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神田川上流懇談会議事録 第6回(通算17回)

開催日時 平成21年2月17日(火)14:00~16:30
開催場所 善福寺川取水施設会議室

 平成21年2月17日(火)の午後2時より、善福寺川取水施設において第六回神田川上流懇談会を開催し、情報提供と意見交換等が行われました。  当日は、報告事項として、「懇談会ニュース第十六号」と「河川の管理用通路の管理区分と民間団体の清掃区間」の修正事項の報告、「荒川水系神田川流域河川整備計画(案)」についての情報提供があり、この他に「活動記録」の作成状況について報告がありました。

懇談会の写真
懇談会の様子
  • はじめに「神田川の管理用通路の管理区分と民間団体の清掃区間」として、新たに神田川ネットワーク、フラワーメッツ、の情報を追加したことの説明がありました。
  • 続いて、「荒川水系神田川流域河川整備計画(素案)」の現在の状況について、河川整備計画の策定における流れの説明がありました。河川整備計画では、流域の住民から意見をうかがった上で策定する手続きが加わったため、一般の方から意見をうかがう前に、本懇談会と日本橋、亀島の流域連絡会での素案の説明を行い、意見の募集を行います。
 
  • 続いて、第一章として、「流域及び河川の概要」について説明がありました。この章では、流域概要として、井の頭公園から善福寺川や妙正寺川などを説明しました(図-1)。
     第二章では、「河川整備の現状と課題」について説明がありました。神田川では約8割が整備されており、善福寺川では約4割、妙正寺川では約2割となっています。神田川の水質を見ますと、下流の日本橋付近においては川底に汚泥が堆積して、水質悪化の原因のひとつとなっています。  第三章では、「河川整備計画の目標に関する事項」について説明がありました。神田川流域の計画期間は20年としており、また、時間50ミリの降雨に対応できる河川の整備を実施する目標です。
     第四章では、河川整備の実施に関する事項」として、目標に対してどのように実施していくのかについて説明がありました。 神田川については環状七号線から整備を始めており、永福橋から上は、以前改修したときに50ミリの流量を流せるような規模の護岸となっているため、下流の川底を掘り下げて整備していきます(図-3)。
     第五章では、「河川情報の提供、地域や関連期間との連携に関する事項」の説明がありました。川沿いで開発行為があった場合には、関係先のほうにも情報提供していただき、開発に合わせて河川で何ができるのかを考える連携を図るものです。
     第六章では、「総合的な治水対策の取り組み」の説明がありました。
図-1 神田川整備概要図

都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。

 平成16年につくられた神田川再生構想は、河川ルネッサンス委員会でのものと似ていますが、それが基本になったということですか。

河川ルネッサンスではパブリックコメントも行っていることから、一般の意見も取り入れて再生構想がまとまっているという所が異なります。

 「関係機関との協議」とありますが、経産省や農水省の話が出ていましたが、神田側には漁業組合がないが、協議は行うのですか。

 関係がなくても協議をする必要があります。

 河川整備計画が時間雨量50ミリ対応ということで示されていますが、これは河川の本流だけの話でして、本流に雨水を導入する合流管の排除能力については、どのような計画にありますか。

 整備計画では、河川の施設について示したもので、下水については示しておりません。

計画対象期間は20年ということですが、この計画の中の第3期工事には環七地下河川の延長は入っていますか。

 今の20年の中では、環七地下河川の延伸はメニューに入っていません。

和田堀公園周辺の善福寺川の川底を掘り下げる計画は、一部区間のものですか。それとも、周辺全部がこのような計画になるのですか(図-3)。

 和田堀公園付近は極力、景観に配慮した護岸形式とします。しかし、1時間に50ミリといった降雨に対応する川の断面を限られた幅員の中でつくろうとすると、どうしても川底を掘り下げる必要があります。

神田川の富士見橋のところで生コンの自動車を洗った水をそのまま川に捨てている風景を見たことがあるんですが、そういったものに対する規制は必要とおもいますが、いかがでしょうか。

 整備計画にはそのようなことは触れられておりません。そういう情報があったということで、記録しておきます。

済美橋から松渓橋までの整備を上流側に延長して、もっと楽しい空間をつくって頂きたい。

遊歩道や護岸の浮き沈みがあると思いますが、調査等はやっていますか。

 基本的に、調査はやっていませんが日頃の巡回で確認しています。

高田馬場の西武線のところを工事していますが、当初の説明会では、両岸を遊歩道として整備するとありましたが、当初の計画通りに遊歩道を整備しますか。

 高田馬場の遊歩道につきましては、工事が終われば、遊歩道ということで整備を進める予定です。

「10年後の東京」という政策のなかに、「水とみどりのネットワーク構想」が入っていますが、河川整備計画には盛り込まれていますか。また、整合性を持っていますか。

 「水とみどりのネットワーク」は、この整備計画の中でも実施していくものと考えています。親水性を確保する取り組みや、拠点整備という形を考えています。

調整池が確保できないところでは、管理用通路の下に中規模の調整池をつくれませんか。

 管理用通路の下に中規模の調整池をつくることは、一つの手段ではありますが、ある程度効果を持たせるために、連続的に設置する必要があります。また、護岸整備において先行して管理用通路の下に整備していくことは難しいです。また、護岸整備と同じ時間を必要とします。以上のことから、早期の治水効果を発揮するという観点からも、時間がかかるというところがデメリットになります。

図-2 神田川・環状七号線地下調節池の位置図
図-3 済美橋~松渓橋の標準断面
  • 続いて、第2期神田川上流懇談会の活動記録について説明がありました(図-4)。活動記録については「人・生きものが集い、親しめる、地域に活きた川をめざして―神田川上流懇談会の活動記録(案)―」として取りまとめています。内容の構成としては、目的、対象河川、設置要綱、委員名簿、活動の主な成果、委員の意見と感想からなっています。
図-4 活動記録の表紙案

降雨時に役立つ情報

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