印刷する

神田川上流懇談会議事録 第4回(通算29回)

開催日時 平成26年3月13日(木)13:30~16:30
開催場所 善福寺川取水施設会議室

 平成26年3月13日(木)の午後1時30分より、第4期4回目の神田川上流懇談会が開催されました。
 今回は、八幡橋から定塚橋まで歩いて現地視察を行いました。まず、八幡橋にて工事の説明を受け、その後、善福寺川整備工事(その101)、和田堀第六調節池、和田堀第三調節池、和田堀第二調節池、善福寺川整備工事(その5)、親水護岸の順番に、それぞれの箇所を視察しました。視察後、善福寺川取水施設において、第4回神田川上流懇談会を開催し、情報提供と意見交換等が行われました。

各箇所における現場視察の説明要旨は以下の通りです。

[1]善福寺川整備工事(その101)

善福寺川整備工事(その101)のイメージ

 工事内容は、宮下橋より上流側の両岸の護岸を新たに整備する護岸整備となっています。施工方法は、回転圧入機にて鋼管杭を列状に設置し、この鋼管の全面に石積み護岸を設置します。また、工事期間は平成25年5月上旬から平成26年3月中旬までとなっています。

[2]和田堀第六調節池

和田堀第六調節池のイメージ

 和田堀第六号調節池は掘り込み式の調節池で、貯留量は約48,000立方メートルとなっています。現在、1時間あたり50ミリの降雨に対応するための堰の改良工事を実施しています。
 洪水時の取水の能力をあげるために堰の延長を30メートルから約60メートルに拡大し、堰形状も将来の計画にも対応できるようにする工事です。

[3]和田堀第三調節池

 貯留量は約3,000立方メートルとなっています。

[4]和田堀第二調節池

 貯留量は約2,500立方メートルとなっています。

[5]善福寺川整備工事(その5)

善福寺川整備工事(その5)のイメージ

 工事内容は、済美橋から二枚橋の区間における両岸の護岸を新たに整備し、済美公園の復旧工事を行います。当箇所では、洪水対策として、川幅を広げます。また、済美公園および歩道を復旧します。

[6]親水護岸

 住民の方と協議およびワークショップを行って整備しています(写真は3月13日現在の親水護岸の様子)。

親水護岸の写真

都民委員からのご質問やご意見及び行政委員の説明などを紹介します。(順不同)

 魚巣の効果はありますか。

 魚のサイズも小さく、種類も限られている場合が多いので、それなりに効果はあると思います。

 八幡橋の魚巣は砂が入ってしまっていて魚が入れません。川の中のごろた石付近に魚はいます。そのことを考慮してもらえるといいと思います。また、石を網に固定するより、砂の中に石が転がっている方が、魚が隠れやすい環境だと思います。

 石は網に入っていますが、上に浮いている状態になります。下部の隙間も埋まらなければそのまま残ります。人工的に洲の復元をすることになりますが、線形を大きく変えるわけではないので、時間が経てば、石がランダムに転がる今の状況になると思います。その他、手を加えることもできるかと思います。

 工事に当たって、桜の木を相当切らなければならなくなると思いますが、どうなのですか。

 桜の木自体は切らなくても大丈夫そうですが、工事に影響がある場合は、枝を剪定させていただくことはあるとは思います。また、和田堀公園調節池を計画している場所の桜の木は、切らないといけないと思いますのでよろしくお願いします。

 石が網の上に付いている状態は、砂の上に石が転がっている状態と違って危険だと思います。もっと親水の面でも考えてほしいです。

 この川は大雨が降ると流れが速いので、小さい石はすぐに流されてしまいます。流されないためには、とても大きな石を置く必要があります。しかし、これだと通常時の景観には合わないと思います。流されないものである程度の大きさの石を置くことを考えると、カゴマットという形になってしまうのかなと思います。

 親水性のある方向性でいくということですが、川に入れないイメージがあります。これからはもっと川に入ることができるように、区間で入れるようにするなど考えた方が良いと思います。

 親水護岸に関しては杉並区さんと相談しますが、普段から開放して入ることができるようにすることは、安全面から考えてなかなか難しいと思います。

 川づくりの意図、経過、結果がきちんと示された情報板が川の色々なところに点在していても良いのではないかと思います。そうすると、もっと一般の市民が川や問題について関心を持って学べる場ができると思います。

 検討させていただいた後、意見交換させていただければと思います。

 新宿区には親水公園のところに川に下りられる階段がありましたよね。

 はい。ただ期間を限定し、監視員を置いて開放しています。常時開放できれば良いと思いますが、なかなか個人の責任の中で管理することは難しいところがあると思います。やはり一定の管理下に置くということが良いということで、新宿区では安全面やコスト面を考慮し、開放しています。また、開放中は天気と河川水位を観測して監視を行っています。

 自然の状態、親水性、安全性、安定性、経済性など同時には実現できないと思うので、部分や区間限定で親水性のある護岸を整備したり、石を置いてはどうですか。

 全川を親水化するのではなく、現在利用されているところを今後も利用できるように整備していきたいと考えています。

 八幡橋上流の計画平面図を見ましたが、階段が右岸の方に二つ設置してありますが、何か目的があるのですか。

 川の整備のために造る管理用の階段です。

  • 談会の様子の写真1
  • 談会の様子の写真2
  • 談会の様子の写真3
  • 談会の様子の写真4

懇談会・現地視察の様子

その他、都民委員・行政委員から「どうするの?どうなるの?善福寺川」、井の頭公園のかいぼり、大雪による新江戸川公園の樹木の被害、東電跡地の公園の進捗状況についての紹介がありました。

次回は、平成26年6月に開催を予定しています。

降雨時に役立つ情報

事業別に見る