昭和61年水害概要
 

 昭和61年の降雨量は、気象庁東京管区気象台・東京観測所(千代田区大手町)によると、1458.0mmで平年並(平年とは、昭和26年から昭和55年までの30年間の平均値であり、平均値は1460.2mmである)であった。
都における水害被害(一般資産被害)は、7回(7月23日、8月4日、9月2日〜3日、9月6日、9月8日〜9日、9月13日、12月17日〜19日)となっている。なお、過去5ヶ年に於ける一般資産被害回数は、56年4回、57年7回、58年5回、59年2回、60年6回である。
被害規模(一般資産被害)としては、被害面積46.1ha、被害棟数6,689棟(この内、床下5,851棟、床上838棟)であった。なお、昭和49年から60年までの12年間の平均値は、被害面積726ha、被害棟数13,193棟である。
昭和61年における最大の水害は、8月4日に発生した台風10号であるが、このときの主要雨量観測所における記録としては、綾瀬川の花畑で4日2時00分から5日4時10分までに263mm、60分最大雨量で58mmを記録した 。これに伴い、足立区他12区市にわたり被害をもたらし、被害面積40.0ha、被害棟数6,159棟(そのうち床下が5,384棟、床上が775棟)であった。公共土木施設被害は、2ヶ所であった。
本資料は、「水害統計調査」をもとに、都で観測されている雨量・水位及び気象庁の速報天気図等を参考に全水害を収録したものである。
なお、水害統計調査に際して御協力をいただいた関係者の方々に深甚なる謝意を表すと共に、より一層の御協力をお願い申しあげる次第である。

昭和61年水害一覧
月日 原因 一般資産被害 公共土木
施設被害
公益事業
等被害
浸水面積
(ha)
浸水棟数(棟) 合計
(棟)
床下 床上 半壊
7月23日 集中豪雨 1.20 35 35 0 70    
8月4日 台風10号 40.00 5,384 775 0 6,159  
9月2日 台風15号 1.40 75 2 0 77    
9月6日 集中豪雨 0.50 1 13 0 14    
9月8日 集中豪雨 2.10 329 10 0 339    
9月13日 集中豪雨 0.70 25 2 0 27    
12月19日 集中豪雨 0.20 2 1 0 3    
合計   46.10 5,851 838 0 6,689