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神田川上流懇談会議事録 第3回(通算28回)

開催日時 平成25年11月27日(水)13:30~16:30
開催場所 善福寺川取水施設会議室

 平成25年11月27日(水)の午後1時30分より、第4期3回目の神田川上流懇談会が開催されました。
 今回は、妙正寺川鷺宮調節池工事と神田川整備工事(中井橋)の2箇所の現場視察を行い、それぞれの担当者から説明を受けました。視察後、善福寺川取水施設において、第3回神田川上流懇談会を開催し、情報提供と意見交換等が行われました。

各箇所における現場視察の説明要旨は以下の通りです。

[1]妙正寺川鷺宮調節池

 平成17年9月に妙正寺川の上流部を中心に激しい降雨があり、この降雨により妙正寺川流域では甚大な浸水被害が発生しました。そこで東京都では、妙正寺川上流域の浸水被害の早期軽減を図るため、都営鷺の宮アパートの建て替えに伴い創出した川沿いの用地(約1ヘクタール)を活用した貯水量35,000立方メートルの掘り込み式調節池の建設に平成22年度より着手し、平成25年4月より洪水の取水を開始しました。これにより、鷺宮調節池下流の治水安全度が大きく向上したほか、鷺宮調節池の洪水調節能力を担保に調節池より上流の護岸整備を進めていくことが可能となりました。なお、本調節池の上部については、中野区が全面覆蓋化し、多目的広場として整備する計画となっています。

鷺宮調節池 工事状況 平成22年1月都営アパート解体前→平成25年2月工事施工中の様子の写真1
  • 鷺宮調節池 工事状況 平成22年1月都営アパート解体前→平成25年2月工事施工中の様子の写真2
    工事の様子
  • 鷺宮調節池 工事状況 平成22年1月都営アパート解体前→平成25年2月工事施工中の様子の写真3
    現場視察の様子

[2]神田川整備工事(中井橋)

 当区間では時間あたり50ミリ規模の降雨により生じる洪水を安全に流下させるため、河床を掘り下げ、新護岸を設置する必要がありました。中井橋より下流区間では概ね工事は完了しています。しかし、番屋橋付近では水道管工事が行われるため、工事が施工できない状態となっています。
 また、中井橋上流区間は、現在小中学校の工事が行われていることから、この工事が終わり次第順次上流部の工事を行う予定となっています。

神田川整備工事(中井橋)の地図
神田川上流域整備状況

都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。(順不同)

 環七の地下河川の延長工事に関して前回、都の建設局の方にお聞きしたら、調査費を工事に計上して工事を進めるということでした。そちらは延長の方に進んでいるのでしょうか。

 前回ご説明した後、コンサルタントに調査を依頼しており、現在まだ調査中です。

 (鶴見川・野川の河川整備事例紹介を受けての意見)野川と善福寺川では川の特徴が違います。野川で行った整備をそのまま善福寺川で行うのは難しいと思います。このため、善福寺川なりの整備や事業を考えた方がいいと思います。

 他の河川のものまねでなくて、その川に合った整備を行うことにより、いい川にして行けたらと思います。

 治水の問題と下水の問題があって、どちらも整備していく必要があります。下水のことも含めた流域全体で、地域の人とも話して、変えていっていただけたらと思います。

 流域全体や下水等と出てきましたが、この流域だけでなく総合治水対策として進めており、雨対策などすごく時間がかかります。善福寺川も整備していく上で、治水安全以外にもやはり少し配慮して考えていかなければならないと思います。

 河川、下水、上水の連絡協議会のようなものをつくって情報共有を都の方で行っていただきたい。

 現在は河川の管理が区で、また上下水道が都と組織が違うので、どのようにするのが一番いいのかということは持ち帰って検討したいと思います。

 9月15日、台風18号の時の他の調節池はどうだったのか。

 他の調節池もたまりました。鷺宮もたまったのですが、たまり方は、8月の集中豪雨の方が多く、台風の時は集中豪雨の時よりも水のたまり方は少なかったです。

 (旧東京電力グラウンド跡地の公園についての意見)
 神田川の水を導水し、親水公園ができないかと思っています。親水公園のようなものがつくりたい。

 親水公園の案は出ていますが、神田川の水を呼び込むことに関しては賛否両論で、検討はしていますが、何がどう実現するのかはわからない状況です。

 井の頭池のかいぼりが1月25、26日に行われるのですが、神田川上流懇談会も参加できないでしょうか。

 かいぼりは別途、井の頭恩賜公園百年実行委員会の方で進めていて、その中に色々な団体さんが入っています。かいぼりに直接関わろうということではなくて、必要に応じて情報提供を適宜行っていければいいと思っています。

 神田川・環状七号線地下調節池資料(リーフレット)の実績の33番のところですが、ほぼ満水だったということでしたが、これは翌日雨が降ったら溢れてしまうということですよね。こういった対策は、どうなのですか。

 環七地下調節池は排水するためにポンプの設置をしていますが、過去のデータから2日間以内に連続して取水するほどの大雨が降ることはないということから、48時間以内に排水する前提でポンプを4台配置しています。
川の水位を確認しながら取水や排水を行います。翌日同じ量の雨が降ったらという前提ではなかなか難しい状態になりますが、色々な雨の降り方がある中では、一概にこうするとは言えません。

懇談会の様子の写真
懇談会の様子

その他、都民委員・行政委員から「よみがえれ!井の頭池!」、「公園づくりかわら版創刊号・第二号」、「環境保全シンポジウム」、「第14回善福寺川フォーラム めざせ川ガキ復活!」の紹介がありました。

次回は、平成26年2月または3月に開催を予定しています。

降雨時に役立つ情報

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