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神田川上流懇談会議事録 第7回(通算18回)

開催日時 平成21年7月24日(金)14:00~16:30
開催場所 善福寺川取水施設会議室

 平成21年7月24日(金)の午後2時より、善福寺川取水施設において第7回神田川上流懇談会を開催し、情報提供と意見交換等が行われました。  当日は、報告事項として、「懇談会ニュース第十七号」の報告、「神田川洪水予報」、「荒川水系神田川流域河川整備計画(案)」、「活動記録(案)」についての情報提供がありました。
なお、今回をもって今期の懇談会は終了し、次期については新たに都民委員を募集してまいります。

はじめに行政委員の変更についての説明があり、座長であった舛原委員が異動のため、今懇談会から太田委員に代わりました。

続いて、「神田川洪水予報」について説明がありました。この予報は、今年三月三十日から情報提供が始まり、神田川の洪水予報では、下流から飯田橋、南小滝橋、和田見橋、番屋橋において水位計の変動を監視しています。この四箇所の基準点で、気象庁が発表する一時間先までの予測雨量を用いて、水位の変化を予測します。それで神田川があふれそうだということになると、洪水予報をテレビのテロップ、防災行政無線、電子メールなどで発表していきます。善福寺川や妙正寺川は、現在河川工事を行っているので、整備が終わった段階で対応する予定です。

洪水予報概要の図
図-1 神田川洪水予報概要

都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。

洪水の対象地域が予報に入っていませんが、特にあふれそうなところを具体的に挙げることはできないのですか。

 他のところも、短時間で水位が上がってくるという実態がありますので、神田川一律で予報を出していくということでの運用を考えています。

 神田川流域にも老人ホームや障害者などの施設がありますが、このようなところには、直接連絡網を考えた方が良いと思います。

 洪水予報は、水防法という法律上の規定の情報になっています。水防法で作成する水防計画書の中には、避難が遅くなりそうな施設などのリストアップを行うとなっていますので、直接連絡するというような手順、手続は各区市でやっていただいていると思います。

続いて、「荒川水系神田川流域河川整備計画(案)」について説明がありました。河川整備の目標として、神田川流域では、洪水や高潮に対する安全性を向上すると共に、生態系に配慮した川づくりや、水辺に楽しめる川づくりを進めていきます。計画対象区間は、神田川、善福寺川、妙正寺川、江古田川、日本橋川及び亀島川の六河川で、河川の整備から維持管理に関することも含まれます。計画期間はおおむね二十年を目標としていますが、川をとりまく状況の変化や社会状況の変化に応じて見直しを行います。
素案の作成から国土交通省への認可申請にいたる策定までの概略スケジュールが提示され、これまでに寄せられた意見に対して原案の修正を行い、修正した項目の説明がありました。

概略スケジュールの図
図-2 神田川流域河川整備計画策定までの概略スケジュール

都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。

 日本橋の件ですけれども、上を覆っている首都高についての言及がないのが非常に残念です。あれは国の問題なのかもしれませんが、首都高をなくす方法というのはないかなと日ごろ思っているんですが、いかがでしょうか。

 以前、日本橋川の上に空を取り戻そうということで、有識者の方から提言が出されています。また国をはじめとした行政レベルでも、今後の方向性を協議会をつくって進めていこうという話がありますが、現状としてはなかなか難しい現実があります。首都高の問題は、日本橋並びに大手町の付近全体のまちづくりの問題であると思います。そのような動向に十分注視しながら、都として何かできないかということは考えていきたいと思っています。
河川整備計画の参考資料で、「神田川河畔まちづくりの考え方」の中に「高速道路の移設」という項目が載せてあります。ここでは、「都市における川の存在感を高め、人々が川に親しめるように、将来的には高速道路の移設が望まれており、周辺のまちづくりと一体となった高速道路のあり方について国等関係機関や地元の方々と検討を進める。」と示しています。

 湧水場所の根拠なんですが、これは何か文献を見ないといけないというような制約があるんでしょうか。

 制約はありませんが、当初整備計画の作成時に、文献からの記載から一覧表をつくりました。実際、観察して、湧水があれば記載すればいいじゃないかということもあると思いますが、もともと文献によっていたところもありましたので、それに従って、新たな文献を追加して記載するということにしました。

 神田川全体をオープンスペースのつながりという形で見た場合に、ツタ護岸のような緑のつながりは絶対欲しいなと感じました。また、神田川沿いばかり歩けるんじゃなく、高田馬場あたりから中野区、杉並区も初めのほうも歩けなかったりするので、そういうところも何か工夫して、緑、管理用道路をつくったらいいんじゃないかと感じました。

 河川整備計画には盛り込んでいませんが、川沿いに緑があるところはありますが、少ないところもあって、そういったところをどんどん積極的に緑化していこうということで、緑化計画を現在作成しています。いただいたご意見等も参考にさせていただきながら、今後、緑化の充実ということで考えていきたいと思っています。

 井の頭公園内の川で、住民としてお掃除をしたりとか、地域のイベントをするんですが、河川と公園との行政間の連携がとれていないと感じます。ささやかな住民のそういう日常的な活動にもご協力いただき、連携をとっていただくと非常にありがたいです。

 まさに役所の縦割り行政と言われて無理のない話です。公園も東京都が直接管理ではなくて、指定管理者ということもあります。もし川で何か催しを行いたいというときは、北南建のほうに連絡をしていただいたほうが確実です。

続いて、第二期神田川上流懇談会の活動記録について説明がありました。各委員の皆様からいただいた意見や感想をとりまとめ、参考資料として、上流懇談会のニュースを追加しました。現在の時点で修正、追加事項があれば反映させて最終形として提示する予定です。

最後に、第二期の神田川上流懇談会は、今回をもって終了となります。今後の神田川上流懇談会は、第三期の神田川上流懇談会として開催していく予定です。そこで第二期の懇談会を開催したときと同様に、都民の方から公募をいただき、事務局で都民の委員を選定させていただくというようなことで進めていく予定です。
 また、公募方法については、広報やホームページなどで公募のお知らせを出す予定です。公募の時期は秋以降になり、再度お知らせを出し、第三期の懇談会を開催したいと考えています。

懇談会の写真1
懇談会の写真2

図-4 懇談会の様子

降雨時に役立つ情報

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