平成14年水害概要
 

 平成14年の気候の特徴として、年の前半は全国的に高温傾向、3月には各地で記録的な高温となった。東・西日本では夏の天候は引き続き高温で経過したが、北日本では多雨・寡照で低温傾向となった。一方、西日本では高温・小雨・多照となった。夏以降、西日本を中心に小雨傾向が続き、西日本と東日本太平洋側では年降水量は少なくなった。
年平均気温は全国的に平年を上回り、一部地域を除き平年を0.5℃以上上回るところがあった。また、西日本では平年を1.0℃以上上回るところもあった。
年降水量は北海道、東北、北陸で平年を上回った。特に東北や北陸の一部では平年の120%以上となったところがあった。一方、西日本では平年を下回った。特に、西日本の太平洋側では平年の80%以下となったところがあった。
年日照時間は、東日本と西日本で平年を上回り、北日本や南西諸島の一部で平年を下回った。
 平成14年の水害の特徴は、全般的被害は小規模であったものの、局所的被害が発生した。出水期(6月〜10月)の降水量はほぼ平年以下であったが、東京都では7月の台風6号・7号、8月の台風13号、10月の台風21号で床上・床下浸水等の小規模な被害が発生した。平成14年の最も大きな被害は8月4日の集中豪雨であり、浸水棟数761棟という大きな被害が発生した。
東京の平成14年の降雨量は、気象庁東京管区気象台・東京観測所(千代田区大手町)によると1,294.5mmであり、平年値(昭和47年から平成13年までの30年間の平均値:1,468.5mm)の約88%程度であった。
 東京地方では、集中豪雨や台風により被害が数回にわたり発生した。
 東京都における水害被害(一般資産被害)は、7月10〜12日、7月15〜16日、8月2日、8月4日、8月18〜19日、9月6〜7日、9月7〜8日、9月9日、10月1日の9回であった。
                    
                      一部「気象年鑑」(気象庁)より抜粋


月日 原因 一般資産被害 公共土木
施設被害
公益事業
等被害
浸水面積
(ha)
浸水棟数(棟) 合計
(棟)
床下 床上 半壊
5月11日 集中豪雨 0 0 0 0 0   
7月10〜12日 台風6号 0.02 0 1 0 1
7月15〜16日 台風7号 0.01 0 2 0 2    
8月2日 集中豪雨 2.25 55 43 0 98      
8月4日 集中豪雨 10.16 318 443 0 761    
8月18〜19日 台風13号 0.14 6 3 0 9  
9月6〜7日 集中豪雨 0.18 9 9 0 18    
9月7〜8日 集中豪雨 0.24 15 4 0 19    
9月9日 集中豪雨 0.65 36 8 0 44  
10月1日 台風21号 0.78 14 3 2 19
10月12日 台風22号 0 0 0 0 0
合 計   14.41 453 516 2 971