魚や虫が豊富になったせいでしょうか。
でも良いことばかりではありません。予想はしていましたが、捕食者がいなくなったザリガニが膨大発生しています。
 井の頭かんさつ会さんや、かいぼり隊が駆除作業を行っています。これからも池の変化を見守っていきます。
  • 写真1.モツゴ稚魚の群れ 数えきれないほどのモツゴが!! 提供:井の頭かんさつ会 田中利秋氏
  • 写真2.ザリガニ@ひょうたん池 様々な大きさのザリガニが確認されました。 提供:井の頭かんさつ会 田中利秋氏

[2014年5月23日] かいぼり後の池の様子

5月17日(土)にモニタリングを行った際の池の様子です。
かいぼりでは降雪などによりしっかり干すことができなかったため、水質改善はあまり期待できなかったのですが、現在は水の透明度が上がり、底が見える箇所もあります。
ボート池の南側の園路からのぞける場所は池底の石などが見えています。
 是非池の中をのぞいてみてください。
またモニタリングの際に、ナマズやモツゴの稚魚が確認されました。
 小さな在来の生き物が増えてきています。
  • 写真1.池の底が見える状態が続いています。
  • 写真2.ひげがかわいいナマズの赤ちゃん。3cmくらいです。

[2014年5月9日] いよいよ かいぼり隊再始動!

今年度のかいぼり隊の活動が始まりました。
まずは、在来種の回復状況、外来種の侵入・増加などの動向を把握するモニタリング調査を行っています。
 池の中に仕掛けておいた定置網を回収したり、浅場でタモ網を使ったりして、捕獲した生き物の種・個体数・大きさ・年齢等を記録します。

4月は19日、27日の2日間、今後は5~10月までは月2回、11、12、3月は1回調査を行う予定です
 
  • 定置網の回収方法その1.フローターを使う
  • 定置網の回収方法その2.ボートに乗る。
  • タモ網での捕獲作業の様子です。みんな真剣!
  • 捕った魚の大きさを測っています。

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192