第5期第2回詳細議事録

開催日時:平成20年9月18日(木) 午後2時00分~4時00分
集合場所:東京都第一建設事務所 入札室(一階)

一、開会
二、委員の自己紹介及び活動紹介
三、座長・副座長の選出
四、流域連絡会の概要説明
五、報告事項
 ・亀島川の整備計画について(河川部)(中央区)
 ・日本橋川の緑化事業について(千代田区)(中央区)(河川部)
 ・浚渫工事及び水面清掃事業について(一建)
六、その他(意見交換)
七、閉会

[議事及び議事録]

1.開会
【事務局】

 それでは、第二回 日本橋川・亀島川流域連絡会を開催させていただきます。

 本日はお忙しい中、また足元のお悪いなかをご出席頂きまして本当にありがとうございます。

 今回第2回目になりますけれども事務局の都合等によりまして、第1回から半年以上経過してしまいました。本当に申し訳ございませんでした。今後とも早めに会を開いて行きたいと思います。

 申し遅れましたけれども私、本連絡会の事務局を務めております、第一建設事務所の高橋と申します。今年の4月の人事異動に依りまして佐藤の後任となりました。本日は進行役を務めさせて頂きますので宜しくお願い致します。

 では、まず本日の資料を確認させて頂きたいと思いますが、まず一枚が流域連絡会の次第でございます。そして座席配置図がございます。そして束になった冊子がございまして、表に「日本橋川・亀島川流域連絡会」と書いてございますが、開けて頂きますと都民委員の名簿、それから行政委員の名簿、それから別紙1河川部の全体の緑化計画案の図面、それから中央区さんからの亀島川の整備計画についてというペーパーが3枚ございます。それから日本橋川に関しては千代田区からのペーパーが別紙の3としまして3枚、それから別紙の4が中央区からの資料として3枚、それから河川部からのペーパーが1枚ということでございます。更に浚渫事業の別紙6というペーパーが1枚、河川水面清掃事業のペーパーが2枚、ということで資料関係14枚ございますでしょうか。落丁等ございませんでしょうか。もしも途中でも結構でございますのでお気づきになりましたらお申し出頂きたいと思います。

 それでは、本日の流域連絡会を次第により進めさせて頂きます。

 それでは議事に先立ちまして、座長を務めております第一建設事務所の佐野よりご挨拶を申し上げます。

【座長】

 皆さん御苦労様です。第一建設事務所の所長の佐野でございます。どうぞ宜しくお願いします。

 先ほど事務局の方から話がありましたが、前回から半年ほど経ってしまいまして、大変申し訳ないと思っております。

 その間、実は防災訓練等がありまして、晴海で8月31日にやったのですが、そういう準備とかいろいろありましてなかなか開催できなかったことを、改めてお詫び申し上げたいと思います。

 本日、式次第にありますとおり、前回3月にやったときのご質問等もありましたので、それに沿いました報告事項もお答えしていくこともあると思いますし、また活発なご議論をしていただきながら、貴重な水辺空間である日本橋川・亀島川両河川流域のますますの環境改善に務めて行きたいと思います。実りある会議にしたいと思いますのでどうぞ宜しくお願いいたします。

 以上でございます。

【事務局】

 それでは続きまして前回、時間の関係からご挨拶頂けませんでした阿部副座長からご挨拶をお願いいたします。

【副座長】

 高いところからご挨拶申し上げます。

 先日私、ちょっと遅れて参りましたが、図らずもこの高い席に座る事のお役目を拝命してしまいまして、まさしく青天の霹靂でございますが、この日本橋川・亀島川に関してここにおられる方々はいろんな部門で本当にお名前も知られている方々でございますが、若輩の私がこの席から、法政大学のエコ地域デザイン研究所を代表してここに参っておりますが、そんな関係でまずはご挨拶申し上げます。

 私は設計事務所を営んでおる者で中央区に住んでおりますが、どんなことをやっているのかに関しましては、数枚ここにプリントしてありますので、2枚1組でございますが、ご覧いただければわかるところでございます。

 また、それはそれとしまして、亀島川と私がどういう関係を持ってこういう活動を始めたかといいますと、まず中央区の中の私は区民でありますがその中で当初、中央区の医療施設に関して果たしてこれでいいのかという問題提起を医療福祉協議会、ちょっと会名は忘れましたが行いました。

 そこの中で、皆さんご存知のとおり普通の病院は、一般病院はここにある聖路加病院とそれ以外のいくつかの病院があったわけですが、中央区は港・千代田・文京この3つの区と合わせた一つの医療区域になっておりまして、そこになんと7千ベッドの病院があるということで、6千ベッド過剰だと言われて、それはもう国際的な病院があるがためひと言に人口の比率から過剰だと言われて良い訳ではないですが、そこで何を言おうとしたかというと実は月島、晴海その地域にはご存知のとおり、今病院は2つしかない。

 その2つもサマリヤ病院さんと石播病院さんですが、両方とも50ベッドを切っている療養型の病院になりつつある。ということで、もし災害があった時に果たして、第一建設事務所さんがどう頑張ったって全部の橋を守ってくれるわけには行かない事情がいろいろおありでしょう。

 そうするとその島々は自立した医療システムがないといけないということでいろんな問題提起をしている中で一つの、まあ、もちろん病院ができればいいわけですが、一番大きな問題はやっぱり舟運、日常的な船の便の復活がないと、なかなかそういう防災的な意味合いと医療という関係がはっきりと組み立ってこない。

 それがひとつの問題提起です。

 それ以外は私は建築家であり、都市計画家であるということの中で、中央区がどんどん銀座とか日本橋を中心にいろんな活動をやっておられ、後はもちろん月島ということになります。

 いろんな所で活動が進んでいるわけですが、その中で八丁堀界隈が実は少しポテンシャルが下がっているというか、あそこにお住まいの方々は横這いだと、横這いということは他が伸びる訳ですから沈下しつつあるということで、あとは、今「風の道」ということの中で八重洲から皇居に向かって風を招きいれようとする導入部分が何処にあるかというと、全部中央区にある。その辺の所を総合的に加味しながら、日本橋の再生に対して私は亀島川がその大きなキーを握っていると思います。

 亀島川の水辺再生ということで、6年ぐらい前から千葉大の学生を通じていろんな提案をしました。それも一段落しまして、私はエコ地域デザイン研究所におりますが、その中で今年何らかの発表をする段取りになっております。二瓶先生にもメンバーの一人になっていただいております。

 そういう中で、実は今年の10月ですか区民カレッジというのがエコ地域デザイン研究所、法政大学が受け持って10回ぐらいの講義をさせていただく、ちょうど真ん中の10月の26日だったかと思いますが、そこで私が担当しております。もちろん亀島川の再生の全容をそこでというわけではなくて、一部に関してそこで発表したいということで、まだそれを、カレッジはひょっとしたら席があるのではないかと思います。

 中間発表では半分ぐらいしかまだお見えになっていない様ですから、もしこの中で、ご希望の方がございましたら中央区の教育委員会からあると思いますが、席があったら、ご一緒に参加していただいて、いろんな意見の引き出し役に、これだけのメンバーの方たちがいらっしゃるのでいろんなキャンペーンが更に一般市民レベルにつながっていくのではないかという風に考えております。

 大変長い挨拶と自己紹介となりましたが、そんなことで皆さんと共々、流域連絡会でいろんな意見交換をさせていただきたいと思います。具体的にはまた最後のところで意見交換の中でまた皆さんのお力を借りるような提案をしたいと思っておりますが、どうぞ宜しくお願いします。

【事務局】

 ご丁寧なご挨拶ありがとうございます。

 それでは議事次第の2番目でございますけれども、委員の自己紹介及び活動等紹介ということで、都民委員の浅生委員のほうから宜しくお願いいたします。

【都民委員】

 千代田区委員の浅生です。宜しくお願いいたします。

 私は「日本橋川・神田川に清流を取り戻す会」の会員でもあります。

 皆さん宜しくお願い致します。

【都民委員】

 私は中央区の小島と申します。

 今日は遅れて来たのですが、文化財のサポーターをしておりますので、その関係で遅れまして、申し訳ございません。

 私は隅田川の岸の日本橋中洲という所に住んでおりまして、毎日川を見て生活しております。

 日本橋川と亀島川のことについては、阿部さんのお話のように後で私の考え方を申し上げたいと思います。自己紹介はこれだけで終わらさせてもらいます。

【都民委員】

 中央区の委員をしております、石井と申します。

 月島から参りましたけれども、私の家のすぐ前は朝潮運河が流れていて、朝晩眺めてまして、川には非常に興味を持っております。

 先ほど阿部先生もおっしゃいました亀島川についても、中央区の中心を流れている川ですし、もっと活用できないものかということを委員になったときからすごくいろいろ拙い意見で申し訳ありませんが、阿部先生のような強力な方がいろいろと推進していただけそうで心強く思っております。それから日本橋川については日本橋というものをもう少し何とかならないものかなと思って、中央区はやっぱり高速道路でずいぶん阻害されている感じがしますので、その点いろいろと考えまして、また今回も委員を務めさせていただきたいと思いますので宜しくお願い致します。

【都民委員】

 中央区の平野です。

 ちょうど私が住んでいるところが亀島川とそれから隅田川がちょうど一緒にみられる川べりで、川のそばというのは非常に健康にいいので私はラッキーだと思います。それにつきましてもあそこの水門のところの工事とかやられており、それからまた中央区としては少しでも緑を街に作るということで、私自身も「中央区まちづくり大学」という大学じゃないですけれども、小さい小学校が大学に見えてしまってつけてしまったのですけど、その中でいろいろとやっており、例えば小学校に稲を植えるとか、菖蒲の森の所に行って伐採、木を切るとか、木は結局川につながっております。それから、ひとつ小島さんと同じように、中央区文化財の関係というか広報や説明とかやっておりまして、NHKが今日来たりして撮影しておってですね、そこに今まで行っている。

 それから今日、中央区環境の会議があるんで失礼させてもらおうと思いますが。そんなことで自己紹介を終わらせてもらいます。ありがとうございます。

【都民委員】

 中央区、早川と申します。この間、名橋「日本橋保存会」の主催で、ハゼつり大会があったそうで、そのときの話でヘドロに薬を入れてお団子状にして川に沈ませて、川の水をきれいにする実験を行ったところ、ハゼとかゴカイとかいうものがまた復活して棲みつくようになったというお話を伺ったんです。

 私の家は八重洲通りにある亀島橋のところで亀島川を背中にしているもんで、昔は霊岸島川口町といいまして、そこで私は生まれて育ちました。

 そしてちょうど子供の頃、運搬船を4隻持ってたもんですから、伝馬船でもって亀島川を艪で漕いで日本橋の方へ行った思い出があります。

 その頃は、川で泳いだりいろんなことがあったんですが、2階建てのバラック建てが川の縁にずっと並んでそこに皆住んでまして、生活排水を川に流していた。

 そして私の家もそうですけれど、屋根に落ちる雨水が川の方に樋を伝わり川へ流れている。

 今は船で見て回ると、ビルがたくさん建っているが、下水が大分完備しまして、川の方に生活排水が流れないという点では、とても良くなったんではないかと。

 でもしかし、やっぱり夏なんかは、ヘドロの匂いなんかがたくさん出るのでなんとかいい方法はないかということで、日本橋の保存会でそういうようなお話が出て、水をきれいにすることができたというんで、亀島川もぜひそれに習って、ヘドロをお団子にする装置、薬を入れて、そうして川へ投げるという様なことをやってもらいたいなと思います。

 長くなって申し訳ないのですが、このへんで終わりにしてもらいます。

【都民委員】

 こんにちは「水の都中央区をつくる会」の二瓶文隆と申します。

 私たちの「水の都中央区をつくる会」は、12年前に東京青年会議所の中央区委員会の有志が集まりまして、まちづくりの一環として、また環境問題をテーマに掲げて中央区の水辺を使ったまちづくりとか、子供達に環境問題を考えてもらうということでこの会を作りました。

 当初は、隅田川とか佃堀でイベントを通して川の啓蒙啓発活動をしておりまして、ここ数年は、晴海の朝潮運河の前で「よみがえれ中央区の川たち」というイベントを繰り返しております。

 本年度は、まだ主催事業はちょうど9月が第12回の「よみがえれ中央区の川たち」の時期なのですが、日程の調整がつかずに年内には1度やりたいなと思っております。

 本年度は日本橋川・亀島川を使わせていただきまして共催事業で「オープンアーキテクチュア」という建築家の人たちが中央区内・千代田区内にあります歴史的な建物・建造物を見て歩くイベントの川の部分を担当させていただきまして、船から歴史散歩ではなくて建物を見ていただくガイドをしながらクルーズをさせていただきました。

 その際に見学ツアーだけではなくて「都市楽士」ということで、都心の中でいろんな音楽を奏でようというような音楽家のグループと共に日本橋川の常盤橋を叩いてみようじゃないかということで、橋の上の欄干を叩くとちょっとまずいので、コンクリートを叩いてみたり、どんな音がするんだろうということで試みをしまして、一方で船にハープ奏者に乗っていただきまして、日本橋川の川の上で音楽を聞くというようなイベントをさせて頂きました。

 皆さんの感想は非常に高速道路の音で日本橋川の上はうるさいねということ、と同時に亀島川に入るととたんに音楽が綺麗に聞こえるんだなということなど多くの感想を得ております。

 そんな中で私たちは、まだまだ青年会議所の有志で始めた若いメンバーが多い団体でございますので、どちらかというとイベント中心に子供達の教育を含めて、今後とも運河とか河川の浄化やまちづくりについての啓発啓蒙していきたいなと思っております。

 どうぞ宜しくお願い致します。

【都民委員】

 千代田区の都民委員の佐治と申します。どうぞ宜しくお願い致します。

 私の会社は日建設計シビルという会社ですが、これが千代田区の所にありまして、日本橋川の沿川にございますので、その関係でここに参加させていただいたということで、活動としては地元の方々、先ほど浅生さんがおっしゃいましたけど「神田川・日本橋川に清流をよみがえらせる会」という会の活動を地元の方々が一生懸命されておられますので、その会で水質とか底質などがどのくらい汚いのかの調査とかをさせて頂いて、そういった下支えをさせて頂いております。

 以前ここでお話させて頂いたことがあるんですが、日本橋川、神田川の水質が良くないのには、合流式下水道の問題があるのと飯田橋の外堀の水があまり宜しくなく、あそこでカルピスの様にアオコが大発生し、緑色の水がチョロチョロ段々畑のように落ちてきて、神田川に混ざってくるが、あそこの水をきれいにしましょうということを皆さんに訴えて地元の方々も微生物の団子とかを投入されたりはしてるんですけれど。

 もう一つちょっと次の展開といいますか、より良いことということで、外堀が皆さんもご存知のとおり、合流式下水道の雨水吐きがでておりまして、大雨が降った後、もろに我々の体の中から出たものが外堀にプカプカ浮いておりまして、非常にあれは宜しくない。

 江戸時代であれば将軍様のお濠に民衆のそういうものを入れるというのは多分許されなかったと思うんですけど、いつの世にそれが許されるようになったのかわからないのですが、それもオーバーフローしたものを入れっぱなしで、取り除かれることなく3つの外堀がそういう合流式下水道の越流したものがどんどん溜まっているということになっておりますので、それを何とか下水道局さんと協力して解決できないかなというふうに最近考えております。

 そうすれば、一度天日干しでもして、外堀に下水道が入らなくなれば外堀を綺麗な水環境にできれば、回りの柵のようなものを取り払って、都民の方の素晴らしい水辺の環境があそこにはできると思いますので、そういったことが実現できればという風に最近思って活動しております。

 どうぞ宜しくお願い致します。

【都民委員】

 私は、「隅田川市民交流実行委員会」の副会長です。

 担当は実は文化及び交流活動ということであります。

 実は糸井さんが神田川代表をしていますが、前代表の島正之が先年亡くなりまして今、糸井さんが理事長という形で再出発を致しました。

 実はこの会は22年続いております。21年培ったいろんな活動をしてまいりました。中でもいわゆる美化クリーン作戦これはまた、ワンドの提案ですとか、隅田川大学という大学を、講師があるわけではございませんけれども場所を変えて区内区外の活動を続けてまいりました。

 それからまた、今年はレガッタとか、隅田川踊りとかに参加しております。長年続けております交流活動としましては、四国の四万十川、北九州の紫川とは長い付き合いをしております。

 四万十川では10月11日、12日、13日と3日間、隅田川公園でイベントをいたします。展示、展覧、即売その他もろもろですのでぜひ。それから、九州の紫川の方は私共の姉妹会でございまして「紫川を愛する会」の20周年記念行事がありまして、そこに私が団長で糸井理事長も一緒に7~8人の全体で参ります。

 そんなことでイベントとしては逆に向こうから呼ばれて行くというイベントもございます。

 それからお手元にお配りの、「母なる隅田川を描く展」が第9回となります。

 私が実は建築が専門なんでございますけれど、絵を描くのが趣味でございまして、浅草の会で、猪狩さんやってみないかということで、続けてみてくれといわれて大きな立派な美術協会から頼まれて、このわが会を中心に30人ぐらいの方に一人2点位出していただいて60点ぐらいを飾ります。

 諸々の芸術品でございまして、絵画は油絵だけでなく水彩画、鉛筆画とかもろもろ、それからまた空間芸術も、彫刻或いは焼き物といった、写真はもうたくさん出るわけで、そんなわけで、第9回を致します。誰でも大歓迎ということで、皆様方に、たまたまここでご案内申し上げたいと思います。締め切りは10月1日でございますのでまだ日がございます。ぜひご興味のある方は浅草松屋3階ギャラリーにお運びいただければと思います。来年10周年ですので盛大に行いたいと思います。

 そんなことで、そういう展覧会を文化活動としてやっております。

 来年ぐらいにピーアールしていこうと思うのですけれど個人的に、小石川後楽園、神田川、湯島聖堂について提案させていただきました。神田川を使うにあたっては当然、300年前の綱吉の時代には舟で当時は神田川、神田浄水、神田川お濠であったところですね。

 教育的な知学ということを切り口に、これから教育問題というのは大きなテーマだと、川と教育と湯島聖堂、そういうことで、3点4点セットで東京都の都水道歴史館それから本郷給水場公苑といったものも元町公園も全部、大きなテーマとして取り組みに入っています。2kmの距離にございます。

 いろいろと今後も宜しくお願いしたいと思います。枚数がないのですが、これはまだ提案の段階でございまして、非常に話題になりつつあります。来年の東京大会、隅田川を絡めました大名庭園サミット東京大会エクスカーションというものを平成21年10月24日に致します。宜しくどうぞ。

 多岐にわたりましたが、活動報告とさせていただきます。どうも失礼いたしました。

【都民委員】

 「神田川ネットワーク」の糸井です。

 私たちは水系全体の保全育成を進めておりますので、井の頭、あるいは善福寺川の水源地から東京湾にいたるまで、主に都心部の河川になりますけれども、神田川水系及び関連の水域等の環境保全育成に関心を持って活動をしております。

 特に日本橋川あるいは亀島川、神田川、隅田川というのは都心部の中の都心部の河川ですから、そういう意味では全国の川のモデルになる様な政策施策を進めていく必要性があるのではないかと強く思っております。

 そういう意味では、この流域連絡会は他の模範になるような流域連絡会になる必要があると思っておりますので、積極的に発言してまいりたいと思っておりますと同時に、自治体の皆様方、あるいは流域の担当の河川事務所あるいは建設事務所の皆様もぜひこの場を有効に活用していただいて、より良い川を作っていただける様にお願いしたいと思っております。

 宜しくお願い致します

【事務局】

 ありがとうございました。

 では行政側委員、仁科委員からお願いいたします。

【行政委員】

 東京都環境局でございます。本来であれば水環境課長の仁科が出席しなければいけないのですが、真に申し訳ないのですが所要のため、私水環境課の河川水質係長の加藤と申します。宜しくお願い致します。

【行政委員】

 千代田区まちづくり推進部道路公園課長の土本が本来委員で参加しなければならないのですが、明日から都議会が開会されるということで対策会議に出席しております関係で、私が代理で、道路公園課都市施設主査の依田と申します。宜しくどうぞお願いいたします。

【行政委員】

 中央区公園緑地課長の宮本と申します。

 公園緑地課長になって7年目になりました。もうこの流域連絡会も7年続けて出ておりますけれども、何もあまり成果がでてなくて非常に申し訳なく思っております。

 これからも頑張っていきたいと思います。これからも宜しくお願い致します。

【行政委員】

 中央区土木部管理課長をしております弦間といいます。宜しくお願い致します。

 管理課ということで河川の方の管理、それから不法占用等の監察といったものを担当しております。宜しくお願い致します。

【行政委員】

 中央区環境保全課長の渡辺でございますけど、本日は環境会議がございましてそちらの方に出なければいけないということで、私環境調査係の吉永と申します。どうぞ宜しくお願いします。

【行政委員】

 建設局の土木技術センターの技術支援課長の荒井でございます。

 私この7月から前任に代わりまして担当しております。

 どうか宜しくお願いいたします。

【行政委員】

 東京都土木技術センターの河川ラインの岩屋です。

 私共の方で今やっていることをちょっとご紹介しますと、現地の流量流速の実測、それから氾濫洪水解析、平水流出解析をやっております。それ以外に、河川のヒートアイランドと関係するような日射量とか温度、堤防の温度などの実測をやっております。

 新たに、河川緑化という大きなテーマがありまして、緑化した場合どういう風にプラスがあるかという風な効果検証を、現在いくつかの川で実測をしています。宜しくお願いします。

【行政委員】

 河川部計画課中小河川係長冨澤の代理で出席致します同じ係の金井と申します。

 私は神田川水系の方を担当しております。宜しくお願いいたします。

【行政委員】

 一建管理課長の中山と申します。宜しくお願いします。

【行政委員】

 一建工事課河川設計係長の草間といいます。

 今後は中央区と連携しまして、亀島日本橋川の緑化事業に携わって行きたいと思いますので宜しくお願いします。

【行政委員】

 一建工事課浚渫工事係長の中村と申します。宜しくお願いします。

【行政委員】

 同じく一建工事課の河川水面清掃担当係長の清水と申します。宜しくお願いします。

【事務局】

 それでは議事次第によりますと報告事項に入らせていただくわけですけれども、その前に委員の皆様にちょっとおはかりしたい事項がございます。

 現在、座長を務めております第一建設事務所の佐野副所長兼工事課長でございますけれど、異動になりまして所長になりましたので、後任に多澤課長が赴任しております。

 そこで委員の皆様のご理解を頂ければ、次回から座長を多澤課長の方に任命したいという風に思っておりますが、いかがでしょうか。

【事務局】

 ありがとうございます。では次から多澤課長が座長を務めさせていただきます。

 では多澤課長、一言お願いします。

【行政委員】

 第一建設事務所の工事課長になりました多澤と申します。

 前任の佐野が所長に昇格しましたのでその後任として7月からこちらの工事課の工事課長として担当しております。次回から座長をさせていただきます。皆さんの意見が本当に出し易いような環境を作って参りたいと思います。ひとつ宜しくお願いします。

【事務局】

 ちなみに多澤課長は水道局の出身ですので、水には、専門の方です。

【都民委員】

 建設局じゃないんですか。また戻るのですか。

【行政委員】

 それはちょっと分からないですけれども、水質をずっとやっており、御茶ノ水に水道局の水運用センターがありまして、24時間水道を出すためのコンピューターの管理とか、水質の管理、ポンプの管理そういったものをやっておりました。20年ほど前には第五建設事務所におりましたので、道路のほうが専門だったんですけども、これから重要な日本橋川・亀島川を一建が担当しているということで、勉強しながら、今日も浚渫工事係長、水面清掃係長、それから河川の護岸を作っている設計係長が来ておりますので、力を合わせてやってまいりたいと思いますので宜しくお願いします。

【都民委員】

 宜しくね。

【行政委員】

 宜しくお願い致します。

【事務局】

 それでは、これからの議事運営は座長の方に、最後でございますが、宜しくお願い致します。

【座長】

 それでは、式次第に沿って3番の報告事項のほうから早速いきたいと思います。

 まず、亀島川の整備計画についてということで、ここは河川部の方と、中央区さんの方から報告願いたいと思います。宜しくお願いします。

【行政委員】

 それでは環境計画担当の大橋の方が急用でこちらにこられませんので、私のほうが代わりに資料の説明をしたいと思います。座って説明させていただきます。

 手元の資料の別紙1をご覧になっていただきたいと思います。今、東京都では水と緑につつまれた景観を創り出していこうということで、さまざまな施策を行っております。

 そういった中で、河川としても何かできないかということで、河川部では河川の緑化計画を立案している最中でございます。

 今日、この別紙に出しました河川緑化計画図というのはまだ案ではありますが、これから東京都の河川をどのように緑化していくかということの概要図的なものでありまして、左の下に凡例があると思うのですけれども、大きく黒と赤と緑と青と黄色で色分けされているかと思いますが、黒は概ね今までの段階で緑化が済んでいるだろうと思われる場所、そして赤は今後護岸の作り変えと合わせて緑化をしていこうという場所、緑は護岸そのものは作り変えは終わっているので緑化を推進して行くという場所、あと青に関しては未改修といいますか、今現在の状態を残すことが自然豊かな状態であるのでそのままの状態を保存していこうという場所、という形に分かれております。

 中を見ていきますと、日本橋川と亀島川につきましても、概ね緑と赤で塗られている状況にありまして、その場所にあった形で緑化を進めていく次第です。

 一建さんと、千代田区さん、中央区さんと協議を重ねながら、どういったことができるかを今後詰めていき、設計作業の方に順次入っていく、そういった段階でございます。

 以上です。

【座長】

 ありがとうございます。それでは具体的に亀島川の整備計画についてということでお願いします。

【行政委員】

 それでは亀島川の整備計画について、別紙2に基づきましてご説明させて頂きます。申し訳ありませんが、座って説明させていただきたいと思います。

 別紙2をご覧頂きたいと思います。A4の1枚と折り込みのA3の図面が2枚でございますが、図面がぼやけて見づらくて申し訳ございません。亀島川の緑化については、昨年の亀島川の流域連絡会で中央区として緑化の計画を立てるということで、皆様にこの会で報告させていただきました。かなり遅れてしまった訳なんですけれども、その成果がこれでございまして、この後ご説明させて頂きます。

 東京都さんの方でも今説明がありましたように緑化を進めていくという風な事になっておりまして、私共の中央区の計画を取り込んで、東京都さんがこの亀島川の緑化をより進めて頂くという話がまとまりましたので、今回整備計画について報告させていただきます。

 図面を見ながらご説明したいと思います。

 まず1番の目的ですけども、ご存知のように亀島川はコンクリート張りのテラスが設置されております。上の部分が未整備のために皆様方から緑化をしてほしいとか、あるいは憩いの散策路にしてほしいとかいう声が多く寄せられておりました。このため、中央区として調査検討を実施したものでございます。

 2番目、亀島川テラスや周辺の現状でございます。まずテラスは川の両岸にございますが、その幅は1.1m~2.3mで大方の部分がそういうふうな幅になっておりまして、かなり狭い状況でございます。

 またテラスの高さでございますけれども、APといいまして+2.3mと、これは専門用語でわかりづらいかと思うんですけれど、恐れ入りますがA3の2枚目の最後の3ページ目の所を開いていただきたいと思います。

 亀島川の標準断面図ということで表示しております。

 護岸のような絵が出ていて左側が左岸側、右側に右岸側という風に書いてございます。

 小さい字で申し訳ありませんが、この水面は満潮の高さがAP+2.1mという高さでございます。それに対してテラスの一番上の部分がAP+2.3mということで、満潮になるとテラスとの差が20cmしかない様な状況でございます。そういう風に水面に非常に近いところがございます。

 それから、護岸につきましては旧稲荷橋という所がございますが、こちらは2枚目の平面図を見ていただきたいと思います。左側の上の部分に囲んで旧稲荷橋付近という風に囲っておりますけれども、こちら桜川のポンプ場のある所あるいは橋で言いますと、南高橋と高橋の間の部分でございますけれども、こちらに比較的広い部分がございます。上の部分に区有地もございますが、そういう関係からこちらの部分は面的にある程度整備ができるわけですけれど、それ以外の部分は建物が立ち並んでおりまして、護岸の高さもAP+4.1mという高さでございます。

 先ほどコンクリートの高さがAP+2.3mといいましたので、そのままそこに立った場合に、護岸の一番上の高さが1.8mの高さということで、大人の人が手を伸ばせば護岸の高さを越えるような状況でございます。

 それから4つめでございますけれども、橋詰には公衆便所あるいは防災施設などの建物があり、テラスへ入って行く場所が限られます。

 また高橋の下ですけれどもテラスが切れておりまして、高橋の下についてはそのままの状態では下をくぐれない状況でございます。

 2ページ目の整備計画平面図でございますけれども、こちらの右端の方に、植樹による緑化、赤の四角が公衆便所、それから紫っぽい四角で防災施設というふうに表示しております。

 橋詰には児童遊園とか緑地帯とかそういうものもございますけれど、建物なんかが立っている状況でございます。これは現在の状況ですが、そういう現状に立った上で整備計画を考えております。

 3番の整備計画ですけれども、今の様な状況を踏まえまして、なお且つ中央区の水辺利用の活性化に関する方策に基づき計画いたしました。

 中央区の水辺利用の活性化に関する計画につきましては資料が無くて申し訳ないんですけれども、亀島川のリーディングプロジェクトという、5年ぐらいの中で整備していくという中に緑の散歩道とかオープンスペースなどの整備により、にぎわい拠点づくりをしていくと位置付けておりまして、オープンカフェなどの飲食店の出店とか簡易船着場の整備だとか、あるいは水上レジャーの促進、そういうものをやっていこうじゃないかという風に位置付けておりまして、そういう計画に基づきまして以下の計画をしたところでございます。

 2枚目の図面を見ていただきたいと思いますが、右下の所に茶色い色で囲ってウッドデッキと書いてございます。緑の部分が地被植栽壁面緑化というふうになってございまして、川沿いの狭い所で申し訳ないんですけれど、緑の部分が地被植栽と護岸の壁面を緑化する箇所という考えです。それから茶色の部分、こちらについてはアプローチが取れるということで、3箇所ございます。1つは旧稲荷橋付近、もう1つは新川児童館付近、それから最後は霊岸橋下流左岸付近という所、書いているところが茶色く塗っているかと思うんですけれど、こちらについては、入り口が取れるものですからスポット的にこの茶色の部分をウッドデッキにしまして、川面に近づける様な形で整備したいと考えています。当然ながらそこにはベンチだとかあるいは照明だとかそういうものを設けて、人々が憩えるようにしたいと考えています。それから、旧稲荷橋付近の所については、上のほうに赤の点線で囲っておりますけれど、これはコンクリートのテラスの部分ではなくて道路と同じ面に区有地がございますが、この区有地も一緒に整備していく予定です。なお且つこちらの部分についてはスロープもできますので、スロープを整備して右端になりますが高橋の所に青く塗っておりますところについては簡易な船着場を整備したいと考えております。

 次に新川児童館付近につきましては、まず高橋の所に児童遊園がございます。そちらから階段で降りられる形をとりまして、新川児童館というのがございまして、もう一つ反対のところにポケットパークと書いていますけれども、今児童館があり、ゆくゆくは児童館をなくして高橋に繋がる緑地帯にする予定です。アクセス広場の整備と書いておりますけれども、こちら側からも将来的には階段で降りられるようにする考え方でございます。それから、霊岸橋の所でございますけれども、こちらについても堤防に通ずる通路がございます。そこの通路からアプローチを取りまして階段で下に降りていただくという形でウッドデッキを設ける予定です。そこのほうにも簡易的な船着場を設置したいと考えております。

 3枚目を見ていただきたいと思います。それ以外の部分については、先に言いましたように、テラスが狭いこととか、水面が近いこと、それからどうしても堤防が低くて川沿いの建物に対して防犯上の心配等があるというふうなことなどから、基本的には緑化をしたいと考えております。緑化の内容でございますけれども、先ほどAP+2.3mといいましたけれど、コンクリートの一番高い所ですが、それから約40cmくらい土を盛りまして、その土を基盤にして芝生かあるいはこちらの方にイメージということで写真が出ていますけれど、チガヤというカヤの仲間ですね。川の堤防なんかに生えている雑草なのですけれども、庭に生えてきたら非常に厄介なものなのですけれども、ただこういう所でこれだけで使うと非常にある意味では自然的な景観になり、雰囲気的にはいいということで、地被植物として芝生かチガヤという風なことで考えております。

 それから護岸際については区切りをつける意味で、こういうツタ類を植えて立体的な緑化を図りたいなと考えております。一番下にはウッドデッキ部分の断面図と書いてございますけれど、やはり上のテラスの幅だけでは狭い所がありますので、3段の階段状になっております。その階段の部分も平たい形で同じ高さにしまして、ウッドデッキ部分を広く取る。転落防止柵を設けていくという風な形でウッドデッキ部分はこういう風な構造で作っていきたいと考えております。以上のような内容で私共は計画を立てた訳なんですけれど、先ほども言いましたように、東京都さんの方で今年、亀島川の緑化の計画を進める予定になってございます。そうしたことから調整を図りまして、これをベースにしながらより良い形になるように東京都さんのほうが今年すでに作業が進んでおります。細かい設計をしていくという風な形になっておりまして、これから中央区と東京都の方でこの亀島川の整備を図っていくということでございます。

 説明については以上でございます。

【座長】

 ありがとうございました。今、河川部ならびに中央区からの報告がございましたけれども質問等がございましたら、どうぞ。

【都民委員】

 確認させていただきたいですけれども、このウッドデッキが階段のところまで出るというのは非常にいいことだと思ういのですが、同時にここまでやるということは日常、行政に許認可を得ないでフリーにここに降りて散策したりできるという風に考えていいわけですよね。今は入れませんよね、フリーに。これができた暁はフリーに入って散策もできるし、場合によってはここはハゼがくると思いますからハゼ釣り位当然できる。やっても良いというところですね。

【行政委員】

 はい。

【都民委員】

 この新高橋の上流部のいわゆる区有地というのがありますね。この辺は普段は、船がいっぱい係留されていますよね。あれはこれが整備された時点では全部いなくなる訳ですか。

【行政委員】

 区有地の分は道路と同じ高さにあるので、その下のデッキがそこの所に大きな船が何艘もつけられています。当然ながら、整備を図るときにその船については指導を行って、そこに置かない様な形でお願いをしながら整備をしていくという形になります。

【副座長】

 質問させていただいてよろしいですか。こうやって整備されることは都民にとっては大変歓迎するところなんですが、まずディテール的なところを2~3教えていただきたい。

 緑化をなさるときに宮本さん御専門ですが、ここで河畔マット、やしマットでございますが、これは10年ぐらいで、だいたい風化してしまうんじゃないかと私は教えられているのですが、これがなくなっても保安状態は変わらないという見方でよろしいでしょうかというのが1点です。

 それともうひとつは、この高さについてのディテールを教えていただきたいのですが、まず3つのデッキを作る所の堤防の高さはわかりましたが、付近の地盤面の高さというのはわかりますでしょうか。それぞれ霊岸橋の道路からどのくらいのスロープで下ろすのか、それぞれの高さがだいぶ違うのか教えていただきたいということでございます。

 それは一つ何を言わんとしているかというのは、稲荷橋のあたりのスロープはそれなりに空間がありますからスロープができると思うのですが、霊岸橋の所も可能であればスロープにならないものであろうか。これはいったい誰の土地だか私は判って言っているわけではないのですが、こう計画なさる限りは区道かだと思うのですが。

 これは何を言わんとするかというのは、そこをいろいろ整備していく中でできればいろんな社会実験をできるようにしたいと。三菱自動車なんかは水陸両用の乗用車を開発してるとか、水に浮かべることが可能であろうかとか、そういうことをやるということが亀島川のある意味存在をアピールすることにならないかとか大変興味があるものですから、ここから高さが1mで12mの奥行きがあればバリアフリーにも結構あうのではないか。この2つに関してご存知あればお答え願いたい。

【行政委員】

 まずヤシマットですけれども、護岸のつたを這わす上で、ひとつは根が張りやすいようにすることと、それからツタをある意味誘導するヤシマットで結わえながら間隔を取りながらバランスよくツタが張っていく役割で設けます。

 これらは自然のものですからおっしゃる様にすぐに腐ってきます。その時にはツタも根を張っているということですので、腐ることをある程度前提としながら、初めのツタがコンクリート護岸に這う事ができるように使うという理解で良いかと思います。

 それから2つ目ですが、スロープですけれどもスロープはできるだけ設けていきたいと考えておりますけれども、おっしゃるように距離と勾配の関係がございます。

 細かくは検証しないとわからない所ですけども、霊岸橋下流のアクセスの通路は4mほどの幅を考えておりますけれども、堤防が陸地側が1m以上あるようですので、10mぐらいの奥行きで1m以上の高さがありますし、それから超えたときにスロープが水面に沿って緩やかに作れるのか、これもまあまあの高さがありますから作ってもずっと長くなってしまいますから、結構難しい所があるのかなという風に考えています。ただ、できる限りそういう風なバリアフリーの関係は確保したほうがいいと思いますので、そのあたりの検証だけはこれから東京都さんが進める際にはしっかりとやっていきたいと思います。

【行政委員】

 東京都土木技術センターの岩屋です。ウッドデッキの部分で、新川児童館の所と旧稲荷橋の所なんですけれども、これ南向きなんですね。つまり夏至の南中時においてこのウッドデッキの部分がどういう日照条件になるかということは確認されたのでしょうか。

 つまりウッドデッキというのは温度低減にはまったくならないし無茶苦茶暑くなりますので、もし暑くなるということだったら、別の材料に私は変えたほうがいいかなと思います。それともうひとつ、ベンチを設けるということだったんですけれど日射条件を考えないと、誰も座れないことになると思います。

 実は私、8月の30日か31日だと思いますが、皆さんご存知の桜橋、隅田川のですねX橋、あそこで9時から5時まで交通量を測っています。天端の上の遊歩道、それから川沿いのテラス、どういう風に人が歩くかということを30分累積でカウントしました。天端の上の遊歩道は1時間に200名を超える人が歩いています。下のテラスは1時間で10名いないです。もうひとつテラスの所にベンチが幾つもありますが誰も座りませんし、1時間に1人座れば良い方です。これは何が問題かというと日陰がないんですよ。日陰がないのでせっかくウッドデッキを作っても暑いと誰も利用しない。秋冬とかはそれはぜんぜん別の話です。

 皆さんが涼しさを求めて川に近づくというそういう時間帯に使えなくなっちゃうので、出来ればこういう南向きの所は日陰を作る様にしないとせっかくのベンチも誰も利用しない、ということを実は私は、東京都の河川部の環境ラインにしつこく言っています。従ってせっかく作ったのだけれど、誰も利用しないというのはまずいということで、言わせていただきました。

【都民委員】

 関連して申し上げたいのは、橋下の通りにくさというのは別の要因があります。だからそれはそれで皆さん認識していただかないといけないというのと、それからついでに出たからお聞きしたいのですけど、今塗料で温度の上がらない効果があるやつが出ましたよね。グラウンドなんかに吹きかけたりするやつ、あれをやれば結構違いますよね。

【行政委員】

 たとえば塗料をやる、私もいろんな所で実は今も継続中なのですけど、表面温度は下がるのです。たとえばコンクリート面ですと確実に下がります。ただ我々は真上から日射を浴びますが、それが暑くて一番効く。例えば地べたが涼しくなったって、上から来るものを人間は避けられない。例えば隅田川のスーパー堤防で芝生で覆われた堤防がいくつかありますし、芝生部分は表面温度は低いんです。その上はぜんぜん変わらないんですから。50cm上がるともうノーマルですから、30℃、40℃。従って、どこか日陰を作らないと人間はまいってしまう。という風なロジックでいます。

【行政委員】

 私共の計画では、象徴的には緑化の部分とウッドデッキで、ウッドデッキの部分はやっぱり、憩っていただきたいとか、休んでいただきたい、あるいは景色を眺めていただきたいという風な形で象徴的に2つに分けていますけども、ウッドデッキの部分はおっしゃいましたようにいろいろなやり方があるのかなと思います。

 このウッドデッキを主体にしながらも、たとえば立ち上げていますので、樹を除いて、そこは芝生にする部分だとか、あるいは植栽もいれて、おっしゃる様に日陰を作るとか、単にウッドデッキだけではなくてコンテナ植物による植栽だとか、あるいはプランターみたいなのを置いて日陰を作るとか、いろんなやり方があるかなと思っていまして、これは東京都さんにこれからお願いをして、そのあたりの工夫もしていきたいなと思っております。ありがとうございました。

【副座長】

 お二方共、興味深い話なのですが、基本的にはウッドデッキも大変結構、壁面緑化も結構。やっぱり宮本さんと東京都さんも含めて、パーゴラの植物の屋根をずっと回廊的に設置し、それが標準仕様ぐらいのレベルでおやりになっていただくと、今の問題がだいぶ解決するはずだというふうに思っておりますが、いかがなものでしょうか。

【都民委員】

 基本的にウッドデッキというのは良いですよね。芝浦にしても横浜にしても、やっぱりウッドデッキの所は非常に歩いていて気持ち良いですよね。

【行政委員】

 私と岩屋さんでしたか、先生がおっしゃるように意見を合わせますと、上の方に日陰があった方がいいと思いますので、いろいろと区有地の部分だとかあるいは可能な所、パーゴラ、日陰棚ですね、そういうのも考えていきたいと思います。

【都民委員】

 さっき糸井さんからも話が出たみたいにあそこは結構、違法係留の船がいっぱいあるじゃないですか。今回、報告事項の中にも東京都の河川部の方も括弧書きで出ているのですけれども、中央区だけでなかなか係留船をどかすとか交渉するのも大変な話になってくる。

 本来河川の方を管理する東京都でどんな形で、今、実際業務として使っている様なバージ船みたいなのがちょうどテラスの所に大量に止まっていますよね。後はぽちぽちと個人の持ち込んでいるような船舶がかなりあるのと、もう座礁して半分沈みかけている船もあるのが見かけられるのですけれど、そこらへん東京都はどんな対応で区と連携するのでしょうけど、全部区に投げられても多分、河川管理の関係が難しいと思うのですがどうでしょう。

【行政委員】

 担当の指導調整課に確認をさせて頂きたいと思います。

【行政委員】

 昨日、区長委任河川の適正化の会議がありまして、その中の最後の是正警告等について河川部がやるのですけれども最終的な代執行というのですかね、そういう意味では区と河川部が連携してやるというということですね。まだこの箇所については具体的には聞いておりませんけれども、他のいくつかの区長委任河川では、少しずつ進めており、受け皿を作るというのが前提で、受け皿の係留施設、係留先を作ってそれから条例で定めていくという手順になっております。

【都民委員】

 周りがきれいでも、下を見たらバージ船がいっぱいあるとテラスの見栄えが悪い。普通のプレジャーボートはそういう面ではどかし易いと思うんです。基本的にはどこかハーバーに所属しなければいけないものがあそこに勝手に置かれている。ただ、オープンテラスになりそうな所というのはバージ船が本当に過去から業務で使っていた。今も使っているのかどうか。

【行政委員】

 その辺は占用許可をしている箇所もあるかもしれませんし、占用許可なしに停泊している、まさしく違法な物件もあるかもしれません。基本的には受け皿としての施設の整備をして、それから是正していくという手順になっているはずです。

【都民委員】

 随分前から私は申し上げているんですけれど係留している船がかなりあり、1艘や2艘じゃないんですよ。私は何回もそれを言っているんですが、はっきり言って一向に進んでいません。前に日本橋川の入口の所で火災がおき、その時に動くのかと思ったらぜんぜん動いていないし、未だに3艘位ある。川幅が狭いのに3艘位あるから防災のときに絶対弊害が起きますし、これはそのときから言っています。今から3年か4年前ですよね、火災が起きて船が燃えたんですが持ち主がいないんですよ。そういうのをどういう様にしていくのか私はお聞きしたい。

【行政委員】

 昨日の会議の中では、船の所有者に連絡をしたり、船そのものにも警告も張ります。

【都民委員】

 今は警告の段階ではもうないと思うんですよ。

【行政委員】

 先ほどもお話した様に、これは受け皿を用意してからでないとなかなかうまくいかないんで、少しずつ区長委任河川の対策を進めています。

【都民委員】

 毎日川を見ていますからよくわかるんですよ。やってますといってますけどぜんぜんやっていません。私は行政ではないので言いたいこと言わせてもらいますけど。

【行政委員】

 基本的に第一義的な管理は区さんが今管理していますよ。

【都民委員】

 そうですか。私は口を酸っぱくして言っているんですよ。

【行政委員】

 確かに豊海橋の所で4年ほど前、船が燃えまして、私も現場に行きましたけれども、区長委任河川の築地川、亀島川もそうなのですけれども、中央区では年に1回ほど警告をしております。ですからいつもやっているというわけではなくて、年に1回程度しかやっていないという、厳しく言えばそういう状況だと思うのですけど。

 ただ、東京都さんの方で係留船の適正化に関する条例というのを作りまして、自転車なんかと同じように、入れ物を作ってですね、入れ物が出来ているのだから許可していないものはちゃんと入ってくださいよ、というようなことで平成15年度あるいは16年度の5年ぐらい前からそういう形で動かして、全ての不法の係留船をなくすという計画を立てているのですけど、ある意味かなり進んでいる所もあるのですけれど、港湾区域だとかですね、そういうところは進んでいるのですけれど、中央区の中では目に見えては進んでいない。最近では汐留川のところの中央区と浜離宮の港区との境。そこは船が今まで結構あったんですけれど、沈んでいる船も含めて東京都が牽き上げたり、あるいは止めていた船をなくしたという風な所では顕著に効果が出ている。

【都民委員】

 最近増えているんですよ、汐留川。

【行政委員】

 築地川の方が浜離宮の入口の所でひどい状況です。あれはあれでまた進めておりますけれど、いずれにしても東京都さんの方も川の部分だけではなくて、海の方も含めてすごく広い所もあるものですからかなり進めてはいるのですけれど、なかなか直ぐには皆さんに目に見える形で自分の見ているところがきれいになる状況ではない。それだけちょっと船についてはかなり根深い問題があるものですから、ご理解を頂きたいと思います。

【事務局】

 事務局ですけど、そろそろ日本橋川行きませんか。

【都民委員】

 河川部計画課にお尋ねしたい。この全体計画図の日本橋川、亀島川について、緑と赤で書いてありますけれども、整備するということは同時に管理通路の部分も少しは確保したりとかという努力もされるということで考えて良いでしょうか。それは全然別に考えているのでしょうか。

【行政委員】

 緑化計画自体は、河川の緑化ということの計画でして、後ほどお話しますが、日本橋川の大手町地区の再開発など、まちづくりと連携することで川沿いに通路が確保出来ることも有り得ます。ただ、この計画はあくまで緑化に視点を置いています。

【都民委員】

 それはそうですが、この中ではそこまでは考えていない。

【行政委員】

 はい。

【座長】

 それでは、亀島川の整備計画についてまた後ほどあればということで次に移りたいと思います。日本橋川の緑化事業についてということで、順番でいうと、まず千代田区さん、中央区さん、河川部という順番で報告をお願い致します。

【行政委員】

 千代田区の依田でございます。失礼ですけれど座って説明させていただきます。

 別紙の3ということで、まず地図がありまして、それの1番から6番ということで、千代田区では平成元年ごろから護岸緑化のほうに取り組んでまいりました。その中で今、写真でみるとヘデラがうまく垂れ下がっている所があるのですが、当初では緑地帯型ではなく、コンテナ型をチャレンジしていまして、コンテナ型だとやはりどうしてもヘデラののりが悪いということで失敗を繰り返してきました。

 こちら和泉橋の神田川、護岸なのですが、写真のようになっているのですが、こちらの上流側、西側の写真がないのですけれど、そちらを最初にコンテナ型をやっていました。そこでは大失敗をしまして、多分コンテナ型でやると、常時水がいるのではないかということで、水を常時あげる装置をつけたりしてやったのですが、やはり壊れたり、その都度直したりということで結局うまくいきませんでした。

 そういうことを繰り返しながらやはり緑地帯から下ろすのが一番適当ではないかということで、まず、区で最初に実行したのは俎橋・新庁舎、これ申し訳ございません。新庁舎といわれてもわからないかと思うのですが、千代田区庁舎付近のことですけど、ここの部分を最初に緑地帯にということで、これで成功しまして、水道橋付近、和泉橋の下流側、美倉橋ということで、神田川の方を緑化しました。

 最後にやったのは飯田橋付近と書いてありますが、こちらは土地区画整理事業ということで再開発事業の方でやっていただいた所です。

 これからの計画なのですが、私今日初めて、東京都が護岸緑化に力を入れているということを知りまして、本年度美倉橋の西側の方をやる予定でした。美倉橋の道路の改修と合わせてやる予定でしたが、美倉橋の方が橋の改修そのものが不調になりまして、それが今年度できるかどうかということで、ちょっと難しくなっております。

 来年度以降5ヶ年で計画を作っているのですが、大手町付近ということで大手町付近もやろうと、あと内神田で東京都さんの考えている反対側を考えていたのですが、東京都さんがいろいろ計画があるということで、今後見直していきたいと思います。東京都さんと協力しながら護岸緑化を進めたいと思います。以上です。

【座長】

 ありがとうございます。それでは続いて中央区さんお願いします。

【行政委員】

 それでは中央区の方から、別紙4に基づきましてご説明させていただきたいと思います。

 3枚の資料になってございます。日本橋川の護岸緑化についてというタイトルです。

 今年度の護岸緑化ということで、まず日本橋下流左岸の60mの護岸を緑化するということです。案内図が出ております。日本橋の左岸側に公衆便所がありますけれども、そこの所を含めた形で、この赤の点線となっていますけれど、最後が時間貸し駐車場があるところがございますけれど、そこの所の終わりあたりまで60mを緑化する予定になってございます。

 2番のこれまでの護岸緑化ということで書かせていただきました。今、千代田区の依田さんの方からお話ありましたように、これまで中央区は日本橋川・亀島川流域連絡会でご報告させていただきましたけれども、いわゆるコンテナ型、プランターといっていますけれども、この形で護岸緑化をしてきております。この写真の左側の所に、写真が不鮮明で見づらいですけれども、かなり細長くて高い1mぐらいの高さの細長いプランターを特注しまして、そこにツタ類を植えて、ヨイショという感じで護岸の上を越えさせて、護岸の右側の方に写真がありますけれど、こう垂れさせるということでやってきました。これを約260mほど実施しております。一番初めにやった所がこの写真のようになっていまして、これは小網町の児童遊園の所で、護岸があまり低くない。児童遊園と護岸の高さがあまり変わらない所で一部こういう深いプランターでなくて、一部地植えをしております。

 それから一部、それほど深いものじゃないプランターでやっておりまして、まあそういうところもあって、一番初めにやったものでございますけれども、割合といい感じになってきている。ですからこの左側にあるような形で、腰高のプランターでやったところは、右側のような写真のようになるのか、今後注意深く見守っていかなくちゃいけないかなと思っています。こういう場所が日本橋川は非常に多くてスペースがあまりない。そういう狭いスペースでは細長いプランターにしてやって行くしかないということで、ツタ類による緑化しか出来なかった所があるんですけれど、今回、日本橋川の20年度の整備の中では、新しい方法でメッシュプランターによる新たな試みということで予定しています。

 2ページ目を見ていただきたいと思います。絵が見づらくなっておりますけれども、基本的にはこの写真にあるように護岸の高さまで下からサポートしてあげて、護岸の高さにあうような形でプランターを持ち上げちゃおうと、下からきちんと支えてあげて、地震がおきても落ちないような形でサポートして、プランターを護岸の高さにセットするという風な形の中で植物を植えていこうというものです。こういう形になると、ツタ類だけじゃなくて低木なんかも植えることができますので、低木ではヤマブキとかムラサキシキブなど18種類、119株を今回植える予定です。

 それからツタ類についてはテイカカヅラだとかナツヅタなど4種類、17品種、283株を植える予定です。それから草花としましては、マツバギクとかヒメツルソバ、2種類、54株を植える予定です。建物と建物の間とか、あるいは護岸背面の通路が少し広い所については、大きなプランターをおきまして6本の高木を植えたいなと思っています。これは持ち上げる形ではなくて、この絵の中では下のところに高木用プランターと描いていますけれども、これを6箇所に設けまして、高木を植える予定です。この絵は一緒に描いているものですから非常に上と下にプランターのメッシュの網が入ってしまっていますけど、基本的には護岸に沿って上にメッシュプランターを設置して、建物と建物の間とか、あるいは少し広い地面に6箇所に高木を植えたり大きな植木鉢を置く。そういう風に理解していただけると見やすいです。高木についてはノムラモミジだとかヤマザクラなど6種類、6本を植える予定になってございます。

 後ろに3枚目に平面図がございますけども、こちらは、細かい図面で申し訳ないんですけれども、一番左側の所の公衆便所の上が展望台になっておりまして、その展望台の所は後でお話ししますけど、フジを植える予定でフジを植えて展望台の上に藤棚を作る。護岸の日本橋の橋の所からずっと緑で薄く塗っておりますけれど60mをいろんな植物を入れていく。間の少し細長い中で少し丸がございますけれど、この丸が高木を植えるコンテナでございます。ノムラモミジ、ヤマザクラ、エノキ、イロハモミジ、カツラ、タブノキなどです。

 2枚目に戻っていただきたいと思います。4の護岸緑化に合わせた橋詰の緑化ということで、今の護岸緑化に連続した緑とするため、日本橋橋詰の公衆便所の屋上展望台に、フジやハンギングバスケットを植栽するということを合わせて考えております。左側に写真がありまして、展望台の所にフジが咲く様にこれから植えていく予定です。

 それからハンギングバスケットが釣り下がった様な写真になっていますが、先行して5月にハンギングバスケットを設置しております。5器設置しておりまして、写真がございますけれどこういう形で、日本橋川はなかなか難しい所なんですけれど、少しでも緑化をしようということで苦心して計画を作っております。

 今後の予定ですけれども、今後も現地の状況に応じて日本橋川の護岸緑化を進めていきたいと考えています。なお、ハンギングバスケットですけれども、夏は非常に環境が厳しいということで8月は作業を中止致しましたが、9月の末に新しい秋の草花が入る予定ですので、9月の末にはこれと同じような形で吊るす形になります。

 それからご説明しましたメッシュプランターによる護岸緑化ですけれど、10月10日ぐらいに完成する予定です。現地は何も入っていませんけれど何分工場製作みたいなのが多くて、すぐ組んでしまって、あと植えるだけですのですぐ終わってしまうということで、何も現場にはないですけれど10月10日位になりますと完成する予定です。以上です。

【座長】

 ありがとうございます。次、河川部宜しくお願いします。

【行政委員】

 それでは河川部の方から「大手町かわまちづくり事業」ということでご説明させていただきます。

 別紙の5をご覧になって頂きたいと思います。真ん中の方に平面図をつけてございますが、この左上から右下に表示されているのが首都高速、右側を縦から下に入っていますのがJRです。今、大手町地区につきましては、再開発事業に伴い、建物の建て替えをやっているかと思います。

 この地区につきましては、今現在は川に背を向けて建物が立ち並んでおりますが、赤く線で囲ったA工区、B工区、C工区の大外を囲っている赤い線があると思うのですが、そこが土地区画整理事業の区域線になっていまして、この中で建物を再配置することによってスペースを生み出して、川沿いに歩行者専用の道路を作ろうという計画がございます。

 せっかく川沿いに歩行者専用道路を新設しますので、河川部としてもこの機会を活かしながら、良好な整備を行うべく、関係局また区さんと協議中であります。また今年度から具体的な検討会を作って協議を進めていくそういう段階です。簡単ですが、以上です。

【座長】

 それでは、日本橋川の緑化事業について千代田区さん、中央区さん、河川部の報告が終わりました。ご質問ありますでしょうか。

【都民委員】

 常盤橋のすぐ際にですね、プレハブの白い建物が2つ出来ていますよね。なんていうか日本橋の高速道路を撤去するというような話が出たとたんにあそこにプレハブが建って、さもその補償費目当ての様な感がある建物なのですけどね、ああいうものは東京都建設局河川部計画課には情報がいくのでしょうか。

 あれは当然景観軸の中に入っているエリアですから、話は行くはずだと思うのですけれども、なぜコントロールできなかったか不思議なのですけれど、この計画にかかわる問題なので、ちょっと教えてください。

【行政委員】

 確認させて頂きたいと思います。

【都民委員】

 常盤橋の防災船着場のすぐ際ですよ。管理通路と直接繋がったような所にぼーんと建ってますでしょ。あれはその前は雑草が生えていたんですよ。

 東京都が何か整備するのかなと思ったらあっという間に2、3ヶ月の間に出来てしまったんですよね。それでレンタルで使っていますから殆どお客さんいないですよ。僕ら毎年イベントするから見ていますけど、借りているのが1つか2つ位であと全部空いていますよ。だから、あれは補償をもらうことを前提にして建てた様な感じを強く受けるんですけどね。

【行政委員】

 河川区域であれば区長委任河川ですから、多分あそこは中央区ですよね。河川区域に入っているとすれば、土地の所有者とのやりとりになります。

【行政委員】

 あの土地につきましては日銀が持っていた土地ですね。以前はヤナギが植わっていて下にはツツジが植わっていた。私共の方にもいずれは活用しようじゃないかという話もあったんですけれども、まさか日銀が持っているからそんなことはないだろうという風ななかで、いきなりヤナギの木が切られて伐根が始まってしまったという状況です。

 ただ、あそこは外堀通りになっていまして都道なのですけど、前の道路が外堀通りの都市計画道路線になっているものですから、硬い建物というんですかコンクリート造りはできない。都市計画道路が施工される時には除却しなければならないという風にはなっているのですけれども、いずれにしても水辺の景観を見えなくしてしまった所もありますし、その割にはぜんぜん使われていないという風な所で、皆さんから何とか出来なかったのかとお話を頂いているのですが、なにぶんいきなり建ってしまったというところもありまして、残念ながら今の様な状態になっています。

【座長】

 よろしいでしょうか。それでは時間も押していますので、次に浚渫工事及び水面清掃事業ということで一建の浚渫工事係及び水面清掃係の方からご報告願います。

【行政委員】

 一建工事課浚渫工事係長中村です。座って別紙6について説明させていただきます。

 上側の平面図ですけど、昨年度まで青っぽい色の所を浚渫を行いました。日本橋川につきましては、茅場橋の上流からあと日本橋の下流、途中抜けていますけれど、この青い部分ですね。亀島川につきましては霊岸橋を含めて、19年度なのですけれどこの部分の浚渫工事をやっております。

 今年度ですけれども、今度赤っぽい色をつけました、日本橋川につきましては茅場橋を含めた下流側の194m。それから亀島川につきましては亀島橋より上流から霊岸橋の下流の間の293mを本年度浚渫工事します。

 ちょうど今日ですね、入札がございまして落札していただきましたので明日契約となり22日着手という形になりました。先ほど亀島川について不法係留の話題がございましたが、それにつきまして、ちょうど今年度これから工事しようとする箇所に不法係留船がたくさんございます。それで、契約前から中央区さんの関係部署と連絡を取りまして、なお且つ河川部の指導調整課さんの担当とも連絡を取りまして、契約になったら動き出すということで進めています。

 契約になりましたので、これから請負者さんに工程の案を出していただきまして、これは下の方に浚渫事業の工程となっておりますが、日本橋川と亀島川を一緒の工事で出しております。この中で工程の段取りを考えまして、それで不法係留船対応を進めていこうと考えております。

 以上ですが、あと、下の表は浚渫工事をおこすにあたり底質調査をかけている。その底質調査の結果、塵芥の処分場の受け入れ条件に合うということで、本日落札しました。

 3行目に「日本橋川横断測量」とありますけれども、これは21年度以降用の横断測量を行いまして次年度以降に備えようということの工程で書いています。私からは以上です。

【座長】

 私の方から、茶色っぽい「「10年後の東京」への実行プログラム2008」と出ていますが、茶色で塗った所も順次浚渫をやっていくということですか。

【行政委員】

 そうです。次年度以降には工事をやります。

【座長】

 ありがとうございます。では河川水面清掃についてお願いします。

【行政委員】

 河川水面清掃担当係長をやっております、清水と申します。座って説明させていただきます。

 皆様のお手元の資料の別紙7をご覧ください。河川水面清掃事業についてということで、1)で目的なのですけれども、河川水面に浮遊するごみ等を収集することによって、河川における衛生的環境の確保と美観の保持を図ることを目的にしております。

 清掃船で河川の水面に浮かんでいるごみを収集するのですが、私共の係では、船は3種類使ってございます。一つは隅田川の大きな航路幅が広くて水の深さがあるような河川に用いるんですが、コンベア船といいまして船の真ん中にコンベアがついてございまして、そのコンベアが回転して水面のごみを集める。それから両脇前面に作業員が立ちまして、たも網といいまして物干し竿のような大きな長い棒の先に円形の網で浮遊するごみを取っています。もう一つは手作業船といいまして、これは船の前に乗った作業員2名で今お話ししたような、たも網で浮遊するごみを採りまして、真ん中にごみ部屋がございまして採ったごみを入れる形になります。もう一つは小型手作業船といいまして、江東内部河川のような航路幅が狭くて水の深さが浅い様な河川、大きな船で入って行けない河川は2人乗りでございまして、1人の作業員が船の前に立ちまして、ごみを集めて船にあるごみ箱に入れる。ちなみに日本橋川、亀島川はコンベア船で掃除してございます。

 2)の収集対象物といたしまして主に、総じて河川に浮遊する草木、それからプラスチックの容器とか、ペットボトル等です。あとまた、たまにいろんな大雨の後の下水道の放流したスカムとか細かいごみなんですけれど、それはたも網とかコンベアではすくえませんので、そういったごみは収集しておりませんというか不可能です。あと当然のことながら爆発性のある危険物とか沈んでいるものは対象外です。後ろの方に記入しております対象外のごみは各河川の管理者さんに対応していただいております。

 [2]で死魚ということで、大雨の後に顕著なんですけれども、川底のヘドロが巻き上げられたりすることによって川の中が酸素不足になりまして、それによって魚が酸欠を起こして浮上してくるという現象です。そういった魚も収集することがあります。

 [3]で動物の死骸ということで、そんなにはないんですけれども、猫とか犬とかそういったものが水面に落ちて死んでしまったものを集めるということもございます。

 3)で作業の対象範囲ということで、この流域連絡会の対象でございます日本橋川と亀島川なんですけれど、日本橋川につきましては、隅田川合流点から神田川まで約4.8kmですね。亀島川につきましては隅田川合流点から日本橋川合流点までということで約1.1kmが清掃範囲となっております。ちなみに、当係で担当しております全範囲は、隅田川を初めとして、河川の数でいいますと30河川ございまして、総キロ数は約107kmございます。

 4)の作業頻度ですけれども、日本橋川と亀島川の作業頻度は、ごみの多さで毎年見直していくんですけれど、今年度につきましては、月曜日と水曜日と金曜日の週3回行っております。日本橋川と亀島川なんですけれども、私も清掃船に乗って清掃の作業に行ったんですけれども、気づく点としては、やはり川の構造で川の両岸にごみが集まりやすいという傾向がございます。ただ川の構造から両際というのは浅くなっているため、清掃船、コンベア船で寄れない部分がありまして、感潮河川なので水位が高い時は頑張って清掃船も寄って行くのですけれど、川岸からご覧になっている住民の方とか、ごみが目の前に見えているのに採って行かないというお叱りも受けるのですけれど、そういった構造上の問題もございまして、採れるものはがんばって採っているということでその辺はご容赦頂きたいと思います。

 もう一つは共同作業ということで、今日欠席されているのですけれども、上林委員様の「名橋日本橋保存会」様の主催によりまして、今年度から日本橋川の河川の浄化・清掃活動が行われております。また、その参加メンバーとして、他に、今日お見えの中央区さんの宮本課長様も参加していただいているんですけれど、「日本橋地域ルネッサンスの100年計画委員会」様、4期まで委員をされておられた方もございまして、それから後、「日本橋の再生推進協議会」様、「水辺再生研究会」様とか、「日本橋学生工房」様また「常盤橋フォーラム」様、また地元有志および関係団体の方々、それから日本橋川、神田川流域において活動する団体の方々が参加して行っております。この方々は、船2艘を借り切っていただいて、集めたごみを私共の清掃船で引き取らせていただいております。本年度はすでに3回行っておりまして、4月4日と6月20日、それからついこの間なのですけれど9月5日に実施させて頂いております。以上です。

【座長】

 ありがとうございます。後ろの図面は何か説明はあるのですか。

【行政委員】

 すみません。これはですね別紙7の[1]なんですけれど、これが当河川水面清掃担当で扱っている河川の清掃範囲でございまして、下のところに潮見分室、厩橋分室とございまして、ちょうど隅田川の真ん中あたりの厩橋の右岸の下流の所が厩橋分室で、清掃船の基地でございます。もう一つは潮見分室でちょうど真ん中あたりのちょっと下の位置に、江東区の潮見運河のところに潮見分室がございましてそこからも船が出ています。これが、全部の色付けの所の河川の清掃をしています。

【座長】

 ありがとうございます。それでは、時間も終了予定時刻が迫っておりますので、何かご質問等ございますか。

【都民委員】

 今の魚の「へい死」の統計は取られてますよね。後で資料はいただけますか。

【行政委員】

 それは数的なものですか。わかりました。年間を通してカウントしておりますので、それでよろしければ。

【都民委員】

 護岸緑化とか、今の日本橋川緑道計画とかすばらしい計画が着々と実施に向かって進んでいる。私は13年前に、三川をつなぐ10.7kmの舟巡り構想(リバーループ東京構想)というのを前回お話しした訳でございますけれど、その際、日本橋川上の高速道路を撤去することが前提だと申し上げましたが、実はそういうことではなくて、現在進行中の神田川下り計画の中で実際に船で私も何度も通ったことがございます。

 その場合、ちょっとお聞きしたかったのは、市兵衛河岸など防災の船着場がございます。例えば常盤橋防災船着場というのはすばらしい、常盤橋公園に江戸時代にできた船着場でございますよね。あれはまったく古い遺跡としては良いと思いますが、あれを観光的に将来、私はやっぱり防災船着場を兼ねる様な観光的な船着場というのをお考えになることはないのでしょうかという点です。

 神田川で試行予定の、市兵衛河岸防災船着場から和泉橋防災船着場まではとりあえず許可を取れば木造船でもいけるということは、事前にそれなりの手続きを取れば出来ると思うのですけれど、私はこれはやっぱり世界の大江戸・東京で、これだけすばらしい整備をなさった神田川、特にお茶の水周辺部を、緑化するには大いに時間がかかったわけです。

 いろいろ集中豪雨期問題などあろうかと思いますが、そういう問題は別としてどうなんでしょうか。私は名古屋の堀川についてしっかり勉強させてもらったのですけれど、あれは20年かけて船着場まで整備をしているんですよね。宮の渡しとか見てまいりましたが、いわゆる江戸時代のイメージを残した形の船着場というのは、防災は防災でちゃんとクリアしながらそういうものが出来ていくことは将来的に可能でしょうか。

【座長】

 どなたか、河川部の方いかがでしょうか。

【行政委員】

 いま伺ったよう船を使って観光が出来たら、とても活気に繋がっていくのではないかなと思うんですけれど、これは日本橋川だけの問題ではなくて、やっぱり東京都全体の河川で考えていかないといけない所もありまして、まだ検討すべき課題も多くあります。

 安全性等の問題もあるので、慎重に検討を進めていかなければならないですが、このような貴重な御意見があったことを持ち帰って報告させて頂きたいと思います。

【都民委員】

 この要望は前から要望している所なんですよ。

【座長】

 河川本来の治水という機能を十分満たしている所から順次そういうことも、貴重な水辺空間ということで、東京都もこの10年の中でいろいろと先ほどの緑化計画もそうですけど、いろいろと都市改造を進めていこうと言うなかで、またそういう議論が出てくると思いますので、河川部の方も意見があったということで、検討を加えていただければと思います。

 それではその他ということで、前回いろいろと先ほどの自己紹介の中でも出ておりましたけれど、外堀の関係ですね、「外堀連絡会」というのがあるようなので、千代田区さんちょっとその辺の報告をお願いします。

【行政委員】

 18年度19年度2ヵ年にわたりまして、「史跡江戸城外堀跡保存管理計画」というもので、学識経験者さんも含めて、文化庁、あと東京都、千代田区、港区、新宿区の委員さんを集めて管理計画書というものを作成しました。

 私共の部署ではなく、文化財の方が中心になってこの本を作成したもので、私共の方では説明しきれない部分があります。はっきりいって理念、計画を定めたもので、元に戻しましょうとか、そういう形で再生できるものは再生していきましょうという理念の形のものです。

 概要については、千代田区のホームページに書いてありますのでその辺で確認していただきたいと思います。

 道路公園課としましては、理念に基づいて、これからそれに添った形で外堀等を整備していくという話になると思います。まだ確定はしておりませんが、それに向けて今準備をしている段階です。

【都民委員】

 その報告書は出ているのですか。その資料は頂戴できるのですか。

【行政委員】

 私共の方の担当ではないので、文化財の担当なので申し訳ないのですが、ホームページに概要が出ていますので、そこで問い合わせていただくという形になるかと思います。

【座長】

 ありがとうございます。これはいわゆる旧江戸城のお濠の擁壁、石組みを繋いで、景観にも配慮していこうということでしょうか。

【行政委員】

 今残っているものは今残っているもので、復元できるものは復元するということで、やっぱり外堀ですから八重洲のあたりの外堀川がありますけれど、そこの復元はまず不可能なので部分的にという話もあります。

 今土塁が残っている所、植生が残っている所というのがありますからその辺を基本にして、どのように復元していくか、皆さんに江戸城外堀というものがどのようなものであったかを判りやすくしていきたいという理念の話が計画書になります。

【都民委員】

 質問の趣旨は、文化財としての外堀の重要性もさることながら、平成9年の河川法の改正で治水、利水、親水、環境という法律の改正によって川というものが、市民の憩いの場であり、ふれあいの場であり、という位置付けがはっきりなされたために、こういう会合が出来てる訳ですよね。

 そういうなかで都心中の都心の中にある外堀が、今のままではまったくそういうふれあいの場になっていない、憩い潤いの場になっていないということから、つまり日本橋川流域の河川の位置付けとしてせっかくあれだけのいい資源があるのだから、憩いの場になれば良いなという意味合いがあるわけですね。

 さきほど佐治さんの報告もありましたように、日本橋川に流れる汚い水の原因のひとつは外堀の雑排水が流れ込んでそのまま汚いのが流れていくこともあるわけで、その辺をぜひご考慮いただきたいなという部分はあるんですね。

 今お話頂いていると、そっちはそっち、こっちはこっちで文化財だけの話としてお話いただいているようなので、今はそういう時代ではないと思うんですよね。

 ぜひその辺も一つお考え頂きながら、そしてせっかくそういう会合が出たのであればできるだけ情報公開していただいて、位置付けとしての有効性、せっかくのいい資源なんだから、ぜひ市民のためにも憩いの場、潤いの場として、何か活用していただきたいなと思っています。

【座長】

 貴重なご意見ありがとうございます。それについてはまた先ほどのいろんな外堀が神田川に与える影響を含めて再度、関係機関で検討を進めるような方向にはあるということを聞いていますので、私共もそういう場には積極的に参加していくつもりでおります。それでは、その他ということで他に何かありませんか。

【副座長】

 いろんな活動をしておられる方、管理なさっている方、両方に一緒に問題提起という形でお考えいただければと思います。先ほど亀島川の親水計画でAP+2.3mに対して水面がAP+2.1m、満潮時に20cmの水面の差ということで、これはいわゆる水辺の親水性に対して水により近くなるということは大変好ましいことで、干潮になると最大あそこでも2m近く水が下がる。そうすると、大変親水性がなくなるというのがこの河川の宿命的な所なんですが、私はそこで、それぞれの立場の方に考えていただきたいのですが、清流を戻す会ということで一生懸命EM団子を投入していただいて、これもそれなりの成果をあげているというのに加えて、この感潮河川、いうならば満潮干潮の中でしか水が推移しない河川にどうやって流れを作るかという実験をしたいということで、当面可能なのは、亀島川の二つの水門を満潮時に閉める。

 夜間干潮時に夜間でなくてもいいわけですが、干潮時にどんな開け方をするとどういう流れが出来るか、もちろん両方閉めて片方開けるやり方になるわけですが、ちょうどこういろんな作業が進んで浚渫が済むと川底が一旦きれいになりますから、川底が汚い間にそんなことをやるといろんな批判が出ましょうから、来年度になるのか、浚渫が済んだ段階でそれをやる。

 恐らくいろんなデータが取れるのではないかと思うのは、水を早く流すこととゆっくり流すこととで、いろんな差が出るだろう。そこの部分にどれだけの流れがうまく出来るかということが、わずか1kmの河川ですが、この河川は先ほど早川さんもおっしゃった、あの河川は下水が今まったく流れ込まなくなりましたから、かなり状況がよくなっているということで、まずは川から実験をしてみたい。

 よくよく考えて見ますと、どうもこれは役所のお金で出来るのではないか、河川環境がどう変わるかということは役所の方でも出来るのではないか。若しくは我々のグループの中でそういうものを実験することも出来るのではないか。

 それだけ親水性の状態が、例えば、5~6時間でもあればいろんな活動の人たちがその水がいっぱいたまっている状態で何かを仕組めるのではないかと、せっかくやる中でいろんな社会実験ができるのではないかという事を合わせまして皆さん方のお立場の中で整理して、ぜひ実験をやらせていただきたい、やってみていただきたいというのが私のお願い兼提案でございます。

【座長】

 非常に難しい課題だと思いますけれど、先ほどの浚渫計画にありましたとおり、2008年の計画ということで、今後10年の中では浚渫をしてかなりきれいになっていくと思います。その時点でどうするか議論になってくると思うので貴重な提案だと思います。糸井さんのほう、いかがですか。

【都民委員】

 8月17日に外堀の新見附堀とそれから牛込堀で外来魚調査、これは「魚キラー」という網があるんですけれど、それに餌を入れて30分ぐらいちょっとで引上げて、中にいる生物を調べるという方法でやったんですけれど、狙いはブルーギルやブラックバスでどうせ小さい網ですから子供しか採れないんですけれど、調べたのですけれども、新見附堀で2回やって小さい2cmぐらいのブルーギルが1匹採れました。

 まったくいないわけではないけれど、他にクチボソだとかエビだとかが結構入りましたので、まだまだ既存の水生生物が元気でいるというのが判りました。

 それから牛込堀の方は、いわゆる新見附堀の落ちた所の際でやったんですけれど、あそこは非常にたくさんブルーギルが採れまして1回で二十数匹、大きさは2cmぐらいのブルーギルですけれど、採れました。したがって、その分クチボソやエビは少なくて、だけどまったくいなかったというわけではなくて、2~3匹ずつはいたということで、来年あたりブルーギルの大きいのが増えてクチボソやエビが急激に減ってくるのではないかということを懸念いたします。

 ぜひ、千代田区さん一緒に調査しましょうという提案です。僕らもお手伝いしますのでぜひやりましょう。あそこは大雨が降ってザーッと水が流れると当然、神田川に流れていきますから、牛込堀には昔からブラックバスがいるのは判ってるんですけれども、当日は小さい網だけでやり、釣りもちょっとやったんですけれども、当日は大雨が降って途中中断してやめたものですから、詳しくは調べられなかったという状況でした。

 それから、9月7日に名橋日本橋で子供と一緒に日本橋川でハゼ釣りをやり、僕も行ったんですけれど、船には乗らなくて上から見ていました。あの日は水がものすごく汚くて、溶存酸素が多分ほとんどゼロに近い位だったと思いますから、多分釣ってもだめだろうと思いましたので、その足ですぐ小名木川の方にいきまして、ハゼ釣りを試してみました。

 3時間ぐらいで24匹釣りました。これは、アルコールを飲みながら、食べ物を食べながら椅子に座って大名釣りをやってそのぐらい釣れると。つまり非常に魚影が濃いということですね。

 言い換えますと、日本橋川や亀島川も水がきれいになれば、もうど真ん中でハゼ釣りなんかも十分出来る様な周りの環境にはなっているということだと思いますので、その辺みんなできれいにできるだろうということだと思います。

 もうひとつ8月23日に日本橋の上林さんの所と一緒になって「江戸舟運の会」を毎年やっているんですけれど、8月23日5艘の船で300名の皆様を隅田川、神田川、日本橋川、小名木川の周遊をやりました。これは都心の河川を知ってもらうということを主目的にしてやっていまして、毎年都心の船から見る川あるいは町がこんなにかと、驚きの声や水の大切さというのを認識していただいています。以上です。

【座長】

 ありがとうございます。その他に何かございますか。

【都民委員】

 ピーアールなのですが、11月2日に中央区では、「中央区まるごとミュージアム」という中央区全体をいろいろなミュージアムにしようじゃないかというイベントがあるのですが、その際に船舶を使って日本橋川の常盤橋の船着場から出発するコースとですね、後は聖路加の前の船着場や朝潮運河の船着場など、区が主催して無料でクルーズしながらそれぞれの地点で各商店街のイベントをやったり、美術館等をオープンにしたりするイベントがありますので、宮本さんから委員さんにパンフレットがあれば全員に送っていただいて、逆に川の専門家の皆さんに所管は違うのでしょうけど乗っていただいて、毎年やっていく事業だと思いますので、ご意見いただければと思うのですが、いかがですか。

【行政委員】

 気がつけば持って来ればよかったのですが、持ってきていません。このあと事務局を通じまして、何らかの形で委員の皆さんにご案内を差し上げたいと思います。以上です。

【都民委員】

 浚渫の工事が12月で終わるみたいなので、終わったら日本橋川と亀島川でヘドロに微生物を培養した団子を撒いてもらいたいなと思います。そうしたらハゼや何かがまた戻ってくるんじゃないかという風に思うのですが。

【座長】

 EM団子は撒いているんですか。

【行政委員】

 日本橋川の方も千代田区の側で撒いています。外堀のほうでも撒きだした様ですけれども。亀島川はまだのようですので、また、実施しているところに話をしていただきたいなと考えます。

【都民委員】

 浚渫が終わってからのほうがいいですね。今年中には終わるみたいですけど。

【行政委員】

 分かりました。

【都民委員】

 佐治さん。すみませんけれど、うちのほうでやっているEM団子を投入した前後の水質の変化というのをお話願えればとおもうのですが。

【都民委員】

 ちょっと時間が超過したので、手短にお話申し上げますけれど、EM団子は区さんがお金を出されている訳ではなくて、地元の方々のお金でEM団子を買われて撒いているということで、地元の住民の町会で買っているということで、沢山な事業をやっているわけではないです。

 効果なのですけど、川は流れているものですから、新たに洪水がおこれば上から、新たに、流域の下水道が入ってくるものですから、なかなか団子を入れたからといって1朝1夕に直ぐ効果が出るとは思えないというか、難しいだろうというのが最初から見えていました。入れないより良いだろうと、地元の方々皆、子供達が川の環境に目を向けるのは良いだろうということで、少しでも効果が出ればそれはそれで良いだろうと思います。私たちが調査している水質だとか底質調査をする分にはデータの変動はあるのですけれど、著しく改善したとか、そういうことはまだないです。大雨が降ったら汚れちゃいますし、そういうことで、長い目でみていきましょうというような感じで、EM団子を紹介している団体の方が魚を調べたり、底生生物を調べたりした結果、少しは増えてきたよということですが、泥がきれいになったとか水がきれいになったとかはなかなか言えないけれども、生物がちょっと増えたんじゃないかいうことは言えるのかなと思います。

 日本橋川で鵜が来て魚を咥えて来たという話ではあるが、魚が来ている姿は今までも見ているけれども、鵜が来て魚を咥えている姿はさすがに見た記憶がないから、そういう意味で少しづつ川が蘇って来ているじゃないかという様な感触を皆さん持たれています。以上です。

【座長】

 いろいろ貴重な意見また提案ありがとうございました。それでは時間もだいぶ過ぎていますのでここらで今日の連絡会は終了したいと思います。

 次回から座長も変わりますので、引き続き皆さんのご協力を宜しくお願いいたします。ありがとうございました。

【事務局】

 それでは座長ご苦労様でした。それではこれで本日の流域連絡会を閉会させていただきます。委員の皆さんご苦労様でした。ありがとうございました。

降雨時に役立つ情報

事業別に見る