井の頭池だより28 1月

2017年1月31日(火)

かいぼり報告会開催しました
 
1月28日(土)三鷹市公会堂光のホールで「井の頭池かいぼり報告会~未来へつなごう、湧水の池~」を開催しました。
開会前に「はい、チーズ!」 市民の皆さん、自治体職員、NPO関係者学生など、総勢約370名が参加しました。
三鷹市・清原市長より開会挨拶。市長は昨年行われた井の頭池かいぼりの視察にもいらしており、井の頭池の自然や生きものへの熱い思いを語られました。
挨拶の際に市長がお持ちになっていたのは、報告会の参加者に無料配布された「かいぼり報告会資料集」。全ての講演について、図表・写真付きで講演内容が詳しく掲載されています。冊子の制作にあたっては、東京三鷹、東京武蔵野、東京吉祥寺の各ライオンズクラブさんからご支援をいただきました。
守田優先生による基調講演「井の頭池の湧水復活に向けて」
はじめは芝浦工業大学・守田優先生による基調講演。守田先生は自著「地下水は語る(岩波新書)」の中で、井の頭池の湧水が涸渇した原因は、地下水の過剰利用にあることを提議しています。報告会では、武蔵野台地の地下水の構造や湧水の仕組み、地下水開発の影響について詳しくお話ししていただきました。
 
続けて、東京都土木技術支援・人材育成センターの國分邦紀氏による、近年の井の頭池の地下水位についての調査報告です。
かいぼり後の井の頭池の自然再生には、湧水復活がカギとなります。守田先生や國分さんの講演で、湧水復活に向けた基礎資料をお話しいただき、武蔵野地域の地下水事情を知ることがました。
続けて、かいぼり後の生きものに関するモニタリング結果の報告です。水草、在来魚、水鳥について、いずれもかいぼり後に大きく増加していることが示されました。
 
さらに、池の保全や自然再生活動を行っている団体、井の頭かんさつ会と井の頭かいぼり隊から活動報告がありました。
井の頭かんさつ会活動報告 代表の田中利秋さん
井の頭かいぼり隊活動報告 山口行弘さんとかいぼり隊メンバー
ロビーではこれまでの井の頭池での取り組みを紹介
かいぼり後に復活した水草・イノカシラフラスコモの実物展示や水草の標本も。
開会前、休憩時間などでは、この展示スペースでかいぼり隊メンバーが解説。参加者の皆さんには、より深く井の頭池のかいぼりと生きものの状況をお伝えできました。

2017年1月11日(水)

年明けは水鳥調査と報告会準備
 
かいぼり隊の水生生物調査もお休み期間に入り、井の頭池での活動も少なくなりました。
そんな寒い中でも、月2回の水鳥モニタリング調査(略して、鳥モニ)は細々と継続しています。
寒さに負けず、早朝に調査をします(写真提供:井の頭かいぼり隊・皿谷徳久氏)

水辺の鳥は、冬の方がたくさんの種類が見られます。
井の頭池1周を歩く間に10種以上を観察できます。
越冬のために大陸から渡ってきたカモたちがその主役です。
頭の寝ぐせが特徴のキンクロハジロ
特に潜水して魚や水草を食べる水鳥が多く集まっており、冬の間は毎回確認されます。
池の水が澄んでいるので、陸上から潜っている姿が見えることもあります。
潜水名人のカワウ
イノカシラフラスコモを食べるオオバン
鳥モニの結果は1月28日の井の頭池かいぼり報告会でも発表予定です。
 
さらに1/28のかいぼり報告会では、かいぼり隊からも活動報告があります。有志が企画委員会を立ち上げ、12月から発表資料や原稿の作成に取りかかっています。本番ではかいぼり隊の山口行弘さんが発表します。先週はかいぼり隊が集まり、山口さんによる予行練習が行われました。そこで参加者から鋭いツッコミやダメ出し!?が続出し、内容がさらに洗練されました。
かいぼり隊の熱い思いが込められた10分の発表は、当日乞うご期待!
発表内容の検討を行う、かいぼり隊の企画委員会

お問い合わせ

建設局西部公園緑地事務所 工事課 0422-47-0192
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