昭和62年水害概要
 

 昭和62年の雨量は、気象庁東京管区気象台・東京観測所(千代田区大手町)によると1089.0mmで平年(平年とは、昭和26年から昭和55年までの30年間の平均値であり、平年値は、1460.2mmである)の約7割強程度の雨量であった。
都における水害被害(一般資産被害)は、7回(7月25日、7月31日、8月18日〜22日、8月24日、9月15〜17日、9月19日、9月25日)となっている。
なお、過去5ヶ年における一般資産被害回数は、57年7回、58年5回、59年2回、60年6回、61年7回である。
被害規模(一般資産被害)としては、被害面積183.7ha、被害棟数7,821棟(この内、床下6,765棟、床上1,056棟)であった。
なお、昭和49年から昭和61年までの13年間の平均値は、被害面積674ha、被害棟数12,693棟である。
昭和62年における主な水害は、7月25日の雷雨であるが、この時の主要観測所における記録としては、中野で25日14時20分から15時20分の60分間に73.0mm、善福寺川63.0mm、新宿60.0mm、練馬で、59.0mmと局所的に強い雨を記録した。
これに伴い、20区市にわたり被害をもたらし、被害面積88.6ha、被害棟数4,309棟(その内床下が3,805棟、床上が、504棟)であった。
公共土木施設被害は、3ケ所であった。

本資料は、「水害統計調査」をもとに、都で観測されている雨量・水位及び気象庁の速報天気図等を参考に被害のあった全水害を収録したものである。
なお、水害統計調査に際して御協力をいただいた関係者の方々に深甚なる謝意を表すと共に、より一層の御協力をお願い申し上げる次第である。

昭和62年水害一覧
月日 原因 一般資産被害 公共土木
施設被害
公益事業
等被害
浸水面積
(ha)
浸水棟数(棟) 合計
(棟)
床下 床上 半壊
7月25日 集中豪雨 88.59 3,805 504 0 4,309  
7月31日 集中豪雨 81.99 2,038 509 0 2,547    
8月18日 集中豪雨 0.02 1 1 0 2    
8月24日 集中豪雨 10.08 805 36 0 841    
9月16日 台風13号 0.01 1 0 0 1    
9月19日 集中豪雨 0.15 21 1 0 22    
9月25日 低気圧 2.86 94 5 0 99  
合計   183.70 6,765 1,056 0 7,821