第5期第6回詳細議事録

日時 平成21年11月26日(木) 午後2時~4時
場所 中央区立築地社会教育会館 講習室(2階)

一、開会
  • 座長あいさつ
二、議事
  • 日本橋川・亀島川の浚渫について(一建)
  • 日本橋川の緑化事業計画について(河川部・千代田区・中央区)
  • 報告事項
三、その他(意見交換)
 
四、閉会
 

[議事及び議事録]

1.開会

発言者 発言内容

【事務局】

お待たせ致しました。では、これから第五期第6回の『日本橋川・亀島川流域連絡会』を開催させて頂きます。本日はお忙しい中、また貴重な時間にも関わらず来て頂きまして誠にありがとうございます。

では、最初に本日お配りしました資料につきまして確認をさせて頂きたいと思います。『議事資料』としましてA3版の4枚綴りの資料がございます。落丁等はございませんでしょうか。次に本日はご欠席ですが阿部副座長より冒頭に『ご挨拶』と書かれた資料と、後ろにパネルが並べられております。後程、吉田委員の方から報告をして頂けるという事ですので宜しくお願い致します。それから上林委員より『日本橋川で舟遊ガイドを養成へ』と書かれた資料。猪狩委員より『神田川に「儒学ルート」を』『儒学と水オープンミュージアム』『北十間川沿い「お江戸・川の駅」建設で水都東京の舟運復活を!!』の3枚の資料が出されています。皆様お手許にございますでしょうか。不足がございましたら対応致しますのでご連絡ください。

申し遅れましたが、本日司会をさせて頂きます第一建設事務所工事課の高橋でございます。宜しくお願い致します。

議事に先立ちまして、事務局より報告がございます。今回人事異動によりまして、土木技術支援・人材育成センターの藤崎委員が任命をされました。今回が最初の出席になりますので、ご紹介をさせて頂きます。

【行政委員】

土木技術支援・人材育成センター技術支援課河川・緑化支援係長の藤崎と申します。宜しくお願い致します。

【事務局】

それでは『議事次第』に従って進行させて頂きたいと思います。

最初に座長であります、第一建設事務所工事課長の永井座長より挨拶をお願い致します。

【座長】

只今ご紹介にあずかりました第一建設事務所工事課長の永井でござい ます。前回に引き続き座長を務めさせて頂きます。この『流域連絡会』も第五期第6回を迎える事が出来ました。川について関心のある皆様にお集まり頂いて、 本日はこういったパネルの展示等もございまして、地域の皆様の活力を改めて実感した所でございます。

私は道路の方も所管していますが、残念ながら道路の方は“東京ふれあいロードプログラム”というものがあるのですが、この様に法で定められた会で集まる事はありません。考えますに川は公共空間として、皆さんの関心が非常に強い、非常に重要なものであると考えております。

色々な区、地域からお集まり頂いておりますので、それぞれ色々なお考えをお持ちだと思います。今まで出来なかった事が、こういった『流域連絡会』が法的

【座長】

に設置される様になって、今は夢の様な計画、構想かもしれませんが、将来は実現する様な事があるかもしれません。

皆様それぞれご意見をお持ちだと思いますので、それは当然尊重した いと思っておりますが、一方で今の日本橋川・亀島川の現実が厳しいという事も見据えて頂かなければならないと思います。現実を踏まえながら将来を見据えて 実質的な、実のある議論をしていきたいと思います。皆様宜しくお願い致します。

【事務局】

前回に委員の皆様より「自己紹介が長すぎる」というご要望がございましたので、今回は自己紹介は割愛させて頂きます。各委員の活動報告等につきましては『3.その他(意見交換)』の時にお話し頂きたいと思います。

2.議事

(1) 日本橋川・亀島川の浚渫について(一建)

発言者 発言内容

【事務局】

では、座長に進行をお任せしたいと思います。宜しくお願い致します。

【座長】

それでは『2議事』の1番目なります『日本橋川・亀島川の浚渫について』の説明を第一建設事務所よりお願い致します。

【行政委員】

第一建設事務所工事課浚渫工事係長をさせて頂いております中村と申します。宜しくお願い致します。

-配付資料:『日本橋川・亀島川のしゅんせつ事業』の内容説明-

・資料は近年(平成17年度から)の浚渫事業箇所を示したものである。

・青色の箇所は平成20年度,黄色の箇所は平成19年度までに工事をした箇所を示している。

・今年度(平成21年度)の事業予定箇所は赤色の箇所である。

・今年度の浚渫については、日本橋川は12月8日に契約を行う予定で、現在事務手続き中である。

・亀島川は12月1日に契約を行う予定で、現在事務手続き中である。

・日本橋川については今年度の予定箇所が2箇所に飛んでいる。下流側は、昨年(平成20年)度浚渫を行った範囲の直下流で300mの浚渫を実施する。

・上流側は、江戸橋を含む260mの浚渫を実施する。

・亀島川については、昨年度浚渫を行った範囲の直下流で、亀島橋から南高橋までの480mの浚渫を実施する。

・亀島川については河川浚渫事業の範囲が南高橋までであるので、今回の浚渫で河川浚渫事業としては一段落する。

【座長】

ありがとうございました。

只今、日本橋川・亀島川の近年5年間の浚渫内容についてご説明頂きました。こうして見ると相当な量の堆積物が溜まっている事が解ると思います。

この件につきましてご意見やご質問等はございませんでしょうか。

【都民委員】

浚渫量は何処を見れば解るのですか。

【座長】

浚渫量は資料中で『V』と表記されているものになります。

【都民委員】

浚渫したものは何処に持って行くのでしょうか。

【行政委員】

東京湾にあります“新海面処分場”になります。そちらの方に船で持って行きます。

【都民委員】

浚渫の深さは大体何m位を想定して算出しているのでしょうか。

【行政委員】

それにつきましては、日本橋川・亀島川それぞれに浚渫の計画深度を決めておりまして、亀島川につきましては、AP-2.5mの高さで浚渫しております。日本橋川につきましては、亀島川と分岐してから隅田川に合流する河口までがAP-3.0m、それより上流側につきましてはAP-2.5mの高さで浚渫しております。

それぞれの地点で堆積量が違いますので、今説明した計画深度まで浚渫していくと合計で資料に記載されている浚渫量になるという事です。

【都民委員】

今回の浚渫予定地だと、延長が300mで浚渫量が13,200㎥という事ですので、川幅等を考えますと概算で約1m程度の浚渫をするという考え方で宜しいでしょうか。

【行政委員】

単純計算で平均するとその程度になるかとも思いますが、川にはカーブがあったりして同じ横断方向でも堆積量が違います。

【都民委員】

東京都に“南部スラッジプラント”という、汚泥を焼却してタイルにしたりする施設がありますよね。

【座長】

下水道局の施設になりますね。

【都民委員】

その施設は現在稼働していないのでしょうか。以前はそちらに持って行って処理していた様に思うのですが。

【座長】

所管していないので明確には答えられませんが、止めたという話も聞きませんので、未だ稼働していると思われます。

ただ、あのスラッジというのは下水汚泥で精度も一定していますので、工業的な再利用が可能になっているという事です。

浚渫事業につきまして、他にご質問等はございませんか。

【都民委員】

基本的な質問で申し訳ありませんが、今回浚渫をすれば何年位もつものなのでしょうか。

【行政委員】

明確には解りませんが…、「何年もつか」 という質問の回答にはならないかもしれませんが、概ね5年毎に堆積土測量調査を浚渫事業の対象河川で実施しておりまして、その結果を基に堆積状況の傾向を 調べて浚渫事業を行っているという面もございます。ですから次の堆積土測量調査の結果を見て、堆積状況を調べてみてからという事になるかと思います。

【座長】

川はいつまでも自然に流れている様に見えるのですが、こういったメンテナンスをしないと埋まってしまうのです。川にもメンテナンスが必要だという事をご理解頂ければと思います。

(2) 日本橋川の緑化事業計画について(河川部・千代田区・中央区)

発言者 発言内容

【座長】

では、次の議事に入らせて頂きます。『日本橋川の緑化事業計画について』という事で、河川部、千代田区、中央区からご報告して頂けるという事ですので、先ずは河川部から宜しくお願い致します。

【行政委員】

先ずは日本橋川ではなく東京都全体のお話をさせて頂きます。東京都では約2年前の平成19年12月に『10年後の東京~東京が変わる~』という計画を策定致しました。その啓発活動としまして“水と緑の回廊で包まれた、美しいまち東京を復活させる”というスローガンを掲げて、新たに緑を1,000ha増やそうという事になりました。その中で“街路樹の倍増作戦”であるとか“校庭の芝生化”、あるいは民間の方々にもご協力頂いて“屋上の緑化”等を進めていきます。

川につきましても緑を増やしていこうという事で、平成19年より江戸川区の中川の下流部において先ず緑化を始めました。それ以外にも大田区を流れております呑川、豊島区の白子川、多摩市の多摩ニュータウンの中を流れております乞田川、こういった河川で既に緑化に着手しております。

第一建設事務所の管内では日本橋川と亀島川についても緑化を進めて いこうと考えております。日本橋川の緑化についてですが、道路が並行して通っている等でなかなか高い木を植えたりする土地がありません。ツタであれば狭く ても植える事が出来ますので、ツタを中心とした緑化を進めていきたいと検討しております。詳細につきましては第一建設事務所で検討を進めております。

【行政委員】

東京都河川部、中小河川係の岡田と申します

-配付資料:『日本橋川(大手町地区)の水辺整備について』の内容説明-

・日本橋川沿川での緑化といってもなかなかうまくいかない所がある。

・基本的には街づくりの方で開発等があった場合に、街づくりと一体となった緑化整備を行ってきている。

・錦橋からJR線の区間はUR(都市再生機構)で“大手町の都市区画整理事業”として、平成18年度~26年度の予定で事業が進められる予定である。

・事業面積は資料中のA,B,C工区を併せて13.1ha程である。

・この都市区画整理事業に連携する形で、「川に親しめるオープンスペースを作っていこう」という事で水辺整備を行っていく。

・具体的には、資料の図中でグリーンに着色している範囲の川沿いに幅員12mの歩行者専用道路を整備する計画になっている。

・これに関しては有識者による『大手町地区屋外空間デザイン検討会』をURが主催しており、それに基づいて整備案が検討されている。

・街づくりのデザインに合わせ、河川部としては、河川区域に関わる箇所の緑化整備を街づくりと一体となって進めていく事を考えている。

・最近の状況としては、平成21年度より緑化整備の徹底という事で、第一建設事務所が着手していく事になっている。

・歩行者専用道路の整備内容、整備スケジュール、維持管理等については関係機関と調整中である。

・恐らく平成23年度~25年度の間で、都市区画整備事業の進捗状況に合わせて水辺整備を進めていくという事になっている。

【座長】

ありがとうございました。

今の東京都河川部の報告につきまして、ご意見やご質問等はございませんでしょうか。

【都民委員】

歩行者専用道路についての関係機関というのは、管理している中央区や千代田区といった自治体で宜しいのでしょうか。

【行政委員】

具体的には、開発側ではUR、千代田区、当方の都市整備局、それから地権者の方々を含めたものになります。

【都民委員】

歩行者専用道路の予定地にも民間の地権者が入っているのですか。

【行政委員】

入っていません。幅員12m の歩行者専用道路を整備する計画なのですが、河川管理の地域というのは護岸側の微々たるものしかありませんので、殆ど河川管理用通路のような土手と一体と なった歩行者専用道路を造っていこうと考えています。それで川側については我々河川管理者が緑化をしていこうと思っています。

【都民委員】

民間側は民間がやっていくという事でしょうか。

【行政委員】

そういう事になります。

【都民委員】

両者の境界線の整合は誰がとっていくのでしょうか。

【行政委員】

基本的な設計はURで行って、それに基づく詳細な設計はURと我々で行っていくのですが、整合はとっていくという事になります。

【都民委員】

この整備の背景には最初に説明のあった『10年後の東京』という東京都の基本政策があって、それに沿って整備されていくのではないのですか。その基本政策とURの政策とが整合性がとれない場合はどうなるのでしょうか。

【行政委員】

基本的にはあくまでもURの事業であり、我々は緑化の一部を進めていくという事になります。河川側としても出来る事,出来ない事がありますので、出来ない事は「NO」と言わなければなりませんが。

【都民委員】

図中では各工区間は歩行者専用道路の緑が切れていますが、これはずっと続いていると理解してよいのでしょうか。それとも切れているので回り道をしていかなければならないのでしょうか。

【行政委員】

URから聞いている範囲では、「基本的にはこの部分は切れてしまう」という事です。横断は出来るようになるとは思いますが、具体的なところは未だ解らない状況です。

【座長】

他に何かございますか。

【都民委員】

幅員12mの歩行者専用道路という事ですが、その中には緑地帯等も整備されるのでしょうか。どのような幅員構成になるのでしょうか。

【行政委員】

未だそういった具体的なところまでは詰めていないのですが、基本は幅員12mですが、その中で部分々々でスペースを設けてみたりとか、そういった事は検討していこうと考えております。

【都民委員】

自転車の通行は出来ないのでしょうか。

【行政委員】

そうですね。あくまで歩行者専用道路という事です。

【座長】

他に何かございますか。

ないようですので、次に千代田区よりご報告をお願い致します。

【行政委員】

千代田区の須貝と申します。

先程東京都河川部よりご説明があった訳ですが、この歩行者専用道路は将来的には千代田区の区道になりますので、1ヶ月程前からURと調整をしているところです。幅員12mという事でかなり広い歩行者専用道路になりますので、車は通さず、殆ど緑道の様な形になります。

先程質問のありました「C,A,Bの全区間を通れる のか」という事ですが、やはり日比谷通りと大名小路という大きい道路がありますので、これは聞いた話なのですが、日比谷通りの箇所には丁度首都高速のラン プがありますので、ここに横断歩道を設置するのは難しいという風に聞いています。大名小路の箇所には横断歩道を設置するかどうか警察と協議していると聞い ています。

-配付資料:『千代田区護岸緑化整備箇所(日本橋川ほか)』の内容説明-

・東京都河川部の説明でもあったが、日本橋川沿いは緑化が非常に難しい状態であり、街づくりと一体となって整備していかなければならない。

・その中で整備してきた箇所が資料に緑色で表記されている箇所である。

・『A飯田橋付近(緑地帯型)』は、飯田町の土地区画整理事業で日本橋川沿いに道路が整備されたので、歩道の緑地帯から護岸にヘデラを垂らした。

・次ページの配布資料『護岸緑化整備手法例』の上の写真を参照して頂きたい。

 道路と護岸の天端が同じなので、きれいな形でヘデラが垂れ下がっている。

・『B三崎町付近(コンテナタイプ)』は、『A飯田橋付近(緑地帯型)』の丁度対岸になる。ここは護岸の隣が直ぐ民地になっており、また護岸が高くなっている為、護岸の天端からフックを垂らし、民地との間の狭い河川管理地にコンテナを設置してそこにヘデラを植えている。

・ヘデラをどうやって河川側に垂らすかが課題になっており、「ネットやヒモで誘導しなければ『A飯田橋付近(緑地帯型)』の様な緑化は出来ないのではないか」という事で検討している。

・次ページの配布資料『護岸緑化整備手法例』の下の写真を参照して頂きたい。

・『C俎橋・新庁舎付近(緑地帯型)』は、道路と護岸の天端が同じ高さになっている為『A飯田橋付近(緑地帯型)』と同じ様な状態になっている。

・『D水道橋付近(神田川)(緑地帯型)』『E和泉橋(神田川)(コンテナ・緑地帯型)』は、神田川であるが日本橋川と同様の手法で緑化を行っている。

・『F雉子橋付近(緑地帯型)』は、平成20年度に緑化を実施した箇所である。

・護岸と道路は接しているが、護岸の天端と道路の高低差が1.5m程あった為、緑地帯型として地面にヘデラを植え、そこに高さ1.5m程のフェンスを設置しヘデラがフェンスを越え、更に護岸を越えて河川側に垂らす様な構造にした。

・まだ写真でお見せ出来るほど伸びていない状況です。

・今年度緑化を予定している箇所が『[1]雉子橋下流』であるが、『F雉子橋付近(緑地帯型)』と同様に緑地帯から立ち上げて護岸に垂らすという方法を考えている。

・『[3]内神田付近』は、先程東京都河川部から説明のあった大手町の開発の対岸になるので、その状況に合わせながら緑化を行っていく。

・『[4]常盤橋公園付近』は、現在常盤橋公園と石積みの整備計画を立てているので、その状況に合わせながら緑化を行っていく。

【座長】

ありがとうございました。

今の千代田区の報告につきましてご意見やご質問等はございませんでしょうか。

【都民委員】

配布資料『護岸緑化整備手法例』の下のコンテナタイプの写真は緑化をしてからどれ位経過して撮影されたものなのでしょうか。

【行政委員】

何年かは判りません。申し訳ありません。

【都民委員】

では、配布資料『護岸緑化整備手法例』の上の緑地帯型の写真もどれ位経過して撮影されたものかは判りませんよね。

【行政委員】

これは、『A飯田橋付近(緑地帯型)』の写真ですので、飯田町の区画整理事業が行われた時ですから7~8年程経過しています。

【都民委員】

上の写真は随分草が伸びていますよね。

【行政委員】

生育自体は早いと思います。水面まで伸びてしまえば、その先は伸びなくなります。出来れば他の地点も『A飯田橋付近(緑地帯型)』の様になれば良いと考えています。

【都民委員】

こういう事をやってみて何か問題はありませんでしたか。例えば植生によって水の流れを阻害する等の問題はないですか。

【行政委員】

 河川管理者からすると河積を阻害する部分になるのであまりよろしくはないと思います。

【座長】

他に何かございますか。

【都民委員】

先程の東京都河川部も含めてお聞きしたい のですが、飯田橋の再開発の際にも『流域連絡会』で議論しました。その際に、「北九州の紫川にある、河川の断面が見える様に下がガラス張りの橋を整備をし てほしい」と要望したのですが、その時は「もう設計図が出来てしまっているので、今からでは無理です」という話でした。大手町は未だ再開発が始まったばか りですので、その様な要望をした場合可能性は何%位あるでしょうか。護岸そのものには全く手を着けないのでしょうか。どうしても手を付けて欲しいというこ こ全体の要望があった場合はどうでしょうか。

【行政委員】

民間主導という事もありますので、なかなか要望通りという訳にはいかないと思う。

【都民委員】

“観光立国化”という事が国の政策の位置 付けの中にも入っているので、単にツタをはわすだけでは観光立国化の目玉にもならない訳ですよね。それくらい大胆なアピールをする施設ぐらい造らないとだ めだと思います。せっかくこれだけの再開発をするのなら初めてやるわけでもないので、既に猪狩委員が北九州市の紫川でやられた良い事例もありますし、お城の前でハゼやマゴチが釣れるのですから、きれいな水になっています。日本橋川でもそれ位の事をしなければ夜中まで観光出来ません。24時間観光をする為にはそれ位やらないと。そうすれば外国からお客さんが沢山来ると思う。

【行政委員】

理解は出来ますが、既に護岸が出来ている箇所を壊して造り替えるとなりますとハードルが高いと思う。そこにお金を掛けるならば、少しでも治水に。まずは治水に。という考え方である。

【都民委員】

あの辺は老朽化が進んでいるので、あと何年かしたら直す時期が来るのではないのですか。

【行政委員】

そういう事はないです。

【都民委員】

そういう希望も一部にはあるという事をご理解頂きたいと思います。

【都民委員】

URの再開発に併せてやるという事は千載一遇のチャンスではないか。それを、ツタを這わすだけでは弱いと思う。

【都民委員】

夢の様な話かもしれませんが、今 の委員も話された様に大胆な開発が必要だと思うのです。首都高速に乗った事のある方であれば解ると思うのですが、川が高速道路の下を流れている訳です。か つて韓国のソウルで川を復活させた様に、日本橋川でも千代田区,中央区が一体となって高速道路を撤去するという様な事をやらないと、どの様な開発をしても 根本的には見栄えのしないものになってしまうと考えます。日本橋川は東京の真ん中を流れている訳ですから、高速道路の下というのはやはりおかしいと思いま す。この『流域連絡会』がそういう事を話し合う場になってくれる事を期待しています。

【座長】

他に何かございますか。

ないようですので、次に中央区よりご報告をお願い致します。

【行政委員】

中央区公園緑地課の石田です。本日は宜しくお願い致します。

日本橋川の護岸緑化に入る前に、中央区の河川事業に関する動きが幾つかありますので、日本橋川・亀島川から離れますがPRをさせて頂きたいと思います。

隅田川ですが中州公園の所を今年度撤去しまして、来年度、再来年度で東京都の江東治水事務所でスーパー堤防事業を行います。将来的には東京都からスーパー堤防の土地をお借りして約倍の2,000m2の公園にしていきたいと考えています。上に高速道路は通っていますが、非常に眺めの良い公園になると思いますので、宜しくお願い致します。

中央区は人口が増えて、色々な生活習慣の人がいますので、隅田川テラスで夜間に散策やジョギングをする人が増えている状況です。そういった事で「夜間の照明を付けてほしい」という要望があります。現在、中央区内の隅田川テラスの約60%が照明が付いているのですが、残りの40%は付いていない状況にあります。それで、今年度からの3ヶ年は事 業化として、中央区内の隅田川テラスの照明を付けまして、夜間にも利用してもらえる様に考えている所です。ただ、隅田川沿いの湊二丁目では再開発事業を準 備組合を作って進めており、現在カミソリ型の堤防の箇所をスーパー堤防に替えるのですが、そこに今年度や来年度に照明を付けても無駄になってしまいますの で、それ以外の地区に関しては照明を設置していきたいと考えています。

-配付資料:『護岸緑化施工箇所図』の内容説明-

・『[1]』の箇所のみ堤防の裏に児童遊園があるので、地面に直接植えて垂らしている、千代田区の説明にあった緑地帯型になっている。

・『[2]』~『[7]』に関してはコンテナタイプである。

・中央区の場合にはコンテナタイプにも2タイプあり、『[7]』以外のコンテナタイプは今年度施工予定箇所も含めて、資料中の『標準断面図』に示したタイプで施工している。

・『標準断面図』のタイプはカミソリ護岸の背後地にポッドを設置し、護岸に這わせてから川側に垂らすという事である。

・『標準断面図』のタイプは川側に植物を垂らすまでに時間が掛かり、また風が強い時等は堤防の角のコンクリートでヘデラ等のツタ類が切れてしまいなかなか生長がうまくいかないという事がある。

・堤防の角でツタ類が切れてしまわない様に、河川管理者と相談しながら、フェンスを設置したり、切れにくい素材を用いたり等の対策は行っている。

・上記の様な事があるので、背後地に余裕があったり、物理的に大丈夫な箇所に関しては『[7]』の写真の様にポッドを堤防の天端に設置する様にしている。

・緑化に用いている植物の種類は、ナツヅタ,カズラ,ヘデラ等である。

・中央区内の日本橋川沿いでは、一部三菱倉庫の建て替えを除けば、市街地再開発事業や区画整理事業が行われている箇所はないと聞いているので、将来的に護岸沿いに歩行者専用道路なりの区道を確保するといった計画にはなっていない。

・都民委員の方の言われる様に「街づくりと一体となった護岸緑化が出来るのが理想だ」と考えてはいるが、残念ながら中央区の場合は直立型の護岸を緑化しているという状況である。

【座長】

ありがとうございました。

今の中央区の報告につきましてご意見やご質問等はございませんでしょうか。

【都民委員】

コンテナタイプで用いているポッドは既存の製品でしょうか。それともオリジナルで制作したものでしょうか。

【行政委員】

オリジナルで作ったとは聞いていません。

【都民委員】

ポッドの幅や奥行きはどれ位なのでしょうか。

【行政委員】

千代田区の場合は奥行きは30cm程度のポッドです。幅に関しては正確な所は解りませんが、60cm位ではなかったかと記憶しています。

【行政委員】

正確な数字はおさえていませんが、背後地との間隔もありますので一定ではないと思いますが、概ね30~50cmのポッドであったと記憶しています。

【都民委員】

植物の事に詳しくないので馬鹿な質問かもしれないですが、植物を何処か別の場所で大きく育ててから護岸に持ってくるといった事は出来ないのでしょうか。ここでは余り日当たりが良くないので生長も遅いのではないかと思うのですが。

【都民委員】

私はよく通るので見ているのですが、『[2]』『[4]』『[7]』等はろくに日も当たらないからどの様な植物を持ってきても駄目だと思います。要は高速道路を撤去しないと駄目なんだよ。別の場所で育てて持ってきても駄目だと思います。植物は環境によって育つものなのだから。

【行政委員】

植物ですので、基本的には日当たりと水だと思います。その中で比較的日当たりが悪くても大丈夫な様な種類を選ぶ等の工夫をしながら緑化を行っていかなければいけないと思っています。

【座長】

他に何かございますか。

【都民委員】

勿論、緑化の為には高速道路を撤去するというのが絶対条件だとは思 いますが、『[6]』の写真を見るとツタだけではなく余り真っ直ぐではありませんが木も写っています。ツタだけではなく、植えられる所にはもっと低い木でも良 いので、そういったものを植える様な事は考えていないのですか。

【行政委員】

説明が漏れていました。『[6]』に関しては平成16年度からの事業で植えた木ではないと思われますが、『[7]』の写真を見て頂ければお解り頂けると思いますが、物理的に植えられる箇所にはツツジか何かだと思うのですが、平成20年度の日本橋下流左岸については低木も植えさせて頂いています。ご指摘の通り、ツタ

【行政委員】

垂らすだけでなく木で緑化出来る箇所に関してはその様な方法でしていきたいと考えています。

【都民委員】

計画の中に入っているという事ですので、少しは希望が持てま

(3)報告事項

発言者 発言内容

【座長】

それでは『報告事項』に移らせて頂きたいと思います。

事務局、宜しくお願い致します。

【事務局】

『報告事項』ですが、特にタイトルは打ってありませんが2点程ございます。

先ず、水道局用地の件について調査した内容を説明して頂きたいと思います。

【行政委員】

前回の『流域連絡会』で早川委員より「亀島川の護岸脇にある水道局の用地が空いているので利用したらどうか」という提案がありましたので、水道局に問い合わせをしてみました。「通常は柵に囲まれて空いているのですが、あの土地については災害時、例えば大きな地震が起きた際には水道に大規模な復旧作業が生じると予想されますので、その際 に大量の資材や機材を置く場所が必要になってくるので、そういった場所として活用するための土地です」といった事でした。「亀島川は都心部なので郊外より も緊急時にそういった場所の確保が難しいので、その為の用地です」との事です。また、一般の工事で規模が大きいものについては、資材等を道路に置く訳にも いきませんので、あそこを活用しているという事で「全く空いている土地ではないので、ご理解願いたい」との回答でした。

【都民委員】

亀島橋と新亀島橋の間にはレジャーボートが数隻、常時停泊していま す。私の建物も亀島川沿いにあって1階部分が駐車場になっているものですから、知らない人達がそこをレジャーボートにいく為の通路として使ってしまうと いった状況なのです。丁度川沿いに水道局の空地があったので、そこを活用して頂ければと思いご提案したという事です。
もう一つ申し上げたいのは、沈没というかエンジンを取り外して停泊して、既に水に浸かってしまっている様なレジャーボートが数隻あります。水に浸かってい るボートの番号を調べるには潜らなければならなく、持ち主も判らない様な状態になっています。そういったボートは中央区が中心となって早く撤去して頂きた いと申し上げておきます。

【行政委員】

私共も亀島川を船で回っておりますが、沈没している船が何隻かある 事は確認しています。中央区が何もしていない訳ではなく、先日も通った時もネットを周りに張って油の流出を防いでいました。また中央区で張り紙等もしてい る様ですので、手をこまねいている訳ではないです。中央区と連携して対応していきたいと思います。

【行政委員】

管理課に話をしておきます。

【都民委員】

そういった船は強制撤去出来るのではないのですか。私は以前から何 度も口を酸っぱくして申し上げているのですが、未だにその状態です。よく見てくださいあそこを。何が問題かと申しますと、以前に火災があったのです。 2~3年前にもこの『流域連絡会』で申し上げたのですが、一向に変わっていません。張り紙をした所で何ら効果がないのです。一刻も早く対応をしてくださ い。住民としましては本当にお願いしたい。

【行政委員】

早急に対応していきたいと考えております

【事務局】

宜しいでしょうか。
次に『亀島川緑化計画』の進捗状況についての報告をお願します。

【行政委員】

前回の『流域連絡会』では 基本設計が終わった段階での説明で、緑化事業の概略という事で、私共の方で案を示させて頂き、委員の皆様より好評なご意見や注文等頂きました。今回発表の 場としては設けていないのですが、立ち切れという事ではなく、お約束通り来年度より事業を実施していく予定でございます。事業を実施するにあたり、先ず最 初に基本設計の委託を掛けまして、次に概略の検討をしまして、その後実際の事業に着手していく為の詳細な設計に入っていくという順番になっています。前回は基本設計が終わった段階での発表でありまして、あの案を基にこれから詳細な設計を掛けていきますので、また事業に入る前には詳細な設計をこの『流域連絡会』でお示しして、その後に事業に入っていきたいと考えております。時期的には来年度早々位にはお示し出来ると考えております。

【事務局】

次の報告事項になりますが、本日の『流域 連絡会』で2年間に亘る第五期の連絡会が終わる事になります。本当にありがとうございました。それに伴いまして、委員の皆様に第六期への委員としての参加 の意向をお伺いしました所、全委員の方が再任を希望されるという事で、非常にうれしい回答を頂きました。以上の様な事ですので、全委員が再任という事で宜しいですね。事務局ではその様に考えております。ただ、千代田区の佐治委員が今までは個人として参加して頂いていたのですが、第六期は千代田区に所属している団体があるという事で、団体委員としての参加になるという事になります。そうなると千代田区の委員 が1名減ってしまいますので、今回は千代田区の委員を1名だけ新規に入って頂こうかなと考えております。現在区報に載せて頂く準備をしております。選考方 法は論文を書いて頂いて1名を選出致したいと思っております。

3.その他(意見交換)

発言者 発言内容

【事務局】

それでは最後の『3その他(意見交換)』になりますが、本日はご欠席ですが阿部副座長の方から「本日は本当は出席して話をしたいのですがどうしても都合が付かないので、吉田委員の方から報告をしてもらう事にしました」という事で、後ろにあるパネルと『ご挨拶』と書かれた資料が配られていると思います。では、吉田委員宜しくお願い致します。

【都民委員】

本日は阿部副座長が出席出来ないという事ですので、替わりに私がご説明というかご紹介という形でお話しさせて頂きたいと思います。

お手元にあります、3枚綴りで阿部副座長の写真が付いた『ご挨拶』と書かれた資料をご覧ください。これは阿部副座長と私、それから二瓶委員や佐治委員と『水辺空間と街の再生研究会』という私的なグループを作って継続的な活動をしている中で、中央区から要請がありました。実は2009年前期の区民カレッジというのがありまして、本日もこの会場の別の部屋でやっている様ですが、そこで“亀島川の再生と街づくり”という事で、地域を学ぶ開講がありました。阿部副座長が講師となりまして、20人程の区民の方、もしくは区内に勤務されている方が集まりました。ちなみに本日ご出席の小島委員もいらしてい頂いたので、後程ご感想を頂ければと思います。その区民カレッジでどういった事を行ったかについてのご紹介です。それが2枚目にあります『講座の概要』という資料になります。この会は38歳~80歳位の方々総勢20名の応募がありまして、6回にわたってのカレッジを行ったのです が、前半3回は講師の方々、阿部先生(副座長)、仲光先生、高松先生という3人がそれぞれ思いを込めて亀島川、新川、八丁堀といった所のご説明をして頂き ました。1回2時間なのですが、残りの3回は後ろに展示してありますパネルを作りまして、皆様方で発表をして頂きました。6回の受講の中で「区民の方々が 日本橋川・亀島川に対してどんな思いがあるのか。どうやったら良いのか。色々と街を知っている方々がこれだけ関心を持っているのだぞ」という事で皆様方に作って頂きました。各グループ毎に個性的な提案のパネルを作って頂きまして、6回目にはこの会場で各グループ3~4名の方々がパネルについ て4~5分で思いを込めたパネルディスカッションを行いました。本日の『流域連絡会』が終わった後にでも見て頂ければと思います。いろいろ皆さんが思って いる、日本橋川・亀島川をどうしていったら良いかという意見を含めた形で区民が発言できる場が出来たと思います。また、この市民カレッジを 主催しています中央区区民文化・生涯学習課の方々にも非常に喜んで頂けまして「是非ともまたこんな事が出来れば」と、また参加された区民の方々にも「また この様な機会を作ってほしい」というお話を頂いています。今後どういった形になるのかは分かりませんが、一応この締め括りとしては、阿部副座長とも相談し ているのですが、今回の内容を小冊子にして参加者にお配りすると共に、区や公共団体等にもお配りして「区民も色々な事を考えているので、行政の方にも参考 にして頂き、取り上げて頂きたい」という事をPRしていきたいと考えております。

【事務局】

ありがとうございました。

【都民委員】

小島委員から一言ご感想を頂ければと思います。

【都民委員】

私は展示してあるパネルの左上の所を作りました。お帰りの際にでも見てください。

【事務局】

今の報告に関しまして、聞いてみたい事等はございますでしょうか。

【都民委員】

私も最後の発表に参加させて頂きました。その時感じたのは、参加者 の意欲と情熱が非常に高いという事を強く思いました。逆に残念だったのは、広報されていたのが中央区民の一部だけだったので、私も阿部副座長からご案内頂 いたのは3~4日前でしたし、他の方にしてもあまり都合が付かないのではないでしょうか。たまたま私は時間が出来たので見に行く事が出来たのですが、あれだけの発表を狭い範囲の中だけで終わらせるのは勿体ないと思いました。

それと生涯学習課が担当という事でしたので、直接「川を何とかしよう」と思っている様な人は余り来ていませんでした。そういう人が来ていれば将来的にまた違った発展の仕方もあったのではと思いました。今後も違う視点から継続してやるのもいいと思いますし、その場合は最後の発表会ぐらいはこういう関連した団体なり個人なりにご案内頂くと、もっと活発な議論が出来るのではと思います。

【都民委員】

発表会も最初は市民カレッジの参加者だけで行う予定でしたが、最後の1~2週間のドタバタで「他の人にも聞いてもらおうじゃないか」という事になりましたので、あまりアピールも出来ませんでした。更にこの会では、その後の土日に

【都民委員】

内田洋行さんのオフィスを借りまして、そ こでも展示をしました。その後、社団法人日本建築家協会の会合でも活動報告を致しました。また、二瓶さん達が企画されました、日銀の所の緊急避難船着き場 からスカイタワーまでのクルージングの会でもこのパネルを展示して皆さんに見て頂きました。また、こういった機会を作って、こういうパワーを持った人たち が沢山いるところを発表していきたいと思う。

【事務局】

他にございますでしょうか。

次に猪狩委員より資料が出されていますので、それについてのご説明をお願い致します。

【都民委員】

猪狩でございます。私は隅田川の代表として来ていますが、隅田川外の神田川の話という事で、少しはみ出してお話しさせて頂きます。

前回、“大成自然・歴史環境基金”を頂いたという話しを申し上げたと思うが、それが大名庭園サミット(10月23日~24日開催)でも是非発表をという事もあり、かなりプロジェクトを進捗させましたのでご報告します。

-配付資料:『神田川に「儒学ルート」を』の内容説明-

・神田川というのはご存じのとおり非常に歴史的な川である。

・1590年代に神田上水が開かれ、神田川と交差している。また小石川上水もある。

 これは神田堀(仙台藩が掘ったので仙台堀ともいう)といわれている。

・小石川後楽園保存会の役員をしており、そのなかで小石川後楽園のルーツをたどると“朱舜水(しゅしゅんすい)”という儒学者がでてくる。光圀がこの儒学者を私淑していた。

・湯島聖堂というのがあり、少し時間がずれ込むが、更に4,50年して、孔子廟が上野から移転された。これに関しても朱舜水が絡んでいる。本国から孔子像3体のうち1体を安置した。

・神田堀と上水と儒教の三つと大江戸東京を見せるものは何なのか。下流域に和船を浮かべてはどうだろうか。歌川広重の世界を現出してはどうだろうか。と考えている。

・糸井委員が代表を務める神田川ネットワークの皆さんにも意見を伺った。

・昔、幡本が儒学を学びに小石川後楽園から船で渡ったという事もあった。

・16年前に3回、神田堀を船でゆっくりと下った経験がある。

・なぜこのすばらしい景色を下から眺めたいという発想が湧かないのだろうか。戦後60年たち、54満トンの貯水槽もできた事もあり、ゲリラ豪雨の対策も済んだのではないか。今からぼちぼち始めても良いのではないかという構想である。

・9月18日にJIA(日本建築家協会)の皆さん30人を船でご案内したところ、阿部副座長をはじめ建築家グループから、「大変すばらしいので是非やろうよ」との賛同を得た。

-配付資料:『儒学と水オープンミュージアム』の内容説明-

・大成建設の“自然・歴史環境基金”を基に作成した提案である。

・2つ,3つの流れが入り込んでおり、提案自体は10年位掛かると思われるプロムナード構想もある。

・下から眺める,上を歩く等、色々なコースが考えられるが、これを名所にして観光コースを作ってはどうかという提案を東京都にしている。

・なかなか難しいとは言われたが、私は5年,10年掛かってもやっていくべきだと感じている。

・和船も、船大工が関東で3人しかいなくなってしまったといいますし、いずれも高齢で、数年後には船大工がいなくなってしまうかもしれないという状況である。

・神田上水の掛樋の復元、和船を浮かべて釣り糸を垂れる等の歌川広重の世界を復活したいと考えている。

・次の次の東京オリンピックに際には、和船を浮かべて外国人を乗せたい、オバマ大統領夫妻を乗せるという事も不可能ではないと考えている。

・夢は大きく持って、お金は掛からない様にソフト先行型で、大きなものを造るのではなく昔の日本に戻そうという事である。

・以前は東京都から駄目だと言われていたが、最近は言われなくなってきたので、日本財団から助成金を頂けそうなので、市民の皆さんとのワークショップを繰り返しながらアピールしていこうと考えている。

・儒学ルートを東京に実現しようという事で、朝日新聞や東京新聞や世界日報に協力体制をとって頂いている。

・渡部一二先生は浮世絵を研究されていて、“エコ・ミュージアム世界で浮世絵を辿る”そういった江戸川区を作り、皆さんを浮世絵の世界に誘うという具体的な考えを持っている。

・松尾芭蕉の世界等、色々な文学コース、儒学だけではなく文学,教育,浮世絵,雅楽,江戸前料理等、神田川の仙台掘を中心とした江戸(産業)の復元が成立するのではないかと考えている。

【事務局】

他に報告事項がある委員の方はいらっしゃいますでしょうか。

【都民委員】

資料は用意していませんが、10月29日に毎年行っている『神田川サミット2009』を行いました。メインは善福寺川の地下河川、方南町の所にあるのですが、そこを見学して皆さんに体験して頂きました。星の出ている夜の暗さと、そういったものが全くない暗さを未だ行った事の無い方は是非体験してみてください。

隅田川の事で恐縮ですが、隅田川と四万十川とは友好河川提携をしております。11月6~8日 に四万十川の上流から下流まで見て参りました。向こうは「都市化をしているので少し汚くなった」と言っていますが、勿論隅田川と比べれば大変きれいでし た。「ウナギやエビやカニ等の漁獲量が少なくなってきたのできれいにしよう」であるとか、「生態系をもっと戻そう」とか、「生物多様性を強くしていこう」 といった事を町を挙げて取り組んでいました。一つ良いなと思った事は、上流域の町が合併して“四万十町”になり、下流域の2つの市町が合併して“四万十 市”になった事に伴い、四万十川流域全体を2つの自治体で管理する様になった事で、今後はいろいろな政策がし易いと思う。我々とも色々な事を相互啓発しな がらやっていく事になったので、また新しい事がありましたらご報告したいと思います。

【事務局】

他にございますでしょうか。

【都民委員】

他の委員に比べて非常に小さい話で申し訳ありませんが、私は日本橋 川,神田川を絶えず眺める事にしています。相変わらず水質は悪いのですが、以前はコイばかりが目につきましたが、最近は小さな魚が群れを成して泳いでいる のです。それがどういった魚なのかが判らないもので、前回の『流域連絡会』で中央区から頂きました『川のなかのいきものたち』を見ました所、ボラかウグイの様な形の魚でした。初めてその魚を見たのは、神田川の飯田橋と江戸川橋の中間辺りにあります白鳥橋です。この橋の上から護岸の壁際を20~30匹がまとまって泳いでいるのが見えました。泳いでいるというよりは、護岸の藻を食べている様に見えました。その場所から徐々に下流 に向かって、飯田橋の下でも確認出来ましたし、日本橋川では三崎橋やあいあい橋でも見られました。魚が生息しているという話は聞いていましたが、実際に自 分の目で見たという事が珍しい事でありました。もう少し水が浄化されれば、もっともっと魚が生息する様な川になるのではないかと思いました。なお、その魚 は大体9~10月の間位に見られました。

【都民委員】

ボラの仔だと思います。それだったら全域にいます。日本橋川でも亀島川でも何処でもいます。いつでもいます。下流だけではなく上流の方にもいます。大きい魚もいますよ。

【都民委員】

私達の見る目がそういった細かい所まで行き届かないとなかなか気が付かないと思いましたので、今後も観察は続けていこうと思います。

【事務局】

今後も何か気が付いた事がありましたら、ご報告をお願い致します。

他にございますでしょうか。

【都民委員】

-配付資料:

『北十間川沿い「お江戸・川の駅」建設で水都東京の舟運復活を!!』の内容説明-

・この資料は一昨年に“すみだ川”という会報に掲載されたもので、『東京都公園協会』の論文賞に応募したものである。

・この論文は陣内教授に大変評価して頂いた。

・再来年の12月には東京スカイツリーが完成する。上から見たら川は添付図の様に見えるはずである。隅田川がうねって、神田川や日本橋川,亀島川もそして北十間川も眼下に収まる。

・北十間川に和船を浮かべるというのが私の提案である。

・閘門の関係で(水位差があるため)船が行き来するのが難しいというところである。

・北十間川,横十間川,旧中川,小名木川に行く水路,大横川の一部,そして仙台掘川を経由して隅田川、日本橋川までといったルートを考えている。

・二瓶委員も提案されている「東京に舟運を復活させよう」という事を10年位の構想で、スカイツリーが完成して7~8年後位には東京を船で回れるようにしたいと考えている。

・これは経営的にも成功する様にしたいと考えている。

・現在も水辺ラインや未来船“ひみこ”等が運航しているが、それを中小河川にも伸ばそうという事である。

・隅田川は既に舟運が確立されているが、それを神田川等でも行って、観光として成立させる構想である。

【事務局】

 ありがとうございました。最後に今回ご欠席ですが、上林委員より“日本橋川《リバーガイド》養成講座”という資料を頂きましたので、一緒にやられている糸井委員さんがおられますのでご説明をお願いします。

【都民委員】

 同じメンバーですので、ご報告致します。

-配付資料:『日本橋川《リバーガイド》養成講座』の内容説明-

・当初15名で募集したが、実際は47名の参加者があった。

・参加者は昔から日本橋川沿いに住んでいる人、通勤で毎日日本橋を通っている方などで、日本橋川は東京を代表する川の一つであることから愛着が強い人が沢山いるなあと感じた。

・11月19日に第1回目を開催した。

ついでになりますが、11月20日に佐治委員のやっておられる“日本橋川・神田川に清流をよみがえらせる会“で魚の調査を行いましたので報告します。

江戸投網の会の方に日本橋川、神田川、隅田川で投網を打ってもらいました。

結果は、水深が深い事もあり網一つではなかなか取れなかったが、豊海橋付近の隅田川との合流部のところで、50cmクラスのスズキが2匹捕れました。それから10cmくらいのボラが捕れました。

あの辺はボラだけではなくてスズキ等も来ているという事です。

【事務局】

ありがとうございました。

本日の議事につきましては以上で終了させて頂きたいと思います。

4.閉会

発言者 発言内容

【事務局】

これで『第五期第6回 日本橋川・亀島川流域連絡会』を終了させて頂きます。

次回は第六期第1回という事になりますが、なるべく早く準備をしまして早急に開催出来るようにしたいと思いますので、宜しくお願い致します。

委員の皆様、本日は誠にありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。

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