第3回議事録

開催日時 平成19年11月21日(水)14:00~17:00
開催場所 東京都江東治水事務所(東京都第五建設事務所合同庁舎1階大会議室)

平成19年11月21日(水)の午後2時00から東京都江東治水事務所(東京都第五建設事務所合同庁舎1階大会議室)において第3回隅田川(白鬚橋上流)流域連絡会が開催されました。
都民委員9名、行政委員9名が出席し、隅田川の河川整備計画、護岸整備状況、平成19年度の工事予定箇所などを議題に意見交換が行われました。

第3回隅田川(白鬚橋上流)流域連絡会 会議風景

議事

隅田川(白鬚橋上流)流域連絡会日程(修正案)について

事務局より、隅田川(白鬚橋上流)流域連絡会日程(修正案)についての説明がなされ、了承が得られました。この中で、白鬚東地区の検討については、早急に結論を示すのではなく、本連絡会の開催期間全体で討議を進めていくこととしました。

荒川水系「隅田川流域河川整備計画」の説明

東京都河川部より、隅田川流域の河川整備計画について、以下の事項についての説明がなされました。

  1. 河川及び流域の概要
  2. 河川整備の現状と課題
  3. 河川整備計画の目標に関する事項
  4. 河川の整備の実施に関する事項
  5. 河川情報の提供、地域や関係機関との連携等に関する事項

隅田川(白鬚西地区)における環境整備について

事務局より隅田川(白鬚西地区)における環境整備について整備事業の内容、方針、現状についての説明がなされました。

  • 白鬚西地区では河川事業と市街地再開発事業が行われています。河川事業として護岸(スーパー堤防、緩傾斜型堤防)整備、(整備延長2.4kmのうち、瑞光橋下流の0.1kmを除き完成)が、市街地再開発事業として、災害時には12万人を収容することができる避難広場(公園)の整備が進められています。
  • 白鬚西地区の護岸整備方針は「植生(ヨシ)」、「魚類等の生息に配慮した構造」、「公園整備との整合性」としており、テラスの構造は整備方針を反映させた生態系配慮型(ヨシ系、魚類系)の構造とし、公園整備計画との整合性については、緊急時に船による物資輸送に必要な施設(橋)をテラスに設置しています。

隅田川白鬚橋上流整備状況と平成19年度隅田川工事予定箇所について

事務局より隅田川白鬚橋上流整備状況と平成19年度隅田川工事予定箇所についての説明がなされました。

白鬚橋上流整備状況について

全整備延長28kmの内、8kmがスーパー堤防で整備済み(全体の30%)、テラス整備については15kmが修景未整備(全体の50%)、5kmがテラス未整備(全体の20%)となっており、20km、全体の70%がまだ完成に至っていない状況です。

平成19年度隅田川工事予定箇所について

平成19年度において隅田川の工事予定箇所はテラスの修景工事、築堤工事等、全19箇所となっています。

隅田川(白鬚東地区)整備状況と現状報告について

事務局より隅田川(白鬚東地区)の整備状況と現状についての報告がなされました。

隅田川(白鬚東地区)の整備状況について

白鬚東地区は白鬚橋から上流区間1500mとなっており、この内、約1.0kmの堤防整備が完成、残り0.5kmが未完成となっています。
白鬚東地区における堤防整備は首都高高架の下を、首都高の橋脚を巻き込むような形での景観を考慮するようになっています。

隅田川(白鬚東地区)の現状報告について

平成17年度までは年4回m、18年度からは年6回の特別清掃を行っています。平成18年度よりホームレスの方々に対して「地域生活移行支援事業」を行っています。
この事業を実施したことにより、仮小屋の数は減少してきています。

質疑応答

感想及び意見(質疑応答)

都民委員の方々から、以下のような意見、要望が出されました。

〔意見〕東京都の河川は計画降雨が50mm/hrとなっているのですが、50mm/hr以上の雨が降った場合、対処できるのでしょうか。

〔東京都〕50mm/hrの雨とは3年に1回降る降雨(確率降雨)となっています。隅田川の護岸は高潮から守るための護岸整備を行っており、洪水の水位より高潮の水位のほうが高いので、現在の計画規模の降雨であれば溢れることはありません。

〔意見〕生態系を考慮したテラス整備で、深場を造って魚類等の生息場としていた所が埋められ、水深が20cm程度しかない状態で魚類等の姿が見られなくなってしまったのですが、なぜ埋めたのでしょうか。

〔東京都〕深場は当初1mくらいでしたが、子供が入ると危険ということで埋めました。今後、その点については関係部署と連携して検討したいと思います。

〔意見〕小台地区の護岸整備が行われていないのですが、予定はあるのでしょうか。

〔東京都〕今後の整備予定個所として考えていますが、着工年度については決定していません。

〔意見〕地震時において河川は物資輸送ルートとして有効利用されると思いますが、船着場の整備はどのようになっているのでしょうか。

〔東京都〕隅田川の(防災)船着場は計画として19箇所あり、現在10箇所が整備済みとなっています。

〔意見〕隅田川の水質の向上を図る対策を行って欲しい。

〔東京都〕水質の向上は隅田川の生態系・河川利用にとって重要な要素です。水質があまり良くない1つの要因として、合流式下水道が挙げられると思います。一定の強さの雨以上の場合、処理場へ流れず、河川へ流れるようになっていますので、合流式下水道の改善が1つの対策と考えられます。

〔意見〕ホームレス対策として行っている地域生活移行支援事業が大変な成果を挙げているとのことですが、この事業は3月に終了すると聞いています。3月以降はどうなるのでしょうか。

〔東京都〕地域生活移行支援事業により、ホームレスの数が減少しています。また、並行してテラスへの新規流入の防止についても対策を検討しています。来年度以降については、流域連絡会から今後、提言されるテラス整備の在り方や将来像に合わせるように関係部署と連携して、地域の方々が使用できる、親しめる場所となるように努めていきたいと思います。

  • 事務局では、今後も委員の皆様のご要望を伺いながら、説明と意見交換を進めていきたいと考えております。次回は、2月中旬に実施する予定です。

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