ロゴ ナンバー116
トップページ トピック 特集 コラム イベント 建設局

イキモノのイキな話66

『大記録に臨むアジア象はな子』

井の頭自然文化園 室伏 三喜男

 戦後の混乱もまだ収まらぬ中「象は牛より大きいの?妹がこんなことをいいます。妹に本物の象を見せてあげたい」小学校3年生の男の子からのこんな手紙がきっかけで昭和 24年、戦後初めて日本に来たゾウがタイから送られたアジア象のはな子です。来たときは2歳半、牛より小さい赤ちゃんゾウでした。

 そのはな子は今でも井の頭自然文化園で静かに暮らしています。象は上下に一本ずつ4本の歯しかありません。その歯は一生のうちに6度生え変わるといわれていますが高齢のはな子はすでに三本の歯を失い残った歯は一本だけとなってしまいました。

 象はその巨体を維持するために大量の食事を採らなければなりませんが歯が一本では思うように食事を採ることはできません。はな子には1日に24kgの青草、バナナ18kg,サツマイモ、ニンジン、リンゴをそれぞれ5kg、他に干し草を細かくし、それをサイコロ状に固めたヘイキューブを2.5kg与えています。しかしこれらをそのまま与えても噛み砕く事が出来ない為コンテナ6個分の青草はすべて10p程に切ったものを、ダンボール箱3箱分のバナナは全て一本一本皮をむいて与えます。サツマイモ、リンゴ、ニンジンは細かく砕き一部はヘイキューブと混ぜて特製のはな子団子にして与えています。猛暑の夏はやはりはな子も耐えがたいようでどうしても食欲が落ちます。例年水分補給にスイカをもらいおいしそうに食べるはな子の様子は来園者にも人気なのですが、生のナスを与えたところ意外にも躊躇なく食べました。ナスは体を冷やすと昔から言われます。そこでこの夏は毎日3kgのナスがメニューに加えられました。

 今年の記録的な猛暑を乗り越えたはな子、来年は2008年に亡くなった神戸市王子動物園のアジア象「諏訪子」の国内最長齢記録である65歳に並びます。

【はな子】
【はな子】

〜動物園の"かお"〜

多摩動物公園 チーター
「ナデシコ(メス)・キリ(オス)・アイリス(メス)・ステラ(メス)」

多摩動物公園 チーター
「ナデシコ(メス)・キリ(オス)・アイリス(メス)・ステラ(メス)」

 「チーターの赤ちゃん4頭が、元気に成長中。うち1頭はキングチーターです!かわいい赤ちゃんたちに会いに来てください。」

平成23年6月11日生まれ