ロゴ ナンバー124
トップページ トピック 特集 コラム 建設局

イキモノのイキな話78

トビハゼ

『冬はカモ!キンクロハジロを観察しよう。』

井の頭自然文化園  金原功

 日本で見られるカモの仲間は40種ほどですが、そのほとんどは、夏はユーラシア大陸で産卵、子育てをしています。毎年10月頃に、日本各地に飛来して冬を過ごします。井の頭池でも毎年多くのカモたちを観察することができます。その中でも、今年特に注目していただきたいのがキンクロハジロです。この時期に見られるカモの仲間はカルガモ以外、オスとメスで羽の色が大きく異なります。キンクロハジロのオスの頭は紫色っぽい黒色、腹は白色です。メスはからだ全体が茶色味のある黒色です。オスメスともに、頭の後ろに垂れ下がった「冠羽」と呼ばれる羽がついていますが、メスの「冠羽」はあまり目立ちません。以前、このキンクロハジロは、人からもらえる餌を目当てに、池のボートの周りに集まる姿がよく見られたのですが(現在は、池での餌やりは禁止となっています)、昨年の冬は、あまりボートには寄らず、盛んに池に潜る様子が観察されました。元々潜水は得意で、水中で貝や小魚、水草などを食べています。この行動の変化には、2年前に行われた井の頭池の「かいぼり」が関係していると思われます。「かいぼり」とは、池の環境を改善するために池の水を抜いて干すことです。この「かいぼり」によってキンクロハジロの餌となる生き物が増えたため、採食行動の潜水が頻繁に見られたのでしょう。このように毎年池に飛来するカモたちの動きから、池の中の様子を探ることもできるのです。

 さて、この冬はどんな行動をみせてくれるのでしょう。まずは井の頭自然文化園の水生物園でカモの見分け方をマスターして、井の頭池のキンクロハジロを観察してみてください。



〜動物園の"かお"〜

多摩動物公園 モウコノウマの親子

 6月に生まれたモウコノウマのメスの子ども「イルムーン」が元気に育っています。是非見に来て下さい。

ユイ