『アムールヤマネコのキャットタワー』
井の頭自然文化園 佐々木 真一
アジアに広く分布するベンガルヤマネコは、11の亜種に分けられており、アムールヤマネコは最も北に生息する亜種です。高い所や陽のあたる場所を好み、木の上や日なたの草むらで寝そべっています。夕方の餌の時間が近づくと、待ちきれないのか台の上へ飛び上がり走り回るなど、活発に動きまわります。
今回、オスのイチゴ(11歳)を展示している動物舎をリニューアルしました。築30年を越えるための老朽化と、繁殖期のオスが頻繁に行う、においを付けて縄張りを主張するネコ科動物特有の尿スプレーにより腐食した金網を全面的に改修しました。
さらに今回は、運動用の丸太以外に特製のキャットタワーを作りました。これは地上から天井まで五段に板を重ね、中段に休憩できる箱を取り付けたものです。
ヤマネコは高い所が好きなので、当然上段に行くと思っていたところ、箱の中が気に入り、定位置になってしまいました。おかげで、みなさんが間近でご覧いただけるようになりました。