第六期第2回議事要旨

日時 平成22年7月27日(火)午後2時~4時
場所 中央区立築地社会教育会館講習室(2階)
一、開会
  • 座長あいさつ
二、第六期委員の紹介(人事異動者のみ)
三、議事
  • 日本橋船着場整備について(中央区)
  • 亀島川緑化整備事業に伴う試験施工の状況について(一建)
四、その他(意見交換)
五、閉会
配付資料
  • 第六期・第2回日本橋川・亀島川流域連絡会次第
  • 座席配置図
  • 日本橋船着場整備について
  • 亀島川緑化整備事業に伴う試験施工の状況について
  • 第六期第1回日本橋川・亀島川流域連絡会議事要旨

第六期・第2回日本橋川・亀島川流域連絡会 写真

  • 連絡会状況1/6の写真
    連絡会状況1/6
  • 連絡会状況2/6の写真
    連絡会状況2/6
  • 連絡会状況3/6の写真
    連絡会状況3/6
  • 連絡会状況4/6の写真
    連絡会状況4/6
  • 連絡会状況5/6の写真
    連絡会状況5/6
  • 連絡会状況6/6の写真
    連絡会状況6/6

第六期・第2回日本橋・亀島川流域連絡会
[議事及び議事録要旨]

1.開会
  • 事務局より開会の挨拶
  • 座長挨拶
2.第六期委員紹介(人事異動者のみ)
  • 都民委員(第1回で欠席した方)
3.議事
 
(1)日本橋船着場整備について(中央区)
 
■説明
  • 中央区の水域の面積は中央区全体の面積の18.3%と非常に大きな割合で水辺空間に恵まれた都市です。
  • 江戸時代の水辺は大いににぎわいを見せていました。
  • 戦後~高度成長時代は水辺が少し衰退するようなことになりました。
  • 東京オリンピックが開催されるのをきっかけに川を埋め立てて高速道路を整備した為、日本橋川の上も高架橋が設置されました。
  • 1960年代大型台風の被害を受けてカミソリ堤防など作られ水辺に近づきにくい状態になりました。
  • 現在は下水道普及率が高くなり水質も除々に綺麗になってきました。
  • 公園一帯が再開発となった形で快適な水辺空間が誕生してきました。
  • 中央区の水辺は都市の中に貴重なオープンスペースだけではなく、様々な魅力を兼ね備えた広域空間として見直され、再び人々の期待が高まっています。
  • 水辺のにぎわいの創出のため、観光施設や商業施設との連携、交通機関と水辺との結接点などに留意した船着場整備を促進し、水辺利用の活性化を図ります。
  • そして日本橋に船着場を整備していくということを打ち出しました。
  • 日本橋船着場の実施設計期間は平成22年4月~平成22年8月末です。
  • 工事の整備工期は平成22年10月~平成23年3月を予定しています。
  • 供用開始は日本橋架橋100周年記念イベントの平成23年4月3日です。
  • 中央区「まるごとミュージアム」というイベントで舟運を利用して皆様の足にしています。日本橋も船着場を結びイベントの必要な足になると考えています。
  • その他に清掃活動や子供達の学習活動に役立てるとか色々検討しています。
  • 場所は滝の広場の前から野村證券の前の水面まで若干利用させて頂く予定です。
■質疑応答
【副座長】
 私が指摘している事があります。新しい時代の舟運再生の大きな基本理念が本当に明確になっていない事です。そして古い形の船着場をただ作るという事になってないかという懸念があります。これから21世紀22世紀、単なるブームで船着場を作るという形に終始しないかということが問題です。基本理念は何か。1番大きいのは私はバリアフリーだと思います。船のバリアフリーは一体何なのか。エレベーターやスロープをつけるという話が出てきます。それをどこに付けるか。それが本当は大きな前提になっているのではないかという事です。
 次に、今どんな船を入れるかという事ですが、内陸部の船にどれだけのルールを課すかということがないと何かが始まってしまいます。従って船の大きさやスピードもルールを課す必要があるということです。
 そして懸念される点があります。私がみているのはポンツーン2本ですから、その上に屋根がかぶる構造にはどうしてもならないです。その辺のところ今、中央区さんどう受け止めてらっしゃるのかご説明頂けますか。
【行政委員】
 バリアフリーについてですが、滝の広場が階段のため、下に降りるまでに階段でしか降りれないという問題があります。今ご指摘の通りエレベーターの話が出てきた事は、滝の広場の下に降りるのにバリアフリーになってないということだと理解しています。今のところ来年3月にはその対応が間に合わないので、中央区としては23年度以降の検討課題なり対応で、日本橋の橋の面の高さからバリアフリーで最終的には車椅子の方や高齢者の方も快適に降りられるような船着場にしていきたいと考えています。
 屋根ですが、川の全体のルールは中央区だけでは出来ない部分があります。今回お答えは差し控えさせていただきます。日本橋川を快適に水面を利用して頂くには、私個人の意見になってしまう面もありますが、ある程度スピードや大きさなど一定の利用者の制限やルールが今後検討していく大きな課題であると考えています。
 4本のポンツーンと屋根ですが、現在は2本の係留杭で桟橋を支えるという形になっており、屋根の問題については今のところ23年3月には対応していません。現在検討の形になってます。
【副座長】
 2月ぐらいの設計が始まる前に問題提起をしています。とにかくやってみようぐらいのレベルでしか行われてないというのが土木にあるのではないかということです。もう少し本来あるべき姿を吟味して頂きたいというのが私の意見です。
【都民委員】
 先程の構造の話ですが、もう浮桟橋ではなく固定式になったということでしょうか。
【行政委員】
 今のところ階段形式ではなく浮桟橋方向で考えています。
【都民委員】
 高潮時にこの後ろの壁まで浮桟橋が浮いても大丈夫なようなポンツーンでしょうか。
【行政委員】
 はい。大丈夫です。1番干潮でも階段は8%以下になるように考えています。
【都民委員】
 では、ここの下の広場がすべて無くなり、ここが浮桟橋になる感じですか。
【行政委員】
 広場は陸地ですので、その前の水面の所に作るということです。
【都民委員】
 浮桟橋は下の広場よりも上には上がらないのですか。
【行政委員】
 水位によって変動しますので、水位が上がる所までは上がるという事です。水位が広場より上までいけば上がることになります。
【都民委員】
 これは中央区さんの予算ですべて作りますか。それとも国交省か東京都の補助金とかを貰って作るでしょうか。
【行政委員】
 予算は区の予算だけです。管理運営は今後の検討課題でまだ決まっていません。
【都民委員】
 (5)地域ボランティアや環境学習に活用とあります。水系全体の環境教育等を進めたりする中で市民の団体に場を貸し出したり、船着場等を利用させて頂けるということは、我々も利用させていただけるということでよろしいですか。
【行政委員】
 ここの地域の河川の管理は東京都さんが管理しています。船着場については区の予算です。基本的には区が主導になって管理させて頂きます。先程阿部先生からルール作りという話もありました。それについて今後きちんと区の中で合意形成をはかり、少なくてもなんらかのルールを作らなくてはいけないと思っております。またNPOさんなど非営利的な組織の方に対してはなるべく解放していきたいと考えています。
【都民委員】
 これを建設する上で生物多様性に配慮した施設や方策を何かお考えになられましたか。
【行政委員】
 護岸の改修に合わせてカニ護岸や水質浄化、日本橋の護岸の壁面浄化を考えています。ポンツーンだけを取りますとポンツーン建設に伴っての生物多様化の面は検討した経緯は今のところないです。
【都民委員】
 ポンツーンを2本立てる時には結構流れがありますから、強いものにしないとダメですね。前に作った三崎橋の所は壊れてしまいました。このような事例があるので、多少は従来よりも強く構造物を作ると思います。そうなるとそれを支持する支柱とか構造物も当然いるわけです。せっかくそれをやるのであれば、生物多様性に配慮した壁など是非作ってもらいたいというのが希望です。
【都民委員】
 千代田区の新三崎橋にあった杭は、雨の量が非常に多かった時に上下が緩やかに出来なくなり、杭が沈んで水没しました。そういう事例があるのでその辺は十分に考えて頂いていると思います。その辺を確認したいと思います。
【行政委員】
 構造上しっかりしたものでやるのは当たり前ですので実施設計中です。
【都民委員】
 今、色々な所で災害用の船着場というのがたぶん東京都でやられていると思います。この許可の条件は災害にも活用となっています。これはあくまでも水辺を利活用するための船着場で、中央区が東京都に水面の占用を持つというような意味で考えていいですか。災害用というのは東京都が作ってますから。
【行政委員】
 東京都が直接管理している川でも実態管理は区に委任している河川があります。ここは占用とかの許可は区さん自ら出せます。ですからここの許可というのはご相談は受けますが、我々都が実質管理していない仕組みになっております。
【都民委員】
 あくまでも水辺を活用するための船着場というふうに認識していますか。
【行政委員】
 区の希望としては東京都さんと打ち合わせをして、中央区の防災計画の防災船着場としても位置付けしていきたいと思っていますが、私達の方は常盤橋の船着場があります。この船着場はどちらかといえば賑わいや快適な空間にウエイトを置いて今後運営していきたいと思っています。
【都民委員】
 防災時の活用というのは資材をやりとりするのか。それとも人間を運ぶのか。その辺の位置付けは、はっきりされていますか。
【行政委員】
 まだ具体的な細かい検討をしているわけではありませんが、両方の面から検討していかなければいけないと思っています。
【都民委員】
 できれば日本橋川の下流の方に2つぐらい柱を打ち込んでほしいです。そこに次の船着場に接岸するための船が待つことが出来ます。検討課題としてお願いしたいと思います。
【行政委員】
 平成23年の3月に出来るかということで難しい面があると思いますが、貴重なご意見だと思って課題にさせて頂きます。
【都民委員】
 予算はいくら位、想定されていますか。
【行政委員】
 工事費で1億8000万弱です。
(2)亀島川緑化整備事業に伴う試験施工の状況について(一建)
 
■説明
  • 亀島川の緑化整備工事は、今年度の後半から第1期目を予定しております。
  • 亀島川は塩分を含む河川水、上流から淡水が入り混じる汽水域となります。そのような箇所に水生植物を植えた場合、生育がどれぐらいになるか、また船の通行によりその植生の基盤が波の影響でどのような流出等があるのかを検証するために実証実験をやっています。
  • 実験の場所は霊岸橋から見て下流側の河川テラスで実施しております。
  • 実験の期間は3月に設置しまして、4月から来年の4月まで1年を通して行う予定です。施工は今年度後半から始まります。
  • 植栽の基盤は、土などを変えまして6種類に分けて植栽をしております。
  • 植え付け高さの違いによる植物の生育状況という事でテラスが上、中、下段と分かれています。
  • 水に浸かる状況によって植物の生育にどのような影響を与えるかということを検証していきたいと思っています。
  • 植物の違いによる生育状況ということで今回はヒメガマ、ヨシの2種類を植栽しております。これらは外来種でなく市場性があるという事で採用してます。
  • 植栽をしている入れ物は金属製のカゴを用いまして、その内側に土壌の流出防止として防水シート、いわゆる不織布と言われるものを全箇所に設置しております。
  • その中に実際に植栽していく土等は、アラキダ土、砕石等を色々厚さを分けて植栽をしてます。
  • 植栽をしている表面は、洗掘防止の意味で防水シートをやっています。それからヤシ繊維のパレット、ヤシのマットみたいなものを合わせて使っております。
  • ピンクの区画PAはアラキダ土を中に20cm入れます。その上に土の流出防止ということでヤシ繊維の植生パレットを設置し、そこに2種類の植物を入れ込みます。
  • 紫の区画PDはアラキダ土を半分にしまして、1番下に透水性のいい砕石を入れてあります。
  • ブルーの区画PCはアラキダ土を入れません。植生パレットの下はすべて砕石です。
  • 緑の区画PDはすべてアラキダ土です。
  • 区画REグリーンの薄い部分と区画のRFオレンジの部分ですが、こちらについてはほぼ同じ構造で、ヤシ繊維で出来た植生ロールの中に土を入れましてその中に植栽をしてあります。ただ、空隙部分が一部できています。そこはアラキダ土を入れたものと砕石を詰めたもの、その2種類で植栽をしてあります。
  • 植栽結果ということで4回に分けて観察した状況を報告します。
  • 4月の2回分は、さほど成長等色合いの違いはありませんでした。
  • 5月12日。まだ枯れてはいない状況でしたが、少し成長が悪いです。上段は成長が悪いような状況でした。中段は植物の葉に白い付着物が見られました。下段は、水にあたる回数が多いということで雑草がちらほら見えてきたようです。
  • 6月25日。植栽基盤の土の内部については枯れてしまいました。全体にアブラムシの付着が見られるようになりました。下段はより一層雑草が目立つようになっています。
  • 現在までの生育状況による考察として以下の事があげられます。
  • 全体的に水につかる時間が長い方が成長がよい、ヨシについては同様に水分不足に弱い、保水力のある基盤の方が成長がよい、ヨシはヒメガマに比べて葉の密度が高くなる傾向にあるということです。
■質疑応答
【都民委員】
 枯れてしまった所があります。日照はあまり関係ないですか。
【行政委員】
 日照はあまり関係ないです。
【都民委員】
 6月25日の写真が最後ですが、1ヵ月経っているのでご覧になりましたか。
【行政委員】
 今回データを全部整理しきれなかったので次回報告します。
【都民委員】
 それからご参考までに、神田川の上流部はヒメガマとヨシが混合でお互い自然のままよく育っています。
【都民委員】
 中央区の相生橋という所ではこういう実験をどこかがやられていましたか。
【行政委員】
 佃小学校と一緒に環境学習で野鳥公園にアシの根の方を持っていき、実験を含めてアシ植えをしているところです。今言った所は、微妙に水位があり、育ったり育たなかったりするもので難しい面も失敗もあります。
【都民委員】
 田町の新芝運河でヨシそのものをポットに入れて、水の中だけでやりました。杭も船もありましたが、枯れませんでした。
【行政委員】
 外海は波の影響を少し受けるので少し難しい面と、乾燥に弱い面もあるのでそのへんも踏まえ、今後もう少しうまくいくように検討します。
【都民委員】
 今階段状になっている、その部分の6箇所で行っていますか。
【行政委員】
 アシやヨシとかを植えられるような環境、階段というよりは、少し土や砂が入るような状態に一部作り、整備してそこに器を作ってやっているという形です。
【都民委員】
 引き波に洗掘されるのが大きいですね。
【行政委員】
 結構難しいところです。
4.その他(意見交換)
 
(1)『日本橋クルーズと東京スカイツリー船上見学』について
【都民委員】
 「スカイツリー」のパンフレットは施工業者の大林組さんから頂いてきた資料です。私共の日本橋クルーズの東京スカイツリー船上見学の時に、ガイドの一部としてこれをお渡ししている資料です。
 日本橋クルーズの東京スカイツリー船上見学は、常盤橋の中央区の防災船着場を出発してスカイツリー、内部河川に入りまして船の上からの見学を月に2回ペースで行っております。ただ社会実験で行っていますので、3000円の参加費は頂いています。アンケートをとっていますので、1年間終わった段階でどういうニーズがあったかということを今後は報告会を開いていきたいと思っています。
 経緯的に東京スカイツリーがメインでご案内させて頂いています。多くの方が内部河川の中に入って扇橋閘門を通過する時、都心の中にこんなパナマ運河と同じような船舶の往来する水門や閘門があるのだということで、非常に驚いているところがあります。今回からは扇橋閘門の体験もできますよということで好評を頂いております。扇橋閘門は日曜日にはお休みということで残念ながら土曜日開催です。
 毎回、このクルーズには阿部副座長さんにもお乗り頂いてガイドをお願いしております。また時々、上林さんの所で修行や研修を受けたリバーサイドの落語家さんの昔昔亭笑海さんの関係の方がボランティアとして乗り込んでいます。そういう面で今後も船の上で落語や音楽を聞いたりして、社会的に貢献したい。是非お時間がありましたら一度ご参加していただけたらありがたいと思います。
【副座長】
 PRですが、少し補足させて頂きます。実際に内部河川がああやってコントロールされているのだということをみなさんに伝え、川をさらに理解して頂けるよう色々説明をしています。今、延べ人数で200人ぐらいです。そして今までお乗りになられた方から色々な反響が出ています。私の話ではスカイツリーの重さは何トンぐらいとかうんちくを傾け、みなさんに興味を持って頂くように、ある種地道にやっているところです。内部河川をどうやって理解してもらうのかという事も重要なことかなと思ってやっているところです。
(2)『NPO法人水都東京を創る会』について
【都民委員】
 「名橋「日本橋」保存会」の形でここへ参加させていただいていますが、今まで「江戸東京の川再発見実行委員会」という任意団体で、川をよくするための啓蒙教育と舟運活動を行ってきました。この3月にNPO法人になりまして5月にお披露目をしました。
 私共の理事の1人が勝どき橋でこういったプレジャーの船を出す事業をしておりまして、そこで船を作っております。NANO1号。おととい中央区の役所の方、地元の日本橋界隈の方とかお乗せして、初めての就航を致しました。日本橋を下って清州橋やスカイツリーを見てUターンして帰って参りましてお披露目を致しました。
 この船は双胴船です。50馬力のフランス製のエンジンを2機搭載しまして非常に静かです。幅が広いのでバランスもよく非常に快適です。日本橋に船着場が出来た時には、この船も是非活用したいと考えております。またこの船はバラストを積む構造になっており、バラストを積むと30cmぐらい船が沈むようになってます。干潮満潮でも運転出来るという船でございます。
 また何かある時に色々船を動かしますのでお越しをお願いしたいと思います。
(3)『「外濠」・「儒学の道」連繋プロムナード構想マスタープラン』について
【都民委員】
 前回、神田川と外濠というのは構造上同じで前回は神田川の儒学の道というのでワークショップで賞をいただいたのをご紹介したかと思います。昨年、法政大学で長く研究員としてご活動していらっしゃいます阿部副座長さんと儒学の道と外濠とを繋ごうという話が出ました。法政のエコ研さんと合同プロジェクトにしようということでここに至るのです。
 ネットワークとして、私はスケッチブックを持って徹底的に歩きまわりました。私共1年半研究した儒学の道は2キロ。それを飯田橋まで引っ張っていって2.2キロです。それから飯田橋中心から市ヶ谷の1.3キロです。
 ついでに、デッキがずっとつながるのかというスケッチがいっぱいございます。私、小樽運河に3回行っています。これが絵になるんです。これも民間の八十何歳のご健在のおばあちゃんの方が活動の中心となって全国の建築家が頑張り、とうとう運河を半分だけ埋めている脇に石畳のプロムナードを造りました。これがものすごくうけて満員状態です。
 4日前に開かれた合同研究会の中でボードウォークをこの外濠にずっとまわそうではないかと提案も有りました。張出しデッキもまた大きなテーマでございます。
 外濠の開削400年が2036年だそうで、この時は合同デッキの上に盛大な400年祭をやろうという提案をしてあります。その時までにボードウォークぐらいは私は可能であると思います。これは沢山の車椅子で歩けるという事です。ちょうど阿部先生からも川をバリアフリーの川にしよう、やさしい川にしようと提案がありました。海外の観光客もドンドン押し寄せるのは、そういう優しさがあると来ます。今の東京のターミナルは優しさがあまりないです。入りにくく、入ってはダメと制限されそうなそういう雰囲気が外濠にあります。それはもちろん歴史的な外濠ですから、当然それなりの先生方の献身的なチェックをして、そうしてまた設計をしたうえで実現したいと思います。先程の船着場がいよいよ日本橋に出来るという素晴らしいお話も聞きました。そういうものも後生に残るデザインであってほしいし、また絵になるデザインを私は絵描きの1人として思います。
 それから日本橋川フィールドワークを開催します。水、風、光、香り、味、色、音など五感に働きかける造形ということで、色々な立場にある人間が色々なイメージを描きながら現在の日本橋川をそれぞれ書いてみよう。検討会というワークショップをしようという提案でございます。是非皆様、興味のある方は28日午後1時半に新三崎橋上にお集まり下さい。
(4)外来魚調査と生物や水生生物を採取した結果について
【都民委員】
 1つは外濠の新見付濠と牛込濠で外来魚のブルーギルやブラックバスがいるかどうかの調査をしました。釣りと魚キラーという網があります。それによって調査をしました。
 結果は釣りは釣果がありませんでした。網で取れたのは新見付濠で今年産まれの3cm以下と4cmぐらいのブルーギルが3匹、牛込堀で今年産まれのブルーギルが5匹取れました。ブラックバスについては牛込濠には以前いましたが、7月17日は暑い日なので、本来、上の方にいるはずが見えなかったところをみるとあまり増えてないという感じがします。
 同時に昨年の調査時に比べてエビが沢山増えていました。それからモツゴもいました。モツゴは去年と同じくらいでしたが、エビは1回の網で30~40匹ぐらいずつ入っています。本来ブルーギルが増えると、エビが少なくなるという状況などがあります。そういう結果から見るとブルーギルは井の頭ではどんどん増えていますが、外濠、新見付濠、牛込濠に限っては、それほど外来魚に席巻されている状況ではないということが言えるのではないかと思います。
 それから昨日、日本橋川と隅田川と神田川をまわって「江戸の投網の保存会」のプロフェッショナルな人に4箇所投げてもらい生物や水生生物を採取する実験を行いました。
 日本橋川の千代田区役所前、日本橋の下をやりましたがゼロでした。それから隅田川と神田川の出口、柳橋の河口部、隅田川側から投げました。そこにはコノシロが1回目は2匹、2回目は3匹、計5匹取れました。コノシロというのは元々大群でいる魚ですから5匹いたというのはもっともっと沢山いたと思います。ちなみに去年は日本橋川の出口の所でスズキが2匹とれましたが、今年はそこではやらなかったため状況は報告できません。
 先月、この前の大雨の時に隅田川で50匹ぐらいのウナギが死んで浮いていました。それは隅田川の我々の仲間が調べましたが、隅田川でも最近ウナギ等が非常に釣れるようになって、生態系が少しずつよくなってきているのです。そういう意味では日本橋川、神田川もよくなっています。カニも少しずついろんな所で見えるようになりました。
【座長】
 今のお話の関連です。7月5日~10日、7月5日にかなりの雨が降りこの影響で死魚が浮いております。回収した結果を報告しておきます。
 7月9日時点で約190トンの死魚の回収がされています。10日は16トンになります。発砲スチロールでいいますと全部で23箱ぐらいの死魚がいたという状態です。その中にはウナギも含まれております。
5.閉会
  • 事務局より開会の挨拶

降雨時に役立つ情報

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