昭和59年水害概要
 

 昭和59年の降雨量は、気象庁東京管区気象台・東京観測所(千代田区大手町)によると、879.5mmで平年(平年とは、昭和26年から昭和55年までの30年間の平均値であり平均値は1,460.2mmである)値の6割程度であった。
都における水害被害(一般資産被害)は2回となっている。(過去5ヶ年に於ける一般資産被害は、54年9回、55年2回、56年4回、57年7回、58年5回である。)
被害規模(一般資産被害)としては、被害面積18.1ha、被害棟数172棟(この内、床下164棟、床上8棟)であった。なお、昭和49年から昭和58年までの10年間の平均は、被害面積837.8ha、被害棟数14,716棟であった。
昭和59年における主な水害は、7月11日〜12日に発生した集中豪雨であるが、この時の主要雨量観測所における記録としては、60分最大雨量で中野において、16mm/hr、数馬において18mm/hrであった。これによって、江戸川区を中心に被害がもたらされ、被害面積17.7ha、被害棟数168棟(このうち、床下が162棟、床上が6棟)であった。公共土木施設並びに公益事業各被害については被害無しであった。
なお、本年における主要水害である7月11日〜12日以外の水害として、7月27日水害(一般資産被害のみ収録)、5月14日・10月13日・10月各被害(公共土木施設被害のみ収録)がある。
本資料は、「水害統計調査」をもとに都で観測している雨量・水位、及び気象庁の速報天気図等を参考に収録したものである。
なお、水害統計調査に際して御協力をいただいた関係者の方々に深甚なる謝意を表すと共に、より一層の御協力をお願い申し上げる次第である。

昭和59年水害一覧
月日 原因 一般資産被害 公共土木
施設被害
公益事業
等被害
浸水面積
(ha)
浸水棟数(棟) 合計
(棟)
床下 床上 半壊
5月14日 集中豪雨 0.00 0 0 0 0  
7月11日 集中豪雨 17.70 162 6 0 168    
7月27日 集中豪雨 0.40 2 2 0 4    
10月13日 風浪 0.00 0 0 0 0  
10月に発見 地すべり 0.00 0 0 0 0  
合計   18.10 164 8 0 172